筋力向上すればうまくなる?冷静に考えたい筋力と技術について

ストレッチ

プロ野球のキャンプも終わり、いろいろシーズンに入っていく季節となりました。今年はどこのチームが勝つのでしょうか。そんな楽しみもあり、春の甲子園も始まり、野球のシーズンが始まろうとしています。

夏の甲子園へ向けて熱い戦いも控えていますが、野球をよりうまくなりたい、そう思い練習に明け暮れている選手も多いと思います。うまくなりたいなら練習をして、と言いたいところですがなぜか筋力トレーニングに励む選手がいます。

オフはプロ野球選手の増量が話題となっていましたが、うまくなるためにはどうすればいいのでしょうか。今日は筋力と技術の関係についてお伝えしていきたいと思います。

こちらの記事も参考にしていただければと思います。

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筋力とは?

筋力と技術の関係を見る前にそもそも当たり前のように使っている筋力【strength】という言葉はどのような意味があるのでしょうか。

■筋力とは?

言葉の通り、筋肉が発揮する力です。筋力は筋肉の断面積に比例すると言われ、筋肉が大きければ筋力は高くなります。

男性と女性では筋力差があり、体格も異なりますが、もし同じ筋量であれば男女ともに同じ筋力となり、このことからも筋力は筋肉の大きさに比例しているということがわかります。

筋力を高めるためには、筋肉を大きくする必要があり、そのために野球選手に限らずスポーツ選手の多くは筋力トレーニングに励んでいます。

筋力を向上させるためには筋肉を大きくするということは理解できたと思いますが、ではここから今日の本題です。筋力の向上と技術の向上は比例関係にあるのでしょうか。答えはNOです。

冷静に考えてみていただくとわかりますが、筋力は筋肉の大きさに比例します。ボディビルダーは筋量も多く、筋力が高い。では、ボディビルダーはみんな野球がうまいのかといえば違いますよね。このことからも筋力と技術は=の関係ではないことが理解できます。

 

なぜ筋力を向上させる必要があるのか?

筋力の向上が技術に直結しないとなればなぜ筋力を向上させる必要があるのでしょうか。これを理解するためには、コンディショニングという意味を知る必要があります。野球選手がうまくなるためには、練習が必要です。

練習をすればするだけうまくなる・・・というイメージがありますが、実はそうではありません。練習だけをしてもどこかで頭打ちが来てしまいます。その理由はこの図を見れば理解しやすくなります。

筋力向上

技術を向上させるためには、土台がしっかりしていることが必要で、もし小さな土台であればその上に積み重なる技術は小さくなってしまいます。練習だけしているとこのように土台が小さいため、どこかで技術の向上が見づらくなり、停滞してきます。

そのために土台である基礎体力を向上させる必要があり、プロ野球選手などはこの土台も当然大きく筋力も高い。この基礎体力というのは、身体的コンディショニングを指しており、こちらが身体的コンディショニングとなります。

筋力向上

技術を向上させるためには練習が必要になりますが、それだけではどこかで停滞してしまう。だから土台である基礎体力を向上する必要があり、この基礎体力を言い換えるとバイオモーターアビリティと言います。

土台というのは、筋力・持久力。スピード・調整力・柔軟性の5つの要素からなり、これらがすべて向上している状態、もしくは高いレベルにあることが土台を大きくするということになります。

本題に戻りますが、筋力を向上させる理由は土台をしっかりと作るために必要なことであるということですが、ただ筋力は体力要素の一部であり、土台作りをするのであればその他4つの体力要素もトレーニングし、向上させる必要があります。

この土台が大きくなるほど練習によって技術も向上しやすくなるということです。

体調だけではないコンディショニングという言葉が持つ本来の意味とは?

 

うまくなるためには何をすればいい?

では野球をうまくなるためには、何をすればいいのでしょうか。答えは練習ですが、バッティングを良くしようと思うとボールを打つことで。ピッチングを良くしようと思うとピッチングをすることです。

向上させたい技術に直結する練習をすれば技術は向上し、パフォーマンスも変わってきます。現場ではこのことが置き去りにされて練習方法が先行してしまい、いまいち何の練習をしているのかわからない練習もあります。

そこでここからは少し具体的に練習方法について見ていきたいと思います。

素振りについて

素振りをする目的は何でしょうか?何も考えず素振りをしてしまうと、空振りの練習をすることになります。目的を持たないまま練習をすると時間の浪費になってしまうこともありますので、目的をもって練習に取り組む必要があります。

素振りというのは、スイングの動作を確認したり、リラックスした動作を獲得する目的などで行います。

バットをどのように出せばスムーズに出るのか、どのように身体を使えばリラックスしたスイングができるのかなどを確認しながら素振りをすることで、意味のある練習となります。

