腰痛を改善するには腹筋、背筋はしない!部分的ではなく全身の筋肉を緩め全体的に整えること

腰痛を改善するには、どうすればいいのでしょうか?筋トレ?マッサージ、それとも整体?さまざまな情報が飛び交う中で本質を見極めることは難しくなっていますが、そもそも腰痛の原因が8割がたわかっていないというのが現状だと言われています。

そんな中で改善の考え方を整理することは難しいのかもしれませんが、現場でも改善したり、反対になかなか思ったように結果が出せていないこともあります。

そんな中で感じる腰痛を改善するには、まず前提として歪みや捻じれのない身体に直すこと。筋肉を緩め、弾力を取り戻すこと。そして忘れてはいけないのが脳の存在です。

痛みと脳の関係は密接であり、切っても切れない関係あります。今日はそんな腰痛を身体と脳という2つの面から改善についての考え方をお伝えしていきたいなと思います。

こちらの記事も参考にしていただければと思います。

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なぜ腰痛が起こるのか?

なぜ腰痛が起こるのでしょうか?やはり多い意見としては筋力が弱くなっているから、筋力不足だと言われますが、現場で腰痛の方に鍛える以前に身体を整えることで痛みの改善を見ることができます。

鍛えなくても改善がみられるということは、筋力が弱いから腰痛になるというのは少し安易なような気がします。もちろんそれも原因のひとつになりますが、腰痛=筋力不足という式は必ずしも成り立つとは限りません。

筋力不足が原因でなければどのような原因が考えられるのでしょうか。

腰痛の原因について

腰痛の原因については現在このように考えられています。

腰痛が有訴率第一位(もっとも多い症状)であり、日本人の8割以上が生涯において腰痛を経験している。多くの人々は腰痛を訴えているが、画像診断で異常が認められない場合も多い。異常が認められる場合でも、それが腰痛の原因でないこともあり、腰痛患者の8割は原因が特定されていない(非特異的腰痛)。

Wikipediaより引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%85%B0%E7%97%9B

腰痛の約8割以上の原因が特定されておらず、約2割程度は、以下のような原因であると言われています。

  • 骨折
  • 感染症
  • がん
  • 変性疾患 など

少し言葉的に難しく感じるかもしれませんが、ほとんどの腰痛の原因がこれだ!という風に言えないというのが現状です。クライアントさんからの相談でも、こんな声をよく聞きます。

  • 「病院でもただシップを出されただけで腰痛が一向に良くならない」
  • 「注射を勧められて打ったけど、一時的なものだった」
  • 「整骨院でもマッサージを受けているけど、あまり症状が変わらない」
  • 「ベルトのようなものを勧められてつけているけど気休め程度のもの」

これがリアルな声だと思います。痛みと一生うまく付き合っていくしかないという方が多く、痛いのを前提に生活を送ると考えられています。

このように腰痛改善というテーマに対して、一般的に行われている腰痛への対応はこのようなものになっています。

一般的に行われる腰痛への対応

腰痛の改善を行う際に一般的によく行われているのは、このような方法です。

マッサージ

痛む場所を揉み解し、緊張している筋肉をマッサージして腰痛の改善を行っていきます。

温熱療法

整骨院などでよく行われることですが、痛む場所にホットパックを当て温めていきます。筋肉を温め、血行がよくなることで腰痛の改善になると言われ、温熱療法が行われています。

シップを貼って安静にする

これは病院で診断を受けた方から言われることがありますが、医師に相談したところ特に何も言われず安静にしてシップを貼っておいてくださいと伝えられた経験があるそうです。

貼った直後は冷たく気持ちよく感じますが、痛みの程度に変化はほぼないに等しいという方がほとんどです。

体幹トレーニング

腰痛はインナーマッスルが弱っているから鍛えないといけない。インナーマッスルを鍛えるためには、体幹トレーニングが必要だと言われることもあるそうです。

そもそも体幹トレーニングというものを理解する必要がありますが、インナーマッスルが弱いから腰痛になっていたとして、一般的に行われている体幹トレーニングをしてもインナーマッスルを鍛えられているかどうかは微妙です。

体幹トレーニングについては、こちらを参考にしてみてください。

流行りに流されるな!体幹トレーニングを行う前に知っておきたい5つのこと

体幹トレーニングをするとインナーマッスルが鍛えられる?それぞれの役割と機能について

一般的にはこれらのようなことがされていますが、腰痛の改善にはなることもあればあまり効果を感じていないという方も多くいるのが現状だと思います。

なぜこのような方法では腰痛が改善しないのか?

