ランニングで起こる膝の痛みの7つの原因と改善方法

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ランニングで膝が痛くなってしまう原因は7つ考えられますが、主に走り方が問題になっている可能性があります。

筋力が弱いことも痛みの原因ですが、走り方を改善することで痛みが改善できることをレッスンを通して何度も経験しています。

今回は、ランニングで起こる膝の痛みの原因と改善方法について解説していきたいと思います。

 

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ランニングで起こる膝の痛みの7つの原因とは

ランニングをするとなぜ膝の痛みが出てしまうのでしょうか。この原因は主に7つ考えられますが、トレーナーとしてクライアントを見るとき、痛みが発生するとチェックしていることがあります。それがこちらです。

膝の痛みの7つの原因

  1. 走り方
  2. コンディショニング不足
  3. 道具や用具
  4. 身体の歪み
  5. 環境
  6. アクシデント
  7. 体調不良

これらはすべてランニングの膝の痛みと関連しており、原因をみつけるときに役立つチェック項目のようなものです。

結論から言えば、ランニングで起こる膝の痛みの多くの原因は走り方にあります。その理由を深堀しつつ、7つの原因について解説していきますね。

①走り方に問題がある

ランニングで膝の痛みが出る原因は、主に着地の問題が考えられます。着地の際に足裏全体で着地ができると、地面から受ける衝撃は脚や体幹全体に分散されます。

ですが、つま先から着地をしてしまうなど、ブレーキがかかるような着地ををすると、地面から受けるストレスは太ももの前側が主に受けるんですね。

着地

そうすると、このとき大腿四頭筋と言われる太ももの前側の筋肉が強いストレスを受け、このような着地を繰り返し行うと筋肉が硬くなります。そして、そのストレスに耐えられなくなると、膝に痛みが出てしまいます。

かな
ん?太ももの前側がストレスを受けているのに、何で膝が痛むの?
いずる
ここが一番大事なところだから、詳しく解説するね。

大腿四頭筋という筋肉は、骨盤辺りから膝のお皿の下側についているんですね。こんな感じです。

大腿四頭筋

大腿四頭筋というのは、その名の通り4つの筋肉からなっていて、筋肉の両端では腱になって骨に付着しています。

つまり、大腿四頭筋がストレスを受けて、そのストレスに耐えられなくなると痛みは主に腱に出るため、膝周辺が痛むということが起こります。

かな
膝の痛みでも、微妙に内側、外側で変わることもあるけど、それは何で?
いずる
それは、大腿四頭筋のどこが一番ストレスを受けたかによって変わるんだよ。

例えば、内側広筋と言われる筋肉は太ももの内側に近い部分についている筋肉です。この筋肉が1番ストレスを受けると、膝のお皿の内側が痛くなるんですね。

逆に外側広筋が1番ストレスを受けると、膝のお皿の内側が痛くなる可能性が高い。また、大腿直筋という筋肉が1番ストレスを受けると、膝のお皿の真下付近が痛くなる。

このように、大腿四頭筋のどれが一番ストレスを受けたのかによって痛む膝の場所が変わります。このように、ランニングで起こる膝の痛みは、走り方の影響が大きいということが最も多い原因の1つです。

≫関連記事:速く走るためにはつま先で走る?イメージと実際の動きの違い

②コンディショニング不足である

続いてランニングで起こる膝の痛みの原因は、コンディショニング不足です。一般的にコンディショニングというと、

その日の体調、調子

などを指すことが多いですが、ここで言うコンディショニングというのはバイオモーターアビリティのことです。

かな
バイオモーターアビリティ?

バイオモーターアビリティとは、この表であり、身体的コンディショニングとも言われます。

バイオモーターアビリティ

ランニングをすると、身体は1度宙に浮き、その後片足で着地をしますが、このとき地面から受ける衝撃は体重の約4~5倍と言われているんですね。

体重40kgの人であっても、1回の着地で約200kgの衝撃を受けることになりますが、この衝撃に耐えられるだけの筋力がなければ膝が痛くなる可能性があります。

筋力だけの問題ではなく、例えば持久力に乏しい場合、能力の限界以上に走り込みをしたとします。そうすると、フォームが崩れ、太ももの前側にストレスがかかり、結果膝が痛くなる。

