エドモントン世界陸上観戦記|ニュースレターNO.029

ヒールでの歩き方を5ステップで解説

昨年のシドニーオリンピックに続き、世界水泳選手権が福岡、世界陸上がカナダのエドモントンで開催されました。ビッグゲームが2年続いたこともあり、新鮮さが欠けた感もありました。そうした中で、今まで目立たなかった男子水泳の自由型、陸上競技の男子スプリント選手の活躍が目立ちました。素直に活躍に拍手を送りたいと思います。

今回は、世界陸上を見て感じたことを書きたいと思います。先ず選手達のスタイルを見ていつも「素晴らしい、美しい」のひと言しかいえません。投擲選手は別として、そのスタイルは正しくスポーツ界のファッションモデル達であるといえるでしょう。

中でも下半身の脚の形は本当に真っ直ぐになっています。あの形のよさが当然パフォーマンスに生かされている証なのでしょう。特に陸上競技では、真っ直ぐ走るということが基本になっていますから、より効率のよい動きができるのでしょうか。

日本人のように、太もも前面の大腿四頭筋とふくらはぎが太く発達し、お尻が下がり気味のスタイルとは、まったく異なります。

一方の外国選手たちは、すらっとした脚に、細いふくらはぎ、そして後ろに飛び出したヒップアップされた大きなお尻、というスタイルです。このような違いは、実際に活用している筋肉の違いであるはずです。当然、大いに使っている筋肉が発達するはずです。

そして、短距離の選手と長距離の選手にその筋肉の使い方に大きな違いが見られないということです。しかし、日本選手は、短距離と長距離のスタイルに違いは見られないが、その筋肉の発達しているところが違う、すなわち活用している筋肉が違うことがランニングスタイルの違いになっているのでしょう。

あのような素晴らしい脚ができるトレーニングや走り方をしなければいけないはずですが、できないというよりも、できないトレーニングや走り方をしているということでしょう

今回は、女子マラソンで2~3の選手は頑張りましたが、男女の長距離種目は、まったく問題にならない状況です。先ず走り方そのものが違うということです。トラック競技では、短距離から長距離までほとんど走り方が変わらない感じがします。考えてみれば一番速く走るのが短距離で、速く長く走るのが長距離です。

走り方が変わらないのは、速く走るというところでは同じだからです。平均スピードが異なるだけで、短距離も長距離もランニングテクニック、ランニングリズムは変わらないということです。

基本はスピードの出る走り方ということになるでしょう。ところが日本選手は、独特の走りが見られます。「効率よく速く走る」というより、「頑張って走る」という気がします。この走り方を変えない限り、この先も永遠に世界のトップで活躍することはないでしょう。

男子も女子も800mや1500mの中距離が強くならないとその先の5000mや10000mも強くならないはずです。「走りこんだら、練習量を増やせば」という時代ではないのです。

ケニアの選手だったと思いますが、1500mの決勝に残った20歳にならない選手だと思いますが、彼のジュニアの3種競技の成績が100m11”1、走高跳1m90、1500mが3’40”以内というものでした。日本だと、短距離か、跳躍の選手になってしまうかもしれません。

こんな選手が多いから、3000m障害のレースでも、圧倒的に強いのでしょう。大障害を飛び越えてしまうなんて考えられません。正しく、パワーを備えた長距離選手たちです。

日本の中・長距離のランニングスタイルを考え直すべきですし、独特のランニングスタイルなんていうことはいうべきではないことに早く気がついてほしいものです。それがパフォーマンスを高めるだけでなく、膝のランニング障害を防ぐことにもつながるはずです。

最後に、男子100mのチャンピオン、モーリス・グリーンと敗れた女子のマリオ・ジョーンズについて感じたことがあります。まずグリーンのスタート前の動きです。舌を出し、肩をいからせ、からだをくねくねさせながら動き回る光景です。

あれは1つのリラクゼーションであり、からだの中心に意識を持たせているのかもしれませんね。実際にまねてやって見るとわかりますが、簡単にはあのようにくねくねできません。全身の力が抜けていないと自然に柔らかく出来ないのです。

そしてあのようにくねくね動かすことで、首、肩、脊柱にも意識することができ、緊張をとることもできるのです。素晴らしいリラクゼーションと集中を高める動作であると思います。

やはり大きな大会で一番大事なことは、集中力を高めることと、リラックスした動きを続けられるかどうかということになります。いわゆる無意識状態です。ところが何かを感じてしまうと、そこに意識が働き、次に緊張、力みというものが出てしまいます。

そうするとその動きに制御が働き、最高のパフォーマンスを発揮できなくなるということになります。この例が、女子の100mで敗れたマリオ・ジォーンズでしょう。出遅れはいつものことですが、ここから加速というところで上手く行かず、その時に余計な情報がインプットされたのではないでしょうか。

あれだけのトップ選手で、ダントツの選手にもおそらくこの大会期間中の精神的・身体的コンディションに問題があったと思いますが、あのようなことが起こるのです。それだけ、ビッグゲームでパフォーマンスを100%発揮することは難しく、そのための緻密な準備が必要であるといえるのでしょう。

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