痛い場所に直接触れると、やっている感、やってもらっている感が出てきます。「ああ、この人は痛いところを適切に揉み解してくれている。」そして一時的にでも良くなれば、それは自分の中で正解のような感覚になります。

少し話は変わりますが、あなたの家の庭に1本の桜の木を育てているとします。その桜の木を大切に大切に育てていましたが、ある日木の真ん中あたりで虫に食われたような穴が開いており、少しつついてみるとボロボロになっていることに気づきます。

ボロボロになっているところは腐っていました。腐っている部分は一部分だったので、そこを削り、穴を埋めるようにネットを張り、周りからは見えないようにしてしまいました。

さて、ネットは見えるものの腐っているところを取り除いたので、もうこの木は健康的になり問題は解決されたのでしょうか?

もしあなたが大切に育てた木を職人がこのようにし、もうこれで大丈夫ですと言えばどう思うでしょうか?僕は「なぜ腐ってしまったのか?」「根本的な原因は何か?」と聞くと思います。

それは大切に育てた木ですし、同じことを繰り返してしまうと次は死んでしまうかもしれない。それだけは避けたい。だから、徹底的に原因を聞き、自分が日頃からできる対応を聞きたい。

  • 雨が降り、その雨の中に有害な物質が入っており、部分的に腐ってしまった
  • 根っこの一部分が腐り、今回のような被害になった
  • 虫が群がり、その部分を食い散らかした

どのような原因で一部の箇所が腐ってしまったのかがわかると、それに対して対応すればいいことになります。それがわからないのに、薬をまきましょう、根っこを切りましょうなどと言われても方法を間違えば腐るかもしれません。

何が言いたいのかというと、腰痛も似ていて痛い部分をどうこうするのではなく、全体を直せば部分も直ります。痛いところは影響を受けたところであって、例えば頭の位置がずれていたり、背中が丸くなっているのであればそこも改善する必要があります。

腰痛を感じるところだけに手を加えるのではなく、全体を直すことが根本的に腰痛を改善するためには必要であり、上記のひとつひとつは部分的なアプローチであり、根本的な改善ができていないがために腰痛が改善しないということになります。

 

僕が思う腰痛改善の考え方

では、腰痛を改善するためにはどのように腰痛を捉えればいいのでしょうか。

痛む箇所が根本原因ではない

上記でもお伝えしていきましたが、多くの場合痛む場所が根本原因となっていることが少なく、そこは影響を受けた部分であることが多くあります。

どういうことかというと、簡単に説明すれば気をつけの状態で立ち、頭を左に傾けます。そして、少し腰を反らせる立つとどこに負担が来るかわかりますか?

実際にやっていただくとわかりますが、左の腰にストレスを受けることが理解できると思います。このように頭部がズレていることも左側の腰へのストレスの原因となり、この頭部のずれが根本原因になることが考えられます。

まず大切なことは、今身体がどのように捻じれたり、歪んだりしているのか、そしてその姿勢の崩れによってどこにストレスを受けているのかを把握することです。それがわかれば、なぜこのように姿勢が崩れているのかを見ていきます。

