ランニングで股関節に痛みが出る原因と改善方法

ランニングで股関節に痛みが出る原因と改善方法【走り方を改善しよう】
スポーツ選手

ランニングで股関節に痛みが出る多くの原因は、走り方そのものが悪いために股関節に痛みが出てしまうことがよくあります。

僕はパーソナルトレーナーとして活動していますが、筋肉を緩めた後に走り方や着地の問題を改善することで、ランニングをしても股関節の痛みが出ないようになるケースが多いです。

この記事では、ランニングで股関節に痛みが出る原因と改善方法について解説します。

 

ランニングで股関節に痛みが出る原因

そもそもなぜランニングをして股関節に痛みが出てしまうのでしょうか?主な原因は、走り方や着地に問題がある可能性が高いと思います。

股関節周りの筋肉がストレスに耐えられなくなった

今、股関節の痛みで悩んでいる方は、どこにどんなタイミングで痛みが出てしまうでしょうか?例えば、

  • 脚を前に出そうとしたタイミング
  • 着地をしたとき
  • 脚が後方に行ったとき

など、それぞれの痛みが出るタイミングがあると思います。

そもそも人は自然な状態でランニングができると、極端に走りすぎない限り痛みは出ないはずです。ですが、何かしら不自然な状態になっているために、痛みが出ていると考えられます。