この場合、持久力が高ければ本来の走り方ができますが、コンディショニングレベルが低いがために、結果膝が痛くなったと考えられます。

このように、コンディショニングレベルが低いことでランニングで膝の痛みにつながってしまう可能性もあるということなんですね。

≫関連記事:コンディショニングの意味とトレーニング方法

③道具や用具

続いての膝の痛みの原因は、シューズの問題です。

いきなりですが、適切なシューズのサイズってわかりますか?適切なシューズのサイズを選べている方が少ないかもしれません。

かな
ん~つま先とシューズが丁度ぐらいなのがいいんじゃないの?
いずる
そういう方って多いけど、実はそれでは小さい。

適切なシューズのサイズは、

  • 横幅は足幅に合うこと
  • 縦幅は、踵を合わせた状態でつま先に1cmのスペースを空ける

これが適切なサイズとなります。横幅はそのままですが、縦幅については着地をしたときの足の動きと関係があります。

着地をすると、足は前方に1cmスライドすると言われており、その分のスペースを空けておかないと指が曲がってしまったり、外反母趾の原因になります。

また、シューズのサイズが大きかったり、小さかったりすると足首が緊張し、着地がつま先からになってしまう。そうすると、ブレーキをかけるような着地となり、大腿四頭筋へのストレスが増える。結果膝の痛みにつながる可能性があるんですね。

ですので、適切なサイズのシューズではない場合、これもランニングで起こる膝の痛みの原因になってしまう可能性があるということです。

いずる
シューズの問題ってサイズだけじゃなくて、インソールとか変形の問題もあるんだよね。
かな
どういうこと?
いずる
詳しく解説するね。

シューズが足に合っていないと着地が足裏全体ではなくなる可能性がありますが、その他にも、

  • 中敷きの下にスパイクの金具がある
  • シューズが変形している
  • シューズの中に縫い目がある
  • インソールに穴が開いている など

こういった理由で、足裏全体で着地ができず、大腿四頭筋にストレスがかかるような着地になってしまう場合があります。

このようにシューズのサイズや変形など、これら道具や用具が原因でランニングをすることで膝の痛みが出る可能性があるということですね。

≫関連記事:ランニングシューズの選び方をパーソナルトレーナーが解説

④身体の歪み

骸骨

身体の歪みが原因で膝の痛みにつながるというのは、先ほど着地の際に体重の4~5倍のストレスがかかるとお伝えしましたよね。

例えば、日頃から頭が右に傾き、体重が右側にかかりやすいとします。そうすると、ランニングで着地をするとき、右側で着地をしたときに左側で着地をしたときと比べて大きなストレスがかかるのがイメージできますか?

いずる
頭って体重の約10%って言われてるから、頭が傾くだけでも下半身へのストレスは増えてしまう。
かな
ボーリングの球ぐらいあるんだから、当然傾くと影響出るよね。

頭部だけであればいいですが、身体はつながりがあるため、頭部が傾くと体幹部分が捻じれたり、全体が歪む。その歪みの影響で結果膝への負担が増し、膝の痛みにつながってしまうと考えられます。

また、足首が捻じれていると足裏全体で着地がしづらくなるので、そういう意味でも身体の歪みはランニングで膝を痛める原因になる可能性があるんですね。

⑤環境の問題

続いては、環境の問題で膝の痛みが出るということですが、環境というのは、どのような場所でランニングをしたかということです。

  • グランド
  • 砂利道
  • 砂浜
  • 整備されていない河川敷
  • 雨の降った後の土の上
  • アスファルト など

いろんな環境がありますが、例えば雨が降った後の河川敷を走った後、膝を痛めてしまったとします。

この場合、おそらく足場がぬかるんでいたため滑らないように恐る恐る走っており、その走り方が大腿四頭筋に大きなストレスとなり、結果膝を痛めてしまったということが考えられます。

また、アスファルトを走ればグランドなどの土の環境よりも、脚にかかるストレスが大きくなるため、それによっても膝が痛くなる可能性があるんですね。

このように環境も膝の痛みと関係しており、その環境を把握することで痛みの原因がみつかることがあります。

⑥アクシデント

アクシデントというのは、例えばたまたま足元にビニール袋が落ちていて、それを踏んで足場が滑ってしまった。

そのときに膝の痛みを感じ、そこからずっと膝が痛み続けるというようなことです。こういった突発的に起こってしまうことも、膝の痛みの原因の1つになります。

⑦体調不良

最後の原因は、体調不良です。体調不良でありながら無理をして走っていると普段よりも集中力は低下しています。

そういうときに、⑥で解説したアクシデントにつながることだってあるし、フォームが崩れてしまった結果日膝の痛みにつながる可能性もあります。

こういう体調不良もランニングで起こる膝の痛みの原因の1つとして考えることができます。このように、ここまで解説した7つの原因が主にランニングで膝の痛みが出る原因として考えることができます。

いずる
ただ、さっきも言ったけど主な原因は走り方だから今回は走り方の改善をメインに解説するね。
かな
了解!

