
これからの時期、女性は冷えに悩まされる方も増えてくると思いますし、苦手な季節がやってくると感じる方もいるかもしれません。
いよいよ冬本番という感じですが、先日あるクライアントさんとのセッションで、脚のむくみの原因が家で行っているストレッチや体操の問題だということがわかりました。
過度にやりすぎているため筋肉が緊張してしまい、寝て起きると脚がパンパンにむくんでいるとのことでしたので、家での過ごし方を変えていただきました。
すると、身体も緩み、セッションでは循環を改善すると脚が細くなっていきました。
今日は脚のむくみの原因と、その改善についてお伝えしていきたいと思います。
Contents
脚のむくみの原因
この方の場合、セッションでお伝えしたことを家でもされ、雑誌などで見つけた健康法も身体のためになると感じたことはすべてやるようなタイプの方です。
セッションをしていても、「今日は何を学べるんだろう」的な姿勢で話を聞いてくれ、こちらも非常にお伝えしがいがあるというか、楽しい時間になっています。
ざっとおさらいですが、身体にむくみが出る原因は、病的なことを除けば、
- 循環不良
- 筋肉が硬くなる
- 身体の歪み、捻じれ
- 水分の摂りすぎ
- 低体温
- 自律神経のバランスの乱れ
などのことが考えられますが、むくみを改善するためには、筋肉を柔らかくしポンプ作用を活用すること、直接リンパを刺激することなどが考えられます。
むくみの原因については、こちらを参考にしていただければと思います。
[clink url=”http://izuru-style.co.jp/calf-edema”]
今回、脚のむくみが出た原因は、日頃行うストレッチや体操などの多くが筋肉を緊張させるようなことばかりで、筋肉を緩めるために行っていたつもりがいくらしても筋肉が緩む感覚が出なかったそうです。
やればやるほど筋肉が硬くなるというような状態で、何かをするにしても過度にやりすぎが見られ、結果的にそれがむくみの原因として考えられました。これらを止めることで筋肉はある程度柔らかくなっていきました。
ストレッチはどのような効果があるのか?
以前、ストレッチをすると逆効果になってしまう?!知っておきたい筋肉が緊張してしまう理由という記事を書きましたが、ストレッチそのものは筋肉を緩めるために行います。
ただ、重要なことはその中身です。やり方が問題です。
どの程度伸ばし、何秒行うのか。さまざまなことを気をつけ、ストレッチを行うことで筋肉は緩みますが、テクニックとして非常に難しいものでもあります。
筋肉を緩める方法はさまざまありますが、筋肉を伸ばすのではなく揺らした方が効率的に簡単に筋肉を緩めることができます。
たまに耳にするようになりましたが、【ストレッチは筋肉を緊張させることもある】ということをお伝えすると、「ストレッチ=筋肉が硬くなる」と理解してしまうということです。
ストレッチを行う目的は筋肉を緩めることです。ここで改めて強調しておきたいことは、ストレッチは筋肉を緩ませることができますが、重要なことはどのように行うのかということです。
むくみを改善するために行ったこと
今回、脚のむくみの原因は日頃行っていることで筋肉が硬くなり、循環が悪くなりむくみにつながったということですので、それらを止める、もしくはやり方をお伝えすることで改善しました。
セッションで行ったことは、この硬くなっていた筋肉を緩め、筋のポンプ作用を活用することです。
この方の特徴のひとつに調整をしようとしても、どうしても相手に身体を委ねることがうまくできず、自分で動かそうとしてしまったり、緊張してしまうということがよく起こります。
そのため、今回行ったことは、できるだけ自分で身体を動かしながら筋肉を緩め、筋のポンプ作用を活用していきました。
6つの方向へ身体を動かす
まず行ったことは、身体を6つの方向へ動かし全身を整えていくということです。
その動きというのは、前屈・後屈、側屈、回旋。言葉を変えると、身体を前後、左右へ倒す、そして捻るという動きを行っていきました。
先日、健康なからだをつくる動きでもお伝えしていますが、魚住先生のところで学んだことを実践し、その変化を感じていただきました。
たった6つだけの動きですが、これらをどのように行うのか、丁寧にお伝えし、実践していただくと終わった後には体重を踝の真下で支えている感覚があり、全体のバランスが良くなったことを実感されていました。
しゃがむ、足踏み
続いて行ったのは、ご自身が楽にしゃがめる位置までしゃがみ、立ち上がる、いわゆるスクワットやその場での足踏みを行っていただきました。
スクワットについて
ここでは、脚の幅、つま先の向き、しゃがむ深さなどひとつひとつ説明し、こちらがすべてを決めるのではなく、ご本人が一番やりやすい場所をみつけながら体勢を決めていきました。
