
先日、ある腕のいいと言われる病院へ身体の検査へ行ったときのことでした。待合室で名前を呼ばれるのを待っていて、名前が呼ばれて診てもらいましたが、なんと1分で終了。
身体の状態の説明もあまりなく、何か問題があるのか、それとも大丈夫なのかも不明確のままで、とりあえず薬を飲めば大丈夫だろう・・・と。自分が聞く側だと見えづらいこともありますが、いかにクライアントさんの状態を把握することが大事なのか、トレーナー側としてもクライアントさんとしても今の状態がわかれば、安心できますし、どうすればいいのかが見えやすくなると思います。
方法論が先走ってしまっては望む結果は得られづらくなりますし、こういった不安を抱えたままにしてしまうのも身体を改善するためには避けた方がいいことだと改めて思いました。こういったストレスや心理的なものも身体には大きく影響を与えることは、認知されてきていることです。
今日はこのような心理面と身体の結びつきについて書いていきたいと思います。腰痛改善のためには、筋肉を緩めるだけではなく、心理面も緩めてあげることが必要になるのかもしれません。
こちらの記事も参考にしていただければと思います。
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腰痛の原因はいまだに85%が解明されていない
日本の約1,000万人が腰痛であるというデータがあるそうで、痛みはないが、なりかけといわれる人も合わせればさらに増える腰痛ですが、なぜこれだけ腰痛で悩む人が多いのに改善がみられないのでしょうか。
それは、腰痛がなぜ起こっているのかがわかっていないためです。
姿勢の問題なのか、筋肉が硬いためか、それとも弱いからなのか。現場でもそうですが、クライアントさんからさまざまな話を聞いて、そこからはじめて原因を過程していきます。
原因が過程できて、身体調整などで筋肉を緩めたりしていきますが、改善がみられる方もいれば、なかなか改善できないということもあります。こちらの技術面の問題といえばそれまでですが、ただ、こんな話を聞いてからは腰痛の見方が少し変わったように思います。
ベテランよりも学生の方が腰痛を改善できる?
あるベテラン整体師がいたそうです。その整体師は、この道30年以上の大ベテランで、信頼も厚い人でした。
そんな信頼できる整体師の元にある一人のおばあさんがやってきます。そのおばあさんは全国に腰痛改善のために飛び回っているが、いまだにその解決ができないでいたそうです。
どこにいっても原因がわからない。そんなとき整体師の噂を聞きつけ、はるばるやってきたそうです。
そんなおばあさんに整体師は・・・
「大丈夫です。きっと治ります。安心してください。」
おばあさんは、信頼し施術を受けることとなります・・・。
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数十分後・・・整体師はこれまでにない、難しい患者だと気づきますが、これまでの実績からプライドもあり、自分が改善できない人はいないとどんどん焦っていきます。すると次第に力も入り、グイグイ手の圧が強くなっていきます。
整体師の思ったように身体が緩まず、効果もあまり出ていない。この整体師もおばあさんの腰痛を改善することができませんでした。そんな現状に腹が立ったのか、この整体師はとんでもない一言を言ってしまいます。
「おばあさん、何かにとりつかれているんじゃない?お祓い行ったら治るんじゃないかな。」
おばあさんは怒りに震えながらこの場を後にしました。。。この施術はジム内で行われていたそうですが、おばあさんはジムのフロントに行き、この日のことをある学生に話をしました。
数時間もかけて飛行機で来たのに、このありさまだと。。。これまでのこと、どこに行っても改善できない苛立ち、すべてをぶちまけるように1時間もの間、フロントに立つ学生に向かって怒りをぶちまけたそうです。
気分も落ち着いたのか、このおばあさんは着替えて近くにとっていたホテルへと帰っていったそうです。
次の日の朝、おばあさんが笑顔で来店
次の日、土曜日ということもあり学生は朝からフロントにいたそうです。すると、昨日のおばあさんがきて、笑顔でありがとう!を言われたそうです。
不思議なことに、朝起きると腰痛が改善されていたそうです。昨日は全く変化のなかった腰が朝起きると気分の爽快感とともに、これまで感じたことのないすっきり感を感じて起きれたとのこと。
おばあさんは涙を流しながら学生に感謝をし続け、飛行機で帰られたそうです。
この話は、腰痛を改善するには身体のことだけではなく、心理面でのサポートをすることも重要になるのではないかと思う内容でした。
以前までの腰痛に対する見方は身体のことがメインとなっていましたが、現在ある腰痛に対する改善のガイドラインには、心理面での改善が必要になる可能性があり、ストレスが腰痛の原因に関与することも認められています。
このようなことから、腰痛や身体の痛みは身体の異常だけではなく、脳がストレスなどの影響を受け、身体に痛みとして認知させてしまっているという考え方もあります。アメリカではこのような考えで治療や腰痛改善に当たっている先生が数多くいるそうです。
いかに安心させるか
いきなりですが、みなさんががんの疑いで病院で検査を受けるとします。その結果が1週間後に出るとします。
そのとき、先生がこんな言葉を言って検査を待つとします。あなたの身体は1週間でどのようになるでしょうか。
A 、「(暗い表情で) あ~これか。。。ん・・・○○さん、結果は1週間後にお伝えします。」
B 、「(笑顔で)○○さん、おそらく心配ないので安心してください。1週間後に結果をお伝えします。」
もし仮に、何もなかったとします。そうだとしてもこの1週間は何もないはずなのに、身体の感じ方は大きな違いがあるのは想像できるでしょうか?前者であればもしかするとお腹が痛い、○○が痛いというかもしれません。
でも結果が分かってホッとするとそんな痛みも感じないのかもしれません。そうであれば、いかに患者さん、クライアントさんに安心していただくかを考えることも重要なことではないでしょうか。
それがトレーナーのひとつの仕事でもあるように感じます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今日お伝えしたいことは、腰痛を改善するためには、身体のことだけではなく、心理面での安心感や緩みを感じることも重要ではないかということです。
実際に今日の記事はある本を参考に書いていますが、現場を通じても心理面での改善は痛みの方だけにとどまらず、現代人にとっては重要なことだと思います。
腰痛だからといってマッサージだけ受けるのではなく、このように脳が痛みを感じ、脳が痛みに関与しているということを感じていただけるとそれだけでも今までの腰痛の見方が変わるきっかけになるのではないかなと思います。
今日の内容が腰痛で長年悩む方のお役に立てるとうれしく思います。
では最後に今日のまとめを書いていきたいと思います。
- 腰痛の85%は現在も原因がわかっていない
- 腰痛改善のためには、身体的・精神的な部分の両面の改善が必要になる可能性がある
- ストレスを改善するだけでも腰痛が改善することがある可能性
- 痛みは脳が感じているため、脳を緩めることも重要である
このような内容でお送りしていきました。今日の内容が少しでもお役に立てるとうれしいですね。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。