では、これらの原因で行ってしまった膝の痛みは、どうすれば改善することができるのでしょうか?それは、まず大腿四頭筋を緩めることです。

 

ランニングで起こる膝の痛みの改善方法

ランニングで膝の痛みを抱えている方は、太もも全体がパンパンに硬く張っているはずです。ですので、まずこの硬くなって筋肉を徹底的に緩めることが改善の1歩目となります。

本来は、全身の筋肉を緩めることが必要ですが、かなり長くなってしまうので、今回は主に太もも周りを緩める方法をご紹介しますね。

大腿四頭筋を揺らして緩める方法

筋肉は揺らすと緩む性質があるので、まずは太ももを揺らして筋肉を緩めていきますね。

手順

  1. 座った状態で片膝を曲げ、片膝を伸ばす
  2. 両手で太ももを軽く持ち上げ、落とすようにして筋肉を揺らす
  3. ボールをバウンドさせるようなイメージで軽くバウンドさせる

このテクニックは、慣れてくると腕が疲れずにできますが、どうしても腕が疲れたり難しいと感じる方もいると思うんですね。

そういう方は、「アセチノ」を使って筋肉を揺らすと簡単に筋肉をほぐすことができます。

※本来の目的とは使い方が違いますが、これは実際に現場で試して効果があり、ほとんどの方が簡単に効果を実感できているんですね。ですので、筋肉をほぐすアイテムとしては一番おすすめできるアイテムですね。

下半身の関節を動かして緩める

手順

  1. 仰向けになり、脚を肩幅ぐらいに開く
  2. 片足の外踝をマットに軽くこするように膝を曲げていく
  3. 股関節が緊張しない位置まで引き上げる
  4. そこから膝を伸ばし、膝が伸びきると同時に太ももを内側に軽く捻る
  5. そしてスタートの位置にもどし、再度動きを繰り返す

この調整法を行っていただいた後、その場で立ってみると、赤い丸の踵の位置で立てることが確認できると思います。

体重を乗せる位置

この位置に体重が乗ることで、足裏全体に体重が乗り、着地の衝撃も分散することができます。後程詳しく解説するので、覚えといてくださいね。

大腿四頭筋のストレッチング

手順

  1. 座った状態で片膝を曲げる
  2. 太ももの前側に軽いストレッチング感を感じたら少しずつ状態を後方へ倒す
  3. 気持ちよく感じる程度まで倒しその状態を保持する
  4. 約2分間ストレッチングを行う

大腿四頭筋のストレッチング

ここまで3つの方法をご紹介しましたが、主に揺らす、動かしながら緩めることでより筋肉は柔らかくなり、痛みの改善を実感できると思います。

また、なぜ筋肉が揺らせば緩むのかなどは、「筋肉を緩める方法はストレッチ意外にもたくさんある【6種類ご紹介】」で詳しく解説していますので、こちらも参考にしてみてくださいね。

筋肉を緩めることができると痛みが改善できますが、このままランニングをするとまた膝の痛みが出てしまいます。なぜなら根本原因を取り除けていないからです。ですので、続いては根本原因を取り除く方法を解説しますね。

 

ランニングで起こる膝の痛みの根本原因を取り除く

先ほど、

膝の痛みの7つの原因

  1. 走り方
  2. コンディショニング不足
  3. 道具や用具
  4. 身体の歪み
  5. 環境
  6. アクシデント
  7. 体調不良

だと解説していますが、この原因によってやるべきことが変わります。今回は走り方の改善をメインでお伝えしますね。

体重支持ポイントを変える

先ほどお伝えした筋肉を緩める方法を実践していただくとわかると思いますが、筋肉が緩み自然な状態に近づくと体重はくるぶしの真下に乗ります。この位置ですね。

体重を乗せる位置

この位置に体重が乗ることで、足裏全体に体重が乗るとお伝えしましたが、実際はこの赤い丸の位置1点に体重が乗るのではないんですね。

実際は、3点支持になります。

体重分布

この3点支持ができている状態が自然であり、最も地面から受ける衝撃を分散できる状態でもあります。

かな
でも何で3点支持ができると、衝撃が分散できるの?
いずる
それは足の構造を見るとよくわかるよ。

足には4つのアーチがある

人の足には主に4つのアーチがあって、

  • 内側縦弓
  • 外側縦弓
  • 中足骨弓
  • 横弓

の4つです。

内側縦弓

外側縦弓

中足骨弓

この4つのアーチは、足に体重がかかっていない状態であれば、少し膨らみができます。

体重がかかっていない

ただ、そこに体重がかかるとことで全体が真下にへしゃげるようになり、その動きによって衝撃を吸収する役割があるんですね。

体重がかかる

つまり、先ほどお伝えした3点支持ができると、着地のときの衝撃を吸収できるというわけです。人間は1つのことしか意識できないため、どこか1点に体重を乗せて、この3点支持ができるようにする必要があります。