例えば、脚や膝を前に出すような意識で走っている人がいるとします。

脚を前に出して走る

本来であればこういう走り方は不自然ですが、脚を前に出す意識を持っていると、股関節の前側の筋肉にストレスがかかってきます。

股関節の前側の筋肉には大腿直筋という筋肉があり、脚を前に出したり膝を上げる意識を持っていると、この大腿直筋がストレスを受けます。

大腿直筋

そして、そのストレスが続くと筋肉が硬くなり、弾力を失います。最終的にそのストレスに耐えられなくなると、大腿直筋の腱で炎症が起こり、股関節の前側が痛んでしまう。

こういう不自然な動きの繰り返しによって、股関節に痛みが発生してしまう可能性があります。

着地位置によって痛みの場所が変わる

また別のケースでは、着地位置が不自然で股関節に痛みが発生することもあります。

人が自然な状態で立つと、3点支持といってこの割合で立てると言われています。

体重分布

そして、この割合で立つためには、踝の真下の位置に体重を乗せることで実現できます。

体重を乗せる位置

人間の足には4つのアーチがあり、足が自然な状態で体重がかかっていないと全体的に膨らみがあります。

体重がかかっていない

ここに体重がかかることで、全体が真下にへしゃげるように動き、この動きによって着地の際の衝撃を緩和してくれます。

体重がかかる

この作用が適切に働くためには、足裏全体、もしくは踝の真下の位置で着地をすることが重要ですが、多くの方の場合足のどこか一点が先に着地することがあります。

例えば、O脚気味の方の場合、足の外側で着地をする可能性が高い。そうすると、極端ではありますが、こういう着地をします。

小指側に体重がかかる

足裏全体で着地ができた場合、地面から受けるストレスは脚や体幹全体に分散されるため、局部である股関節に受けるストレスは小さくなります。

ただ、このように足の外側など局部で着地をしてしまった場合、地面から受けるストレスが股関節周りに強くかかります。

足の外側で着地を繰り返していると、

  • お尻の外側
  • 太ももの外側

などが硬くパンパンになり、弾力を失います。その結果、股関節の外側に痛みが出てしまうわけです。

お尻の外側の痛み

お尻の外側の痛み

これと同じようなことが、股関節の内側などでも起こると言うわけです。

もし、お尻の痛みがある方は、「ランニング後に感じるお尻の痛みの原因と改善方法」も参考にしてみてください。

つまり、着地をするときに足裏全体ではなく、足のどこか一点で着地をしてしまうと、その延長線上の真上の位置の股関節で痛みが起こりやすくなるというわけです。

シューズの変形の影響を受けている

ここまで解説したのは、走り方や着地の仕方に問題があるケースでしたが、中にはシューズやインソールの影響で股関節に痛みが出てしまうケースがあります。

特にスポーツ選手やランナーの方は、1つのシューズを半年以上履き続けると、自分の癖がシューズにも現れてきます。

例えば、O脚で足の外側に体重がかかりやすい選手は、

  • シューズが全体的に外側に変形する
  • インソールの外側の部分が凹んでしまう

などの可能性があります。

そういった方が走り方や着地を完璧にしても、このシューズを履けば自然と体重は足の外にかかってしまいます。

こういうシューズやインソールなど、履物の影響を受けて着地の仕方などが変わり、その結果股関節を痛めてしまうということも考えられます。

シューズの変形は足首の痛みの原因でもあり、「ランニングで足首・アキレス腱に痛みが出る原因と改善方法」も参考にしてみてください。

姿勢の崩れの影響

また、日頃の姿勢が崩れていると、その癖が股関節の痛みにつながってしまうこともあります。

例えば、日頃から片側の脚に体重を乗せて立つ場合、その癖は走っている時にも出ます。

片側に体重が乗る

この例だと左側に体重がかかっていますが、こういう場合は左側でリズムを刻むように走る可能性が高い。

さらに、左足で着地をした際に、フラットではない場合股関節の内側・外側など局部には大きなストレスがかかってしまう可能性があります。

  • 電車や信号待ちの時、片側に体重を乗せている
  • 電車に乗っている時、壁にもたれて立っている
  • 脚を同じ側ばかり組んでしまう
  • 家でおねえさん座りをしている など

こういう姿勢の癖もランニングで起こる股関節の痛みと関連があるため、こういったことが根本原因になっている可能性は十分あります。

環境やアクシデントの問題

あと考えられることは、環境やアクシデントの問題ですね。

前日に雨が降り地面が滑りやすくなっているとします。その中でランニングをすると、脚を滑らさないようにちょこちょこバランスをとりながら走ってしまうことがあります。

そうすると、ランニングフォームが微妙に崩れ、その影響で股関節へのストレスが増えて痛みが出るということも考えられます。

  • 滑りやすい地面に脚をとられ、変な形で着地をしてしまう
  • 足元にある石を踏んでしまい、痛みが出てしまう
  • 誰かとぶつかり、その瞬間に股関節が痛くなる

こういう瞬間的に股関節の痛みが発生してしまうこともあります。

ですので、ここでまず整理をしておいてほしいことは、

根本原因は何か?ということをおさえておくこと

です。股関節の痛みの原因が違えば、当然やるべきことも変わりますし、改善方法が変わってきます。ただ、ほとんどのケースで股関節の痛みの原因は、走り方・着地の問題があると考えられます。

では、こうやってランニングで発生した股関節の痛みは、どうすれば改善することができるのでしょうか?

 

ランニングで出る股関節の痛みの改善方法

ランニングで出る股関節の痛みは、まず筋肉を緩めて自然体に直すことが必要だと考えています。

全身の筋肉を緩めて自然体に直す

走り方のまずさが原因で股関節に痛みが出ている場合、痛みが出ている周辺の筋肉はカチカチに張り、硬くなっているはずです。

また、部分が痛むときはほぼ全身に影響が出ているはずですので、まずすることは全身の筋肉を緩め、崩れた姿勢を直すことです。

今回は、股関節周りを緩める方法を中心にご紹介しますね。全身を緩める方法は、「ランニング後に感じるお尻の痛みの原因と改善方法」で紹介しています。

脚を転がすように軽く動かす

手順

  1. 仰向けの状態で、脚を肩幅ぐらいに開く
  2. 股関節が緊張しない程度に、脚を軽く左右に捻る
  3. リラックスした状態で2分間行う

膝を倒すように股関節を軽く動かす

手順

  1. 仰向けになり、膝を90度ぐらいに立てる
  2. 股関節が緊張しない程度に、軽く内側に倒す
  3. これを2分間リラックスして行う
  4. それができると、同じ要領で外側に倒す

