
スポーツ選手が時に足裏の痛みを覚えることがありますが、その影響を受けてプレーできなかったり、自分のベストパフォーマンスを発揮できないということが起こります。
足裏に痛みを訴えるときは、足底筋膜炎という症状が考えられますが、その場合足底筋膜がストレスを受け、緊張したために起こります。その場合、足底筋膜を緩めることで症状を改善することができます。
今日はこの足底筋膜炎についてお伝えしていきたいと思います。
Contents
足底筋膜とは?
まず整理しておきたいことは、足底筋膜とはどこにあるのでしょうか?足底筋膜とは、文字通り足裏の筋膜になりますが、以下の図を参考にしてみてください。
このように踵からつま先にかけて広がるように位置し、足の裏を縮めるような動きなどで足底筋膜は縮まります。
足底筋膜炎とは?
では、足底筋膜炎とはどのような状態をいうのでしょうか。
足底筋膜炎とは、足底筋膜に炎症が見られることを指します。
■足底筋膜炎とは?
足底筋膜炎(そくていきんまくえん)または足底腱膜炎(そくていけんまくえん)とは、足の指の付け根からかかとまで、足の裏に膜のように張っている腱組織・足底筋膜(足底腱膜とも。以降、足底筋膜に表記統一する)に炎症が起き、小さな断裂を起こして痛みをもたらす病気。多くはかかとの骨の前あたりに痛みが起こる。主に40~50歳代以上で発症するが、若い世代でもスポーツ選手などに多い。
Wikipediaより引用:足底筋膜炎
足底筋膜炎によって出る足裏の痛みは、身体の使い方によって痛みが出る部位が異なります。例えば、親指側で地面を蹴るような動きをする選手の場合、親指側の足底筋膜に痛みが出たり、地面をつつくように走り、エキセントリックな刺激を受ける選手の場合は真ん中あたりに痛みが出るという具合に痛みの箇所が変わります。
何らかの原因で足底筋膜にストレスを受け、足底筋膜が縮まることで炎症を起こし足裏に痛みが出てしまいます。では、なぜこの足底筋膜にストレスを受けてしまうのでしょうか。
足底筋膜炎になる原因とは?
先ほども原因について少し触れましたが、足底筋膜にストレスを受ける原因は大きく分けて2つあります。
- 地面をつま先で引っかくような走り方をしている
- つま先で地面を突くような走り方をしている
これらはどのように足底筋膜にストレスを受けるのかというと、まず前者の場合、地面を引っかくようにすることで、足底筋膜が短縮しこの繰り返しのストレスが続くと炎症が起こり、痛みが出てきます。
地面をつま先で引っかくような走り方をしている
後者の場合は、つま先で地面を突くように走ることで地面に着地したときに足底筋膜が引き伸ばされる刺激を受け、山登りをするよりも山下りををする方が筋肉痛になるということからもわかる通り、筋肉は伸ばされるような刺激を受ける方がストレスが大きく、それが続くと炎症が起きたり、損傷してしまったりする可能性があります。
つま先で地面を突くような走り方をしている
また親指側で着地を繰り返すことで足底の内側に炎症が起き、痛みが出ることがあります。その場合もこのような着地の仕方をしている可能性があります。
要はこれらの身体の使い方によって足底筋膜が縮まってしまい、炎症が起こります。
そのため改善策としては、この縮まっている足底筋膜を伸ばし、柔軟性を元に戻すことです。足底筋膜炎になると足裏に筋張った箇所が出て着たり、伸ばすと伸ばしにくいなどの症状がみられます。
これは硬くなることでこのような状態になります。では、どのように改善すればいいのでしょうか?
足底筋膜炎の改善のためにおさえておきたいこと
足底筋膜炎を改善するためには、どのようなことを考える必要があるのでしょうか。
上記でもお伝えしたように足底筋膜がストレスを受け、硬くなっていることが原因で痛みが出ているので、現場でも経験しましたがこの足底筋膜を緩めることができれば痛みを改善することができます。
ではそのためにはどのような方法があるのでしょうか。
足底筋膜のストレッチング
筋膜を緩める際に注意したいのは、時間です。
筋肉を緩める方法=ストレッチは意外と難しい!筋肉を緩める方法のご紹介で具体的に筋膜のことを書いていますので、参考にしてください。
筋膜はコラーゲンレベルで緩めることが必要となり、そのためには約90秒以上伸ばし続けることが必要になります。下記で紹介する方法は、2分伸ばすように紹介していますが、対象物が筋膜であるためにこのような時間になっています。では早速具体的な方法に移りたいと思います。
まず足の指を反らせるようにこのようなポージングをとります。そこで約2分間キープします。
ただ、痛みのない場合はこのようなポージングができ、痛みが出てしまいできないときは、足の指先を自分の手で反らせるようなポージングをとることで足底筋膜を緩めることができますので、痛みの程度に合わせて体勢を変化させていきます。
このようにストレッチングで足底筋膜を緩めていきますが、たまに選手からの相談で足の指でタオルをつかむようなエクササイズをするように病院などで指示されたということを言われますが、そのようなことをすれば逆効果になりかねません。
タオルギャザーとは?
タオルギャザーと言われるエクササイズはこのように足の指でタオルを掴み、引き寄せるようなエクササイズです。
このようにタオルを指でつかみ引き寄せるようなエクササイズを行うと、足底筋膜が短縮しさらにストレスを受けてしまうため、逆効果になる可能性があるので、目的に応じて行う必要があります。
着地の仕方の改善
地面を蹴ることや突くような走り方をしていると足底筋膜がストレスを受けるとお伝えしてきましたが、そのためにはフラットに着地する必要があります。
このフラット着地にするための手順については、ランニングなどで起こる足首周囲の痛みや腫れの原因と現場で感じた改善についてにまとめていますので、参考にしていただければと思います。
大切なことはフラット着地にすることです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。足底筋膜炎でお悩みの方は、スポーツをするにしても何かをするにしても気になってしまい、心からスポーツを楽しめないと思いますが、原因は身体の使い方にあり、足底筋膜を緩めることで痛みは改善していきます。
そのために、上記のようなストレッチングを行ったり、フラット着地を身につけていくことが重要にもなります。
今日の記事が少しでもお役に立てると嬉しく思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。