すべてが気持ちよく、そして楽に行える位置になったところで、スクワットを繰り返していただき、そのとき顎の動きも加えていきました。
これも、先日魚住先生のところで学んだことですが、顎を使いながら身体を動かすことで関節がスムーズに動きます。
顎を使わなくてもリラックスして動けば筋肉は緩みますが、顎の動きを加えるとさらにスムーズな動作ができより筋肉を緩めることができ、クライアントさんも筋肉の緩みや顎を使うことでよりスムーズに動けることを体感されていました。
足踏みについて
続いて行ったことは、その場での足踏みです。
この足踏みは、足裏で音を鳴らすように着地させ、腕も徐々に高さを上げながら身体の真中のラインに腕がくるように動かしていきます。
そして、このときも顎の動きを活用し、足踏みは左右での動きになりますので、それに合わせて顎を動かすことでよりスムーズに動くことができてきました。
6つの動きを行った後以上に、先ほどのように立っていただくと骨で立つ感覚が増してきました。
小刻みに上下に動く
続いては、先ほどのスクワットはある程度の深さまでしゃがみましたが、次は、足関節を緩めるようにポンッと、膝カックンするように小さくしゃがみ、元に戻ります。
これを連続的に行い、小刻みに上下に動いていきました。
ふくらはぎは第二の心臓と言われるほど重要視されていますが、足関節を動かし、筋のポンプ作用を活用し、循環を促していきました。
約2分間行っていただきましたが、ここまでで脚はセッション前に比べるとむくみも改善され、太ももの前に張りもありましたが、緩んで膨らみが小さくなっていきました。
股関節をさまざまな方向に動かし調整
この方の場合、太ももの張りも気にされており、股関節に捻じれがあります。
これまでは、調整しようと思うと緊張が出やすく、思ったように結果が出ませんでしたが、今回は先に身体を緩めていたこともあり、緊張せず調整することができました。
3つほど股関節の動きを活用し、調整していき、その後に立っていただくと脚のむくみはうまく流れ、非常に細くなった印象になりました。
むくみの改善は、このように筋肉のポンプ作用を活用することで改善するため、むくみに悩む方は日頃からできるだけ身体を動かし、筋肉を柔らかい状態で維持することが重要です。
ひとつひとつ理解していただくこと
セッションを通じてうまく結果を感じていただくことができたわけですが、今回もこちらが意図することを理解していただくために、ひとつひとつの目的、動作のやり方などをお伝えしていきました。
何かをすれば、こちらが意図していることが実感できているかを確認し、「○○すればスムーズに動きますよね?」「楽に動けますよね?」そういう言葉がけをしながら、「わかる!」などの返答があり、その繰り返しを行っていきました。
ちょっとしたことですが、この言葉だけや確認を丁寧にすることで、結果もより感じていただけるようになります。
セッション後に鏡の前に立っていただきましたが、いつもよりも脚のむくみが改善され、細くなりクライアントさんも変化を喜ばれていました。
指導の中では、この小さいようなことが結果を大きく変え、その積み重ねがいかに重要かが現場を通しても理解することができます。
ひとつひとつをいかに理解していただくか、何気なくやっていることはなく、すべてに目的があり、それに対しての方法があります。これからも意識して理解していただくことを実践し続けたいと思います。
まとめ
今回は、脚のむくみの原因と改善についてお伝えしていきましたが、日頃から身体を適度に動かし、柔らかい筋肉の状態を維持し、循環を良くして置くことで健康的に過ごすことができます。
ストレッチ=健康に良いというイメージもあるかもしれませんが、今回のようにストレッチのやり方ひとつで筋肉が硬くなり、それがむくみの原因になることがあります。
さらに見方を変えると、筋肉は腱、骨に移行し、筋肉を緊張するほど伸ばすことで高齢者の方は、それが刺激となり筋肉を維持する刺激になると考えることができます。
筋肉を引っ張るということは骨も刺激を受けているということであり、そういう意味では骨に刺激を与え、維持することができます。
このように○○はやってはいけないという見方ではなく、目的次第でやり方を変えればそれに見合った成果を得ることができます。いつも言う、目的と方法です。
大切なことは、見た目の真似事ではなくその中身です。具体的にどのようにやれば目的とする効果を引き出すことができるのか、それが最も重要な部分になります。
ストレッチもやり方。筋肉を緩めるのか緊張させるのか、身体に与える刺激次第です。
むくみに限らず、ストレッチをしても思ったような成果が得られない方は、やり方を見直してみるのもいいかもしれませんね。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。