このように、股関節周りを気持ち良く痛みのない範囲で動かし続けると、筋肉が緩んで柔らかくなっていきます。

より詳しく解説した緩め方は、「太ももの外側がポコッと張り出す原因と5つの改善方法【筋トレ不要】」で紹介しているので、この方法を毎日実践してみてください。

ストレッチングの方法を知りたい方は、「ストレッチとは?わかりやすく意味を解説【脚やせにも役立つ】」を参考に実践してみてくださいね。

まずは、徹底的に筋肉を緩めると股関節に出ている痛みは改善されます。

体重支持ポイントを感覚的に理解する

全身の筋肉が緩められると、立ったときに自然に踝の真下の位置に体重が乗ってくることがわかると思います。

体重を乗せる位置

この位置に体重が乗ると、足裏全体で体重を支えられている状態で、この感覚のまま着地ができると股関節へのストレスを軽減できます。

この位置をさらに感覚的に理解してもらうために、椅子からの立ち上がりを行っていきます。

手順

  1. 椅子に座り、お尻の下の骨を感じておく
  2. 背中を丸めるように、骨盤を後方に倒す
  3. 次にへそを前に軽く突き出すように、骨盤を起こす
  4. 骨盤を前後に軽く動かし、腹筋と背筋が一番楽に感じる位置を探す
  5. そこから、顔を前に送るように身体をお辞儀させる
  6. そのまま顔を送りつつ、お尻を椅子から浮かし、両足の踵に体重を乗せる
  7. 踵を感じつつ、ゆっくり立ちあがる

骨盤を前傾させる

骨盤の後傾

踵の体重を乗せる

体重が踵に抜ける

この手順で立ちあがると、赤い丸の位置で立つ感覚がはっきり出てきますが、この位置を目安に着地をすることが改善ポイントとなります。

この立ち上がり動作で、きちんと感覚的に着地位置が理解できると、次のステップに移っていきます。

連続ジャンプでフラット着地する

次に行うことは、その場で小さく連続ジャンプをして、感覚的に理解した踝の真下の位置で着地を繰り返していきます。

手順

  1. 脚を肩幅に開き、つま先を違和感のない程度に開く
  2. 足裏全体に体重を乗せておく
  3. そこからその場で小さく連続ジャンプを繰り返し、踝の真下の位置で着地を繰り返す
  4. 確実に踝の真下で着地ができるまで繰り返す

この連続ジャンプを繰り返していると、最初はつま先で着地をしたり、足の左右に偏って着地をすることが多いと思います。

これを連続ジャンプの中で徐々に修正し、足裏全体で着地ができるように繰り返していきます。両足での連続ジャンプができると、次は片足のみ→交互で行うというようにランニング動作に近づけていきます。

ここでの注意点は、できたつもりですぐにステップアップしていくと、微妙なずれがランニングの時に出て、なかなか股関節の痛みが改善できません。

必ず、できた→できた→できたと確実にステップアップしていくことです。そうすると、根本的な問題を取り除くことができ、痛みの改善ができます。

詳しくは、「ランニングの着地はつま先 or 踵のどっち?【基本は踵になる】」で解説しています。

この3つの連続ジャンプを確実にフラット着地ができるようになれば、次はランニング動作の改善に移っていきます。

重心移動でランニングにつなげる

ここが一番重要なところで、ランニング動作は基本的な考えとしては、

重心を前に運ぶ

これだけです。人は、重心を前に運ぶと自然に脚が前に出てきますし、リラックスしているとスムーズに脚も回転してきます。

ですので、あまり難しいことを考えずに、気持ち良く走れることを第一に考えて走り方を改善していきます。

この走り方については、「疲れにくい走り方とは?リラックスして重心を運ぶこと」で詳しく解説しています。

1つ1つの局面を確実にこなす

ここまでお伝えした、

  • 原因の発見
  • 筋肉を緩めて自然体に直す
  • 体重支持ポイントを理解する
  • フラット着地ができるようにする
  • 走り方を改善する

この流れがすべてできて、ランニングで発生する股関節の痛みを改善することができるはずです。この流れは実際に現場でも指導していますが、大方この流れで改善ができています。

ですので、本気で改善を目指す方は、◯◯ストレッチだけで改善できるような簡単な話でもないので、ここまで視野を広げてみてほしいなと思います。

 