その位置が踝の真下である赤い丸の位置になり、そこに体重を乗せようとすることで、結果膝へのストレスを軽減でき痛みの改善につながるというわけなんですね。

走り方の改善方法

では、どのように着地の仕方や走り方の改善をすればいいのかというと、

  • その場で軽くしゃがむ、立つ
  • その場で連続ジャンプ
  •    〃   片足連続ジャンプ
  •    〃   交互連続ジャンプ
  • ランニングにつなげる

このような流れで行っていきますが、詳しい内容は「4つのアーチで痛みの発生を防ぐランニング時の「着地の仕方」」で解説していますので、こちらを参考にして実践してみてくださいね。

ここまでの流れができると、ランニングで起こる膝の痛みも改善できているはずです。

いずる
改善のイメージは、原因の発見、筋肉を緩める、原因を取り除くの3ステップかな!
かな
根本的な問題を取り除くことが何よりも大事ってことだね。

僕自身は、実際にパーソナルトレーニングの指導の中でこのように指導し、改善が見られています。その中で、次は一般的に言われている改善方法について考えていきたいと思います。

 

一般的に行われるランニングで起こる膝の痛みの改善方法について

一般的には、ランニングで起こる膝の痛みに対して以下のようなことが行われていることが多いと思います。これらの方法はどのように考えればいいのでしょうか。

ストレッチ

ストレッチ

これは先ほど改善方法でご紹介しましたが、おそらくストレッチという方法から本来得られる効果を得ている方はあまりいないかもしれません。

ストレッチはトレーナーの技術の中でも最も難しい方法のひとつなので、現場ではほぼ行っていません。それよりも上記でお伝えした筋肉を揺らしたりする方が簡単で、結果も出ます。

ストレッチは方法としてはいいのですが、その効果を引き出すためにどのように行うのか、ここがあまり理解されていないため、逆効果になっていることもあるかもしれません。

≫関連記事:ストレッチをする=逆効果⁈知っておきたい筋肉が緊張する理由

サポーターを巻く

先ほど7つの原因解説しましたが、主な原因は走り方にあります。

またコンディショニングの問題や環境の問題があったと思いますが、サポーターを使用することでどのような効果があるのかを理解しておく必要があります。

サポーターを使用するから改善するというのではなく、まず大事なことは筋肉を緩めて根本原因を解消すること。そうすることで、サポーターがなくても痛みがなくランニングをすることができるようになるはずです。

いずる
つまりサポーターを巻くだけでは、改善が難しいと思います。

インソール

これもよくランニングによって出る痛みで悩んでいる方から質問を受けますが、もし内側縦弓のアーチが落ちてしまっている場合、インソールを使って内側縦弓を持ち上げる。

その状態でランニングをすることでフラットに着地することができ、痛みの改善につながる可能性があります。

ただ大事なことはご自身の足に合ったものを使用することです。もしご自身の足に合わなかった場合、逆効果になってしまう可能性があります。

ですので、自分の足に合うインソールを使うと痛みの改善につながりますので、もしインソールを使いたい方は専門家に見てもらうことをおすすめします。

筋トレ

レッグエクステンション

もし、筋力が不足が原因で膝の痛みが出ている場合、筋トレをして筋力を向上させることで痛みを改善することができます。

ただ、ほとんどの場合、筋力の問題というよりも走り方の問題ですので、筋トレ=痛みの改善ではないということを理解していただきたいと思います。

こういった方法などはよく紹介されていますが、何よりも大事なことは根本原因の発見と改善ですので、その視点を持つことをぜひ大切にしてくださいね。

 

まとめ:ランニング後の膝の痛みは走り方を改善すること

ランニングによって発生する膝の痛みといってもひとつの原因ではなく、さまざま要因があり、膝を痛めることにつながることが多くあります。

現場ではそれらの痛みの原因をみつけ、そこにアプローチすることで状態を改善することができます。

最後に、痛みの改めて痛みの原因になると考えられる7つをまとめていきたいと思います。

膝の痛みの7つの原因

  1. 走り方
  2. コンディショニング不足
  3. 道具や用具
  4. 身体の歪み
  5. 環境
  6. アクシデント
  7. 体調不良

今回の記事が少しでも、ランニングで発生した膝の痛みに悩む方のお役に立てるとうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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