その後の経過|ニュースレターNO.144

検査入院をして3週間がたちました。18日にドクターから最終的な説明を受けました。これまでの検査の結果、病名は、うっ血性心不全、慢性心房細動、僧帽弁・三尖弁閉鎖不全ということです。将来再発する可能性があることを考えれば、このタイミングで弁の調整手術をしたほうがよいのではということになりました。私も、現在考えられるベストの対応をすべきであるといつも考えているので、22日に手術することになりました。月末には退院できる予定です。

自分の心臓がどのような状態か、これまでの検査の結果から、詳細に説明いただきました。よくわかる説明で、なぜこのようなことになったのか理解できました。

最初に腹部の不快を感じてから検査入院に入るまで3カ月を超えたわけですが、その間に徐々に心臓の代償機能が働くようになったようです。入院したときには、一回の拍出力が弱くなって、左心房から通常の50ccを送り出しても60cc逆流していたようです。すなわち、血液を送り出せていない状態で、限界というかよくもちこたえていたな、という状態だったそうです。

それが、5/12(入院後14日目)の心エコーでは、40ccの逆流ということで、10ccは送り出せるようになり、心機能の改善が見られました。心機能が弱くなり、拍出力が弱くなったために代償機能が働いて心臓が肥大し、一回の拍出量を補っていたようです。それは入院したとき、左心室の大きさが通常直径45~50mmが60mmになっていたことからわかるそうです。

5/12日の心エコーでは55mmに収縮していたようです。このような代償機能も限界にきていたのが入院時の状況のようです。

結論的に、心臓が大きくなって、僧帽弁も広がり、その弁が閉じなくなって逆流しているのか、その弁が傷ついて漏れていることが考えられる。心臓のポンプ力が低下し、弁膜症で前に血液を十分送りだせない。そして、心房細動で心房の同期収縮がうまく行われていないために、心不全が起こったと考えられる。それで、息切れ、全身の浮腫、動悸、胸の圧迫感などが出たようです。

心臓の血管に関しては、まったく問題はないので、代償作用の心肥大から心筋が伸びてしまったので、心機能が低下していると考えられようです。

オペは、僧帽弁を調整して逆流を止めることと、心房細動を取り除く(メイズ手術)ことです。僧帽弁がどのような状態になっていて逆流が起こっているのか、確認してオペの内容も変わるようです。三尖弁にも漏れ(逆流)が見られるので、それも調整するようです。

このニュースレターは、木曜日の配信ですので、すでに手術は終わっているのですが、術後は数日制約があり、ニュースレターもかけませんので、術前に書いたものを配信します。手術については、次回のニュースレターで報告したいと思います。

それから、入院中に“「水分の摂りすぎ」は今すぐやめなさい(石原結實著 三笠書房2004)”という本を読みました。この本を読んでいたら、現状のようなことにはならなかったと思いますが、“からだの60%は水分、水は1日2リットル摂りましょう”という一面だけの考えで終わっていたことに勉強不足を感じます。やはり最低でもプラスとマイナスの二面について検討しなければならなかったと思いました。

この本の内容も絶対という意味でなく、参考に読んでもらえばと思います。特に最初のところは、私については100%そのものでした。参考になるところを紹介します。

『もちろん、水分は人間の体重の60%以上を占める、生命にとって最も大切な物質であることはいうまでもない。しかし、何ごとも、「過ぎたるは及ばざるがごとし」。

雨も降りすぎれば洪水を起こすし、植木にも水をやりすぎると根腐れを起こす。人間だって同じだ。私たちも水分をとりすぎると、体にさまざまな害が起きてくる。
これを漢方では2000年も前から「水毒症」といい、「水は、生命にとって最も大切ではあるが、大変危険な害毒をもたらすこともある両刃の剣だ」と考えている。

