肩が痛くなる投げ方の原因と具体的な改善例

       

野球選手が肩肘の痛みを訴えるケースはよくみられ、プロ野球でも毎年のように離脱してしまう選手も出てきます。手術をして組織自体に問題がなくなっても、まだ尚痛みが継続し、試合に出られずそのまま引退する選手もいます。

手術をして良くならないのは、手術を担当した医師の責任でしょうか?それは違い、素晴らしい医師が手術を成功させたとしても痛みが再発する原因は、痛みの原因が投げ方にあり動作の問題が痛みの原因となっているからです。

いくら組織が良くなったもこの投げ方を変えなければ肩肘の痛みの改善はできません。

今回は、そんな肩を痛めてしまう原因と、その改善についてお伝えしていきたいと思います。

 

スポンサーリンク

肩を痛めてしまう原因はさまざまな理由がある

以前、「野球選手が肩・肘を痛めない投げ方と痛みの原因」で肩・肘に痛みが出る原因について解説していますが、痛みの原因として考えられることは、

  • 筋力が低いため
  • 柔軟性が低下しているため
  • 投げ方などの動作に問題があるため
  • アクシデント
  • 投げすぎのため など

こういったことが、肩の痛みの原因として考えることができるんですね。

ただ、主に肩の痛みの原因は投げ方に問題があることで起こっていますが、具体的にどのような投げ方が原因で肩の痛みは起こってしまうのでしょうか?詳しく解説しますね。

 

肩が前方に引っ張られるような投げ方を繰り返すことで肩を痛める

このような言葉を聞いたことがあるでしょうか。

  • コンセントリック・・・短縮性筋活動
  • エキセントリック・・・伸張性筋活動

簡単な表現に変えると、

コンセントリック 筋肉が縮まりながら力を発揮すること
エキセントリック 筋肉が伸ばされながら力を発揮すること

今回お伝えする投げ方と肩の痛みの原因は、肩周りの筋肉がエキセントリックな刺激を受けてしまうことで起こっているということなんですね。

筋肉は、縮まりながら力を発揮するよりも、伸ばされながら力を発揮した方が筋肉に対する刺激が大きくなり、ストレスがかかります。

自然な腕の動きができることで肩周りの筋肉は、本来エキセントリックな刺激を受けません。では、どういう腕の動きが自然な動きなのでしょうか?

投げ方を理解する

投げ方をシンプルに理解すると、

  • 立つ
  • 前に
  • 投げる

という3つの動作から構成されています。

投手が軸足に体重を乗せる→体重移動をする→腕があがる→そして投球→フォロースルーを迎えるという一連の動作が行われますが、この中に肩が引っ張られる局面はないんですね。

投球動作

投球動作

投球動作

投球動作

投球動作

投球動作の認識や動きのイメージがまずいと肩の後方が引っ張られ、投球するたびにエキセントリックな刺激を受け、過度にストレスを受けた結果炎症が起こり痛みが発生します。

では、どういう動きのイメージを持つことで肩の後方が伸ばされるような刺激を受けてしまうのでしょうか?

肩の後方が引っ張られる原因

原因のひとつに、指導者の言葉がけが問題になることがあるんですね。

  • ボールを前で離せ
  • ボールを長く持て
  • 重心の位置を低くして投げろ
  • キャッチャーを見て投げろ

これらのアドバイス通り身体を使おうとすると、全て肩の後方が伸ばされるような投げ方になるため、これらを1つ1つ詳しく解説しますね。

ボールを前で離せ、ボールを長く持て

ボールをリリースした後は腕は巻き込むようにフォロースルーをとることで腕は減速され、肩肘に負担のかからない投げ方になります。

ただ、ボールを前で離そうと意識したり、ボールを長く持とうとすることで前方に腕が引き伸ばされ、キャッチャー方向にパンチをするような動作になります。

そうすると肩の後方の筋肉は伸ばされてしまいます。もしボールを前で離そうと意識して投球を続けた場合、肩の痛みが出てしまう可能性があります。続いては、重心の問題についです。

重心の位置を低くして投げろ

重心を低くすることで体重移動が地面と平行に近づくため、リリース後腕が身体にうまく巻き込めず、前方に腕は引っ張られてしまいます。

重心の位置をある程度高くし、一本背負いをするようなイメージで身体を縦に折って投球すると、腕は身体に巻き込まれ肩の筋肉が伸ばされることもなくなるんですね。

このように重心を低くしすぎることも、肩を痛める原因の1つになってしまいます。

キャッチャー方向を見て投げろ

身体の構造上、自然な投球動作ができていれば、ボールはアウトローにいくようになっているんですね。

元DeNAの岡島投手が現役時代、特徴的な投球動作をしていましたが、それがこちらです。

通常リリース時はキャッチャー方向を見ていますが、岡島投手の場合視線は大きく外れています。

一般的にはキャッチャーを見るように言われますが、ずっとキャッチャー方向を見ていると、視線を送っている方向に腕が伸びやすくなるという反応が起こるんですね。

つまり、

キャッチャーを見続けた状態で投球すると肩を痛める可能性がある

ということなんですね。ですので、投球時は軽く顎を引き、上目遣いで投球することでフォロースルーをスムーズにとれるようになります。

それと反対にキャッチャーを見続けるような投球を繰り返してしまうと、結果肩の後方を痛めてしまう原因になってしまうということです。

ここまでのことで、肩が痛くなる投げ方=肩の後方の筋肉が引っ張られる投げ方をしている、ということを理解していただけたと思いますが、どうすれば肩を痛めない投げ方ができるのでしょうか?

 

スムーズな腕の動きを理解する

肩を痛めない投げ方をするためには、スムーズな腕の動きを理解する必要があるんですね。スムーズな腕の動きというのは、ラジオ体操のときに行うような腕回しからつなげていくと理解しやすいと思います。

手順

  1. 身体の前で円を描くように腕回しをする
  2. 腕回しができると、頭の後ろで手を落とす
  3. そのまま一本背負いをするように投球動作をとる

言葉で表現するとこのようになりますが、これだけだと具体的なイメージがしづらいと思うので、こちらの動作を参考にしてみてください。こちらで詳しく解説しています。

こういった動作を継続的にするためには、キャッチボールのやり方を変えることも重要で、手順を踏んでキャッチボールが行えると常にスムーズな投げ方ができるようになります。

キャッチボールの手順については、「キャッチボールをするときに覚えておきたい投げ方と手順」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ここまでお伝えしてきたスムーズな投球動作ができると、肩の痛みが発生する確率は下がりますし、うまく改善ができなかった肩の痛みも改善することができるようになるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

まとめ

肩を痛める理由は、オーバーユース、コンディショニング不足、アクシデントなどの原因もありますが、主に投げ方の問題があり、上記のようなスムーズな動作ができれば肩の痛みは改善されるはずです。

最近もスローカメラで撮影された映像などで投球動作を見ると、リリースポイントが前に感じたり、ボールを前の方で離しているような映像がありますが、これらはスムーズな動作ができれば自然とそうなるんですね。

これを意識的に行おうとすると、肩の後方が引っ張られるような動作になってしまうため肩を痛めてしまう。

主観と客観という問題は指導をする上で非常に重要になりますが、指導する側とプレーする側では感覚が違います。そのあたりを注意して指導する必要もありますよね。

今回は、肩を痛めてしまう投げ方と改善方法について解説していきました。今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

   
▼身体の悩みを改善するまとめ記事