ランニングで股関節に痛みがある方にお伝えしたいこと

ここまでの内容でお伝えし切れていないことをここからお伝えしますね。

インソールの使い方について

ランニングで発生する痛みの改善で、よくインソールが使われていますが、適切に使うことができると痛みの改善につながります。

例えば、足の内側のアーチが下がってしまい、こういう状態になった人がいるとします。

小指側が少し浮く

こういう人の場合、アーチの下がり方に合わせて足の内側を持ち上げるようなインソールを使うと、フラットに着地ができ、痛みの改善につながります。

ただ、あくまでも自分の足のアーチの下がり方に合わせてインソールの形を変えることが重要となります。

ですので、インソールそのものは使うとプラスになりますが、

自分の足に合っている

ということが条件で、もし自分の合っていないと余計に股関節などに痛みが出ることもあるので注意が必要です。

1つだけはっきり言えることは、必ずしもインソールを履くだけで股関節の痛みが改善するわけではないということです。

シューズを新品に変える

もしシューズの変形があって股関節に痛みが出ている場合、ここまでお伝えした内容を完璧にできていたとしても股関節の痛みは改善しないと思います。

なぜならシューズの変形が原因で痛みが発生しているから。この場合は、必ずシューズを新品に買い替え、靴底がフラットなものを履くようにします。

そうすると、上記の流れを行うと股関節の痛みは改善できるはずですし、継続的に痛みは出ないはずです。

シューズの選び方については、「ランニングシューズの選び方をパーソナルトレーナーが解説【初心者向け】」で詳しくお伝えしています。

日頃の姿勢や動作も改善すること

人の身体はいろんなところでつながりがあり、日頃姿勢や動作が崩れてしまっている方は、その影響はランニングフォームにも出てくるはずです。

日頃何気なく行う、

  • 座り方
  • 立ち方
  • 歩き方
  • 階段の上り下り
  • 自転車のペダルのこぎ方

など、あらゆる姿勢や動作が自然体から崩れる原因となる可能性があります。

こういったことまで目を向けて改善していかないと、本当の意味での痛みの改善は難しいかもしれません。こういう一見関係ないことも、ぜひ改善してほしいなと思います。

筋力不足で痛みが出ることは稀

よく、

痛み=筋力不足

といって、筋トレが行われている光景を目にしますが、そもそもの原因を思い出してみてください。筋肉がストレスを受けた結果、痛みが出ています。

ということは、筋肉は硬い状態なので、そこに筋トレでさらに刺激を加えてしまうとどうなるでしょうか?硬くなってしまうと考えられますよね。

筋力不足で痛みが出るケースもあるため、この場合は筋トレを行うことは適切です。ただ、ほとんどのケースでは筋力とは関係ないところに痛みの原因があるため、必ずしも筋トレを行う必要はありません。

根本原因を取り除かないと痛みは改善しない

ランニングで発生する股関節の痛みに限らず、身体に起こる悩みすべてに共通することだと思います。それは、

根本原因を取り除かないと痛みは改善しない

ということです。世の中で流行り廃れがありますが、その多くは手っ取り早く、簡単にできるような方法ばかりです。

その中にも素晴らしい方法はあると思いますが、身体の悩みを改善することはそこまで簡単ではないと思います。

だからこそ、改めて理解してほしいことは、

根本原因をみつける大切さとそれを取り除くことが何よりも重要

ということです。考え方を変えるきっかけにこの記事がなるとうれしいですね。

 

ランニングで発生する股関節の痛みは、まずは筋肉を緩めること

今回は、ランニングで股関節に痛みが出る原因と改善方法について解説しました。

今回の記事の内容

  • ランニングで発生する股関節の痛みは、主に走り方が原因
  • その他には、シューズや環境の問題も関係する
  • 改善のためには、まず筋肉を緩め自然体に直すこと
  • そして、走り方・着地の仕方そのものを改善する必要がある
  • インソールを履くだけでは、なかなか痛みは改善しない

こういった内容をお伝えしていきました。

今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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