
みなさん、毎日お仕事お疲れ様です。パソコンとにらめっこして、いろんな事務作業して、上司に文句を言われ、人間関係に悩んで・・・嫌になっちゃうときもありますよね。そんなときはリフレッシュしたいですよね。
家に帰って、ストレッチしてちょっぴりビールなんか飲んでみるのもいいかも・・・。っと、ちょっと待ってください。ストレッチで筋肉緩めて日頃の疲れを癒そうと思っているのに、そのストレッチって逆効果になってませんか?
ストレッチで筋肉を緩めるはずが、緊張してしまっているかも。こういうことって結構起こっています。今日はそんなストレッチをして筋肉が緊張してしまって逆効果になってしまっている方に向けて書いていきたいと思います。
こちらの記事も参考にしていただければと思います。
[clink url=”http://izuru-style.co.jp/warming-up-stretch”]
Contents
ストレッチの目的とは?
ストレッチの目的とは、以前もお伝えしたことがありますので、こちらを参考にしていただければと思います。
[clink url=”http://izuru-style.co.jp/muscle-loose”]
ストレッチの目的は、“筋肉を緩める”ために行います。
ストレッチを行うのは、筋肉を緩めるために行っていくわけですが、みなさんは日頃行っているストレッチで筋肉が緩む感覚を得られているでしょうか?
上記の記事では、ストレッチについて詳しく書いていますが、今日は筋肉が緊張してしまう理由、原因を主にお伝えしていきたいと思います。
考えてみよう!ストレッチで筋肉が緊張する理由
ストレッチというのは、人気もありますし、今ではチェーン店もでき知名度は高いものの、その内容は実に難しく、トレーナーの立場から言えば、高い技術のいるテクニックです。
もしかするとみなさんが日頃から行っているストレッチは実は目的に反し、筋肉を緊張させてしまっているかもしれません。どういう状態になれば筋肉が緊張するのでしょうか。
痛みが出るほど伸ばすこと
まずよくやりがちなストレッチが、筋肉を過度に伸ばしてしまい、痛みを伴ってしまうようなストレッチです。
筋肉の中には、伸ばされる長さや張力を感知するセンサーがついていますがこれを筋紡錘と言います。
筋肉をストレッチするときにはこのセンサーも一緒に伸びるわけですが、痛みが出るほど筋肉を伸ばしてしまうと、センサーが感知し「このままでは筋肉が切れてしまう」と感じとり、防御反応が起こり筋肉を収縮させる、つまり緊張させてしまいます。
これでは、ストレッチの目的とずれてしまいます。
では、どのようにすればいいのか。それは、ゆっくりと、気持ちのいい伸びを感じるところまで筋肉を伸ばし、そのポージングを維持します。約30秒前後たつと筋肉は緩みます。
ストレッチが難しいと言われる理由はこの伸ばす“程度”と“時間”が適切ではないことが多く、しかも感覚的なものになりますので、言葉では表現しづらい。だからストレッチは難しいと言われます。
痛い=効果がある、ではないことを改めて確認しておきたいところです。
強制的に伸ばすこと
上記のところと同じ意味合いになりますが、ストレッチをペアでしている場合、相手の押し方が荒かったり強かったりすると筋肉は緊張してしまいます。
最近流行りのストレッチ専門店では、聞くところによるとかなり強制的に伸ばし、痛み=効果的だよ!と言われることがあるそうですが、決してそうではありません。
人間の身体は確かに痛みを感じるほど伸ばされ続けると最終的には筋肉は緩みますが、一般的に行われているようなストレッチでは筋肉が緊張します。
ストレッチは筋肉を緩めることですので、強く引っ張れば緊張してしまいます。ゴムを引っ張るとそのときのゴムは柔らかい状態でしょうか。ピンピンに張ってしますよね。これと筋肉は同じです。
強制的に伸ばしてしまうと筋肉は緊張してしまい、逆効果となってしまう可能性があります。
伸ばしている場所に意識を向けるということ
学生さんと話をしていると、ストレッチを学校で習ったけど、そのときに筋肉に意識を向けるようにと指導を受けているそうです。これはさまざまな考え方があると思いますが、少し考えてみてください。
ウエイトトレーニングをしているときも同じように、筋肉に意識を向けましょう!ということが言われます。
実験の中で使っている筋肉に意識を向ける場合と、意識を向けない場合の筋肉の働き方の違いを示すデータがありますが、意識を向けると筋肉がより活動することが確認されていまs。
これは、筋肉に意識を向ける方が力が入りやすかったり、筋肉がより活動するようになり、結果的にプラスの効果を得ることができると言われています。ただ、これを考えてみると、筋肉に意識を向ける=緊張であり、同じことをストレッチのときにすることでどうなるでしょうか。
筋肉は緊張してしまうのではないでしょうか。逆に無意識だとどうでしょうか?筋肉は弛緩すると考えることができるのではないでしょうか。
ストレッチのことをお伝えするときに、本を読みながら・・・、携帯を触りながら・・・と言ったりしますが、意識を他に向けることで伸ばしている筋肉はより緩むのではないかという考えで、あえて別のことをしながらストレッチを行います。
このように伸ばしている筋肉に意識を向けることでも筋肉は緊張してしまう可能性があるということです。
相反抑制と意識の使い方
意識の話が出てきましたが、伸ばしている筋肉に意識を向けることはその筋肉が緊張することになると考えられるため、意識を向けない方が緩みやすいということをお伝えしていきました。
では意識を向けること自体がはたしてマイナスになるのでしょうか。
これも考え方であり、意識をどこに向けるのかということがポイントになります。これを理解するためには、まず相反抑制という言葉の意味を理解していただく必要があります。
■相反抑制(そうはんよくせい)とは?