よくあることは、バッティングを良くしたいのに素振りをするということです。バッティングはボールを打ちますが、バッティングを良くするためには実際にボールを打つことです。

何も目的を持たずに1000回の素振りをしても、ただ空振りを1000回したという結果が残るだけですので、目的を整理して素振りを行っていく必要があります。

ノックについて

僕はセカンドを守っていましたが、ノックが好きでよく受けていました。守備がうまくなるためには、チーム全体で行うノックだけではうまくなれません。なぜならチーム全体のノックは時間がかかり、個人が受ける回数には限りがあります。

守備がうまくなるためには、数を受けることです。そのためには、全体の中で行うのではなく少人数でノックを行うことで数も多く捕ることができます。チームとして連携を良くする目的であれば連携をとる必要があるので、全体で行うことが必要になります。

ただ捕ることをうまくなりたいのであれば必ずしも人数が多くなくてはならないということではありません。このあたりを整理しておくことです。

また高校野球のノックで典型的なのが、飛び込んで捕るようなノックがありますが、届かないところに打たれるノックは反応の練習になりますし、コオーディネーショントレーニングにもなります。

また近距離ノックのようなこともコオーディネーショントレーニングになり、イレギュラーバウンドした打球に反応することができるようになり、ノックもただ受けるだけではなく、考えて取り組むことで目的とした成果を感じることができるようになります。

シャドーについて

投手であればタオルを持ってシャドーを行うと思いますが、このシャドーの目的は何でしょうか?ピッチングを良くしたいのであれば、実際にボールを投げることです。

このシャドーは、自分の投球フォームを固める目的で行います。

同じ軌道で腕が振れるように何度も繰り返し、この動作を脳にインプットしていきます。

ただタイルを目一杯振り回すようにシャドーを繰り返しても、ただ繰り返す練習をしてしまうため、同じ軌道で腕が振れるように、またフォームが固定できるように何度も繰り返します。

このようにそれぞれの目的を理解した上で練習に取り組むことで、自分自身が得たい成果を得ることができますし、それが違っていれば自分が得たい成果ではなく別の成果を得ることになり、結果が伴わなかったということになります。

このあたりはしっかりと理解しておきたいところです。

コンディショニングを理解しよう!野球選手が知っておきたいトレーニングと練習の違いについて

 

筋力が向上すれば技術が向上することもある

ここまで筋力と技術はイコールではないとさんざんお伝えしてきましたが、実は例外があります。それは中学から高校になった辺りで、軟式バットから硬式バットに変わったりすると道具の重さが違い、重くなります。

この道具を扱えないほどの筋力しかない場合、筋力向上をすると技術が向上することがあります。このような場合、練習をして技術が向上する云々ではなく、筋力が弱いためトレーニングを行うことが先です。

道具を十分に扱えるような筋力がつくことで、スイング自体が変わったり、投げることができたりと技術の向上がみられます。

このような場合は、筋力向上=技術向上といえます。このように必ずしも筋力が向上しても技術は向上しないということではなく、一時的な向上が見られる可能性があるということを知っておくと整理がしやすいと思います。

 

コンディショニングレベルが向上することで起こること

これは自分でも体感したことですが、コンディショニングレベルが上がり技術面も向上すると、バッティングの際に起こりがちなのがタイミングの問題です。

特に冬にトレーニングに時間を多く割き、春先に本格的な練習を再開したときにバッティングを行うと、タイミングが合わないことがあります。これは練習していなかったからということではなく、スイングスピードが向上したり、バットを軽く扱えるようになったことでタイミングがこれまでと異なります。

そのため、これまでのイメージ通りにタイミングをとってしまうとバットの先に当たったり、空振りをすることが出てきます。このような場合は、再度タイミングのとり方などを変える必要が出てきます。

このあたりは感覚的なものですが、このようにタイミングの問題も起こる可能性があるので、押さえておきたいポイントだと思います。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。今日は主に野球に関することで、筋力と技術の関係についてお伝えしていきました。

最近は野球選手からの質問やお問い合わせも増えてきていますが、このように筋力と技術に関連することが質問として投げられる方もいます。イメージとしては、ウエイトトレーニングをすればうまくなる、ホームランを打てると思いがちですが、そうではありません。

ホームランを打つためにはグランドコンディションも重要で、風向きやその日の天候も関係してきます。

ですので、ウエイトトレーニング、筋力、という端的なことだけではおそらく思ったような結果は得られず、ホームランも打てません。コンディショニングというワードは非常に奥が深く、広い視野を持って見ていくことが重要です。

今日の記事が少しでも参考になればうれしく思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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