たとえば、心筋梗塞や心臓弁膜症、または高血圧性心臓病など、あらゆる心臓病の末期症状である心不全に陥ると、まず下肢のむくみが始まる。そして、肝臓(鬱血肝)、肺(肺鬱血、肺水腫)、脾臓、腸、腹膜など、さまざまな内臓に水分がたまり、その結果、日ごとに500gから1kgも体重が増してくることがある。

もちろん、治療が遅れると死に至る不安があるときに使われる薬が「利尿剤」――つまり、体内の余分な水分を捨てる薬である。

この利尿剤の効果で体内の水分が尿として体外に出て行くと、収縮力が低下していた心筋も力を回復し、心不全が改善されていく。このように、心不全にとって「水分」は大敵ということがわかる。』

『このように、水分は生命の維持に欠かせないものではあるが、「冷却水」として悪さをすることもある。そこで、そうならないように私たちの体は種々の反応をする。

「冷え」に遭遇すると、体内の余分な「水分」を体外へ排泄して体を温めようというメカニズムが働くのだ。

たとえば、以下のような症状は、まさしくそのメカニズムが正常に働いている例といえる。

・ 寝冷えをすると下痢(水様便)をする。
・ 冷えて風邪を引くとくしゃみや鼻水が出る。
・ 偏頭痛持ちの人が痛みがひどくなると嘔吐(胃液という水分の排泄)することがある。
・ 大病すると寝汗をかく。
・ 年齢とともに体が冷えてくる高齢者になると、気温も体温も下がる夜間に頻尿が起こる。
・・・

また、日ごろやたらと汗をかく人(多汗症)も、「冷え」や「痛み」とは一見、関係ないようだが、水分を取りすぎているか、あるいは尿からの水分の排せつが悪いため、体内に水分を溜めすぎている状態だ。そのために余分な水分が汗として出ているのである。これも「水毒症」のサインが現れている証拠だ。

こうした「水毒症」の人は、胃袋や腸管という袋状の内臓器官の中、鼻汁を溜めている副鼻腔や皮下(むくみ)・・・など、本来は不必要なところに水分が溜まっている。

・・・

つまり、「水分は全体ではあまっているのに、足りていないところがある」という体内での水分の偏在が「水毒症(水帯)」なのである。

よって、水毒症の人は口渇が強いために、どんどん水分を摂る。そして、その水分は、また、体内の不必要な袋状の器官や皮下・・・などにせっせっと溜め込まれる。そのため、俗にいう「水太り」や「下っ腹が出る」といった外見上のことだけでなく、先にあげた種々の水毒症状の悪化に拍車をかけることになるのである。』

『口から摂り入れられた水分は、まず、胃や小腸から血液に吸収される。

血液の水分は、体内の60兆個の細胞に運ばれて細胞のみずみずしさ=若さを保ち、細胞内で行われているさまざまな化学反応の必須物質として活躍する。

細胞内で使われて古くなった水分は、老廃物とともに血液に吸収されて、最終的には腎臓へ行き、尿として捨てられる。

この胃や小腸から水分が血液に吸収されるときの作用は、熱の力で行われている。よって、冷たい水分 を摂り、胃や小腸の細胞が冷えすぎると吸収の働きが十分にできず、胃腸の中に貯溜するか、下痢によって体外へ捨てられてしまうのである。

したがって、冷えた部分(臓器・組織)の細胞では必要な水分を十分に取り込めず、水分は細胞と細胞の間の細胞外液に溜まってしまう。これがむくみを生じることになる。

このように、水分が不必要な部分に溜まっているのに、本来水分を必要としている細胞内には水分が不足の状態になる。つまり、水分の偏在が「水毒」と呼ばれるのである。』

『出る水分; 入る水分;
肺から約400ml 水分の摂取で約1000~1500ml
皮膚から約600ml 食物中の水分から約800ml
小便で約1000~1500ml 代謝水(体内で炭水化物、蛋白質、
大便で約100ml 脂肪などを利用・燃焼して作られる水分)として約300ml
(計)約2100~2600ml (計)約2100~2600ml 』

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