相反抑制とは、主働筋が収縮する際に拮抗する筋肉は弛緩すること。
ということですが、難しいですよね。簡単に言うと、肘を曲げます。このときに収縮していると筋肉は上腕二頭筋という力こぶの筋肉です。このとき拮抗して伸ばされる筋肉は、上腕二頭筋の反対側にある上腕三頭筋という二の腕に位置する筋肉です。
表側が収縮しているときは、裏側は伸びているということです。
話を意識を向けることに戻したいと思いますが、太ももの裏の筋肉であるハムストリングスを伸ばそうと思うと、両脚を伸ばし、前屈するような形が代表的だと思います。
ハムストリングスは伸ばされ、その反対側にある太ももの前側の筋肉である大腿四頭筋は収縮していることになります。
このときに、大腿四頭筋に意識を向けてストレッチを行うと先ほどの相反抑制が起こり、大腿四頭筋は収縮し、ハムストリングスはより伸ばされるということになります。
意識を向けることがマイナスになるのではなく、このようにあえて収縮させたい場所に意識を向けることで反対側の筋肉が伸び、緩めることができるということを考えれば、意識を向けるということについては筋肉を緩めるために活用できることになります。
大切なことは目的です。ハムストリングスを緩めたいという目的があれば、ハムストリングスを伸ばすことも、収縮させることも、大腿四頭筋を収縮させることも、すべて緩めることができます。
刺激と反応の関係を知れば多くの方法があることに気づきます。
身体が硬い方におすすめ!伸ばすより筋肉を収縮させること
ストレッチングについて、身体の柔らかい方は苦にならないと思いますが、身体の硬い方ほど苦に感じることがあると思います。
身体が硬いということは、筋肉が収縮している状態であるため、縮まった筋肉を伸ばすことは非常につらいと思います。ただ、こういう方の場合、筋肉を伸ばすのではなく、収縮させる方が楽です。
筋肉を軽く収縮させて脱力することで筋肉を緩めることができます。身体の硬い方は、筋肉を収縮させて緩め、柔らかくなってきたら伸ばすということを行うと気持ちよく伸ばしやすくなります。
収縮させるだけではなく、揺らすことやさすることでも筋肉を緩めることができますが、今日はあえてこれに限定してお話をしたいと思います。
例えば、先ほどのハムストリングスのストレッチの例で話をすると、身体の硬い方は前屈ができず身体が前に倒れてきません。
この場合、こういう風に筋肉を緩めていきます。
まず、前屈をしてみて身体を柔らかさを把握してみます。
確認できると、うつ伏せになり、両手・両脚を伸ばします。
そして、上半身と脚が持ちあがると背筋や太ももの裏が緊張することが確認できると思います。10回前後筋肉を収縮させます。
これが終わると一度前屈をしてみてください。少し柔らかくなっていることが感じられると思います。これを何度か繰り返すとどんどん柔らかくなることが理解できると思います。
このように筋肉は伸ばすだけではなく、収縮させることでも筋肉を緩めることができます。筋肉がある程度緩めば身体の硬い方でも、ストレッチングのような筋肉を伸ばし続けるようなことがやりやすくなると思います。
伸ばすことがすべてではなく、筋肉を収縮させることも筋肉を緩めることにつながるということです。
常に “快” の刺激を加える
ここまでストレッチが難しい、逆効果になる可能性がある理由についてまとめていきましたが、ストレッチングは快の刺激を加えることで気持ちよく筋肉を緩めることができます。
身体の硬い方は、無理に膝を伸ばし長座する必要もなく軽く膝を曲げた状態で、気持ちのいいところで30秒ほどストレッチングすると筋肉は緩みます。
無理に伸ばそうとしたり、痛みを感じるから効果的!と捉えるのではなく、快の刺激を加えると筋肉は緩むと考えるともっと気持ちよく筋肉を緩めることができるのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ストレッチは筋肉を緩めるために行いますが、ときにやり方が違ってしまうと筋肉は緊張してしまい逆効果になってしまうことがあります。
それはこれまでお伝えしてきた通りです。
痛い=効果的ではないということを再認識していただき、気持ちのいい状態を保持することがより効果を引き出す刺激となります。
快の刺激を加えて、快の結果を得る。結果に嘘はないということですね。
では最後に今日のまとめをして終わりにしたいと思います。
- ストレッチの目的は、筋肉を緩めること
- ストレッチで筋肉が緊張する可能性もある
- 理由は、伸ばしすぎたり、意識を向けたりすることが考えられる
- ストレッチでは伸ばしている筋肉から意識を外す
- 伸ばしたい逆側の筋肉に意識を向けることで筋肉を緩めることができる
このような内容でお送りしていきました。
今日の内容が少しでも参考になればうれしく思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。