
『細部に神は宿る』
そのような言葉がありますが、見た目ではほとんどわからない小さな差が、これだけ大きな差を生んでいると痛感すると自分の技術を疑うことを躊躇しません。
先日、魚住先生のところで『健康なからだをつくる動き』を学んできましたが、そこで学んだ表面的なことよりも、今現場で自分が行っている技術を疑い、細部を修正することで結果は大きく異なるということを痛感したことが一番の学びだと感じた2時間でした。
今日はこの勉強会で感じたことをまとめていきたいと思います。
新しいテクニックを学ぶ=できることではない
勉強会などに参加し、“新しいテクニック”を学ぶことで学んだ気になり、できるようになった気になります。
もちろん新しいテクニックを学ぶことは大切なことだと思いますが、今回の勉強会で主に学んだことはこれまで個人教授でも何度か教わったことが含まれていました。
表面的には同じ内容であっても、それをどのように行うのか、中身が非常に重要であり、自分でするのであれば、そのテクニックをどのように行うのか、クライアントに指導するとなればどのようにそれをさせるのかが重要になります。
この中身が少しでも目的からズレると結果は大きく異なります。大げさではなく、1cm、2cmのズレは緊張を生むこともあります。
その細部をどれだけ見ることができるか、クライアントさんに実践させる指導力があるのか、それによって大きく結果が変わることを痛感しました。
学ぶということは、新しいことを学ぶことがすべてではなく、今まで学んだことを磨き続けることも学びだと感じる2時間でした。
相手に感じさせること
今回の勉強会を終えてから、実際に現場でクライアントさんに指導する中で取り入れていますが、いかに相手に感じさせるかがポイントだと感じます。
これまで何気なく行ってしまっていたことを、改めてどういう意図でしているのか、そこを最初に頭の中で整理していただいてから行うことで、より緩みやすくなったり、変化を感じ取れたり、これまでと違う結果となりました。
体操の中で出てくる、腕を上げたり、前屈、後屈をしたりする動作でも、どの位置で上げるのか、どのように身体を動かすのか、手順を理解して行うことで筋肉が緊張せず、気持ちよく動くことができます。
これまでしていたことは、緊張すら感じられていませんでしたが、その手順を変えることでいかに気持ちよく動かすことができるかが体感できました。
相手に感じさせることができると、毎回こちらから言わなくても、クライアントさんは気持ちよく動かす動作を理解され、動作も変わり、それを継続的にできるようになります。
同然継続的にできるため、筋肉はどんどん緩み、身体の状態も良くなっていきます。たださせるだけではなく、理解させ、感じさせることで結果も異なることを改めて感じました。
原因をシンプルに捉える
セッションを通じてさまざまな悩みや目的を持ってクライアントさんは来られますが、それらを改善し、目的を達成するために相手の情報を引き出し、原因を見つけることがより良い結果に結びつく一歩目となります。
この原因を探っている時、教科書や参考書で学んでいるとそこで学んだことが考え方として出来上がり、その考え方に沿って原因を見ることがあります。
学べば学ぶほど、考え方は右往左往してしまい、そういう原因の探り方をするとそもそもの原因が複雑になり、セッションで行うことも複雑になる。
そうすると何で結果が出ているのか、もしくは何が結果が出ていないのか、それすらもわからなくなります。
先生がおっしゃっていたのは、自分の考えを持ち、シンプルに原因をみつけること。そのためにクライアントさんから情報を収集し、整理することが大事だということでした。
シンプルに原因を見つけるためには、より多くの情報を持っていることが必要ですが、自分自身の中で、それらの情報を整理しておくことが必要です。
僕自身、この言葉が自分の中にスッと入ってきて、物事を複雑に捉えすぎていた部分があり、現在のセッション内容が整理でき、よりシンプルになってきました。
クライアントさんに何かを伝えるときも同じで、よりシンプルに物事を捉え、伝えることができれば、結果も良くなっていくと感じます。
ひとつひとつを確かめること
この1年ぐらいでしょうか。セッションを行っていると、どことなく常に疑問というか、しっくりこないような感覚があり、ひとつひとつ見直し、セッションを行っていたのですが、気になればそれがいろんなところに派生していきます。
本当にこれでいいのだろうか、適切であるのかなどさまざまなことが浮かんでいましたが、先生自身が「まだまだわからないことだらけ」ということをおっしゃっていました。
僕自身、現在のレベルもまだまだ未熟ではあるのは承知ですが、すべてのことに疑問を持つことで、再度確認し、そこで学び、自分の考えができていく。
そこでその考えをもとに実践し、振り返し、修正し、再度実践する。今持っている常識を疑うことで、これまでと違う視点を持つきっかけになり、良いと思っていたことも間違っているかもしれません。
いろんなことに疑問が持てることも成長だと言われていましたが、年を重ねるごとにわからないことも増え、これまで“できているつもり、わかっているつもり”になっていたことに気づきます。
この繰り返しが成長につながるのであれば、大いに現場で悩み、疑問を持ち、学び、実践を繰り返していきたいと思います。
最後に
今回は、いつもの個人教授とは異なり、自分が用意した疑問に対してお応えいただくような形式ではなかったので、新鮮でしたし、先生からするとまだまだ浅いところではあると思います。
ただ、僕にとっては細かいところに気づくきっかけの時間でもありましたし、現場でも取り入れられる内容ばかりでした。
実際に学んでから数日ですが、まだまだ課題が多く残る指導の中でもクライアントさんの体感や見た目の変化があり、非常に内容の濃い2時間を過ごさせていただきました。
毎度のことですが、できると思った時点で成長はしないですし、自分自身のあら捜しをすることで成長のきっかけががみつけられると思います。
学んだことを実践し、そこで感じたことを再度先生から学び、自分自身のレベルを向上させていきたいと思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。