ストレッチをすることがマイナスではなく、どんな目的を持ち、どのように行うかが重要

へそを前に突き出すような立ち方

先日、クライアントさんと話をしているときに話題になったのが、ストレッチについて。ウォーミングアップのときにストレッチをすると筋肉に傷がついて痛んでしまうのではないかという疑問を持たれており、長期的にみればパフォーマンスを下げてしまうのではないかと心配されていました。

そのため、ストレッチが怖くてできずいつも筋肉を揺らしたり、筋肉を収縮させて緩めるようにしているそうです。

果たしてストレッチをすると筋肉を傷めてしまうのでしょうか?これは以前からもお伝えしていることですが、ストレッチ=痛めるではなく、どのように行うかによって結果は当然変わってきます。

ウォーミングアップでスタティックストレッチングを活用するべきかどうかは、議論されることですが、現在のところ多くの研究から見える傾向は、スタティックストレッチングをしても筋力が向上することはないということ。ストレッチングする時間によっては、その後の活動時で筋力低下が起こる可能性があるということです。

そのため、現在の考えとしては、

  • スポーツなど、大きな筋力を発揮する前にはスタティックストレッチングを控える
  • エキセントリックな筋力発揮を必要とする前にはスタティックストレッチングを控える

要は、大きな力を発揮する必要がある場合、その前にはスタティックストレッチングをせず、ダイナミックストレッチなどを行うようにすることがいいのではないかという考えになっています。

クールダウンでは、スポーツの後などは筋肉が緊張して縮まっているため、それをもとのサイズに戻すというイメージで筋肉を緩める目的でスタティックストレッチングを行ったりしています。

ストレッチ=傷めるということではなく、目的に対してどのような刺激を加えるのか、具体的な方法はその目的次第であり、ストレッチで傷めるのではなく、やり方に問題があるから傷めてしまいます。

今日はこのやりとりの中で感じたストレッチについて書いていきたいと思います。

 

筋肉を収縮させると筋肉は緩む

人間の身体は不思議なもので、与えた刺激に対してさまざまな反応を示し、ひとつだけではない結果を見ることができます。

筋肉を緩めるには、ストレッチだけではないということは以前の記事、筋肉を緩める方法=ストレッチは意外と難しい!筋肉を緩める方法のご紹介という記事で書きました。

筋肉は力を入れた後、リラックスするといわれる通り、力を入れても筋肉を緩めることができます。

例えば、太ももの前側(大腿四頭筋)を緩めるという目的がある場合、この太ももの前側の筋肉を収縮させるように軽く力を入れます。数秒して力を抜くと太ももの前側の筋肉は緩みます。

このような反応を自己抑制といい、緩めたい筋肉を収縮させて力を抜くと筋肉が緩むという反応が起こります。

もうひとつの反応を相反抑制といい、これは、緩めたい筋肉の拮抗筋(反対側)を収縮させ、目的とする筋肉を緩ませる反応のことをいいます。太ももの前側の筋肉を緩めたい場合は、ハムストリングスを収縮させることで、太ももの前側である大腿四頭筋が緩むという反応です。

筋肉は伸ばすだけではなく、収縮させても筋肉を緩めることができます。

 

筋肉は引っ張ると傷がつく?

筋肉は引っ張ると小さな傷がつき、長期的に見ればパフォーマンスを下げるのではないかと心配されていたのは、以前通われていたところで言われたそうです。

パフォーマンスを下げる可能性があるので、ストレッチはしない方がいいということだったそうです。確かに筋肉は引っ張りすぎると筋断裂など引きちぎれる可能性はありますが、それは相当な張力が働かない限り損傷することはありません。

まして、伸ばされているかどうかぐらいのスタティックストレッチングでは、そのような傷がつくことはないと思います。

 

やはり重要なことは目的

スクワットをする、デッドリフトをする、何にしても方法が一つかといえばそうではありません。さまざまなバリエーションがあり、それらをどのように行うのかは目的次第です。

スクワットで言えば、膝をつま先よりも出さないようにしゃがむことで、大腿四頭筋にエキセントリックな刺激が加わるため、太ももの前側が太くなりやすかったりします。ただ、スクワットは、しゃがんで立つということで、どのようにしゃがむのか、どのように立ち上がるのかによって身体が示す反応は異なります。

お尻を突き出すようにしゃがむのか、真下へへしゃげるようにしゃがむのか、目的によって方法が変わります。ここが一番理解しておきたいところであって、何がいい、悪いという見方ではなく、物事には必ず二面性があります。

そのため、このエクササイズはこの目的に合わないが、こういう目的には合うのでするというように、応用を考えることも学びになりますし、すべては目的次第で方法は変わるということです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。クライアントさんとの会話の中で、「〇〇はダメだって聞いたんだけど?」と言われることがよくありますが、間違っていることもないでしょうし、してはいけないことも大方ないと思います。

それらは一方向から見るとそう見えるかもしれませんが、違う角度から見ると違って見え、別の機会のときには必要となることかもしれません。

目的を明確にし、それに対しての方法はひとつではなくさまざまな方法があり、物事を柔軟に考え、応用を考えることは重要なことではないでしょうか。

ストレッチをするからダメなんじゃなく、そのストレッチをどのように行うのか。これが一番重要なことだと思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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