痛む箇所が原因ではなく、原因は他にあるということがここからもわかると思います。

人間の身体は全体がつながっている

人間の身体というのは全身がつながっています。

例えば腰に痛みが出た場合、そのつながりから見ると・・・

  • おでこの上
  • 後頭部
  • 首の背面
  • 背中
  • モモ裏
  • ふくらはぎ
  • アキレス腱
  • 足底部

バックライン

これらはひとつのつながりがあると考えられ、腰に痛みが出た場合これらの場所もなんらかの影響が出るという考え方です。これがバックラインと言われるつながりであり、フロントラインと言われる身体の前側のラインや、ラテラルラインと言われる身体の横側のラインなどがあり、全身のつながりを現しています。

人間の身体は部分的な重なり合いからできているのではなく、ひとつの個体としてつながりを持った生き物だということです。

このように考えると腰痛改善には部分的なアプローチだけではなく、全体にアプローチする必要があるということがイメージしやすいと思います。

腰痛改善には、全体が直れば部分も直る

上記の理由から、部分的にどうこうするのではなく全体を直せば部分も直ると考え、まず全体の崩れや歪みを直していきます。

すると部分の崩れも改善し、局部へのストレスも改善されていきます。このように考えると腰痛改善もわかりやすいと思います。

全体の崩れを直すためには、筋肉を緩めていくことをしますが、その際に使うテクニックは呼吸をしたり、筋肉に揺らぎを与えたり、気持ちのいい刺激を繰り返し与えていきます。

筋肉を緩める方法=ストレッチは意外と難しい!筋肉を緩める方法のご紹介 でもお伝えしていますが、筋肉を緩めるためにはただストレッチングをするのではなく、さまざまな方法があります。

クライアントさんには“快”の刺激を加えることで“快”の結果が得られますので、痛みを感じることは避けます。常に気持ちよさを求め、筋肉を緩めていきます。

腰痛改善には、部分へのアプローチではなく、全体を直すという考え方で身体調整などを行っていきます。

 

一般的に行われる腰痛改善について

整骨院や病院ではマッサージや温熱療法で対応されるケースがありますが、世の中には腰痛改善とうたったものが数多くあります。実際に使って効果を実感されたものもあると思いますが、中には効果がなかったものもあるかもしれません。

一般的にはこのような方法が腰痛改善として言われています。

局部のストレッチ

腰痛改善5分ストレッチ!などと言われるように、腰痛改善を目的としてストレッチが行われていますが、局部のストレッチを紹介することが多くあります。

例えばこんな感じに・・・

ハムストリングスのストレッチング

ストレッチ

臀部のストレッチング

ストレッチ

体側のストレッチング

ストレッチ

ストレッチングはいつもお伝えしていますが、テクニックとして難しいものになります。適切な刺激を加えることで筋肉も緩めることができますが、ただストレッチをすると筋肉を緩めることは難しくなります。

腰痛改善としては、下半身や腰部のストレッチングの紹介が多いですが、先ほどもお伝えしたように腰痛や痛みについては、人間の身体はつながりを持っているため、局部に目を向けるのではなく全体の歪みや捻じれの改善を行うことが重要だと考えています。

一般的にはこういった局部へのストレッチがよく紹介されています。

 

○○をすれば腰痛が治るという○○

ストレッチもそうですが、雑誌の広告などでよくみかけるのは、〇〇をすれば腰痛は改善するというものです。以下にいくつか紹介していきたいと思います。

アイテム編

インソールなどがこれに当たりますが、履くだけで腰痛改善になるというものです。もし足元の環境が原因で腰痛になっている場合は改善する可能性がありますが、インソールを使うからといって腰痛が改善するという確約はありません。

そもそも原因が違う中でひとつの商品で腰痛を改善するというのは非常に難しいことです。

塗り薬編

塗り薬の中には皮膚から浸透し、患部に効くような塗り薬もありますが、スース―するだけのような商品では一時的に気持ちよさはあるかもしれませんが、なかなか根本的には改善には至らないケースが多いようです。

トレーニング編

先ほども体幹トレーニングについてはお伝えしていきましたが、筋力が弱くて腰痛になっているのであれば鍛えることで腰痛は改善していくと思います。

ただ根本的な原因が筋力ではなく、歪みで起こるケースが多く、腹筋・背筋をするから改善するというのは安易な見方のように感じます。

サプリメント編

関節痛にはCoQ10と言わんばかりに、痛みに効果的と言われているサプリメントがあります。効果がないということではないと思いますが、根本的な腰痛の原因は栄養が足りないところからではなく、身体的なところにあることがほとんどです。

サプリメントを飲む=腰痛改善とはなかなかなりづらいものだと思います。

一般的な腰痛改善をうたっているものにはこのようなものがありました。

 

腰痛改善に忘れてはいけない脳と痛みの関係

これまで腰痛改善の考え方としてお伝えしてきたのは、全体を直すと部分が直るという考え方であり、全身はつながっているということをお伝えしてきました。

これまでお伝えしてきたことはすべて身体的なことでありますが、もうひとつ忘れてはいけない存在があります。

それが、脳です。

痛みはすべて脳が感じているため、この脳が誤作動を起こすと感じる痛みの程度も変わってきてしまう可能性があります。現場での経験を交えて脳についてお話していきたいと思います。

痛みは脳が感じていると理解できた瞬間

以前こんな出来事がありました。腰痛で悩まれていたクライアントさんが新規で来られてすぐのときに起こりました。

十数年腰痛を患っており、どこに行ってもシップを出されるだけ、温めるだけのことが続き、ほぼ諦めかけていたときにIzuru Styleの存在をブログで知り、通われるようになりました。

1時間半ぐらいかけてセッション前に今までの経緯や、痛みの変化などについてお聞きしていました。お話を聞いている中で、気になることが多くありましたが、その気になったということは症状をお聞きしているときは「イテテテ・・・ここが痛みます。」と腰を抑えて痛みを訴えられていました。

ただ、今までの経緯を聞いているときの姿勢が崩れていても、先ほど痛みを感じていた姿勢をとっても痛いとは言わない。また痛みの箇所を確認すると、少し動いた程度で痛みを訴えられます。

最初は気になる程度だったのですが、それを頭に入れて身体調整を行い、痛みの程度の変化をお聞きすると痛みが軽減されたそうです。

痛みはまだ残るものの軽減されたことが久々だったそうで喜ばれていました。ここで脳と腰痛の関係についてお話をし、その日はセッションを終えました。後日セッション後にブロック注射をうちに行く機会があり、そこで腰痛が改善することになります。

痛みを忘れることで腰痛が改善した

2ヶ月ほど通われたとき、立ち方や座り方、歩き方も楽にできるようになり、腰痛も少しずつ改善がみられ、ある日セッションを終えると今までの中で一番腰が楽になった日がありました。

その方はセッション終了後、ご主人さんも腰痛のためブロック注射を射ちに行くとのことで付き添って病院に行かれる日がありました。ついでにクライアントさんもブロック注射を打つことになったそうですが、ここで腰痛が改善することになります。

変えられるときに「もし腰の痛みが感じなくなったらその感覚を味わってみてくださいね。」と言っていました。

注射を射つ前に身体調整を受けているためいつもよりも楽になっていましたが、ブロック注射を射つことで一時的に痛みを感じなくなります。この方はブロック注射をするのが初めてでしたが、このときの感覚がものすごくうれしかったそうで、痛みのない生活を10年ぶりに味わったそうです。

ブロック注射は一時的に麻痺状態になるため痛みを感じなくなるということを理解されていましたが、実はこの話にはオチがありました。実は病院と思って行かれた場所は鍼灸院で、ブロック注射をされたと思い込んでいたのは鍼治療をされただけだったそうです。でもブロック注射と思っていたため痛みを一時的に感じなくなったそうです。

次の日の朝も痛みを感じることなくベットから起き上がることができたそうで、喜ばれていました。痛みのない生活を自分も再びできると自信を持てるようになり、セッションでも身体調整をし、姿勢や動作を改善することで日常生活には支障がないほど痛みが軽減されたそうです。

ストレスと痛みとの関係

現代社会と切っても切れない関係にあるのがストレスがですが、ストレスが溜まると自律神経が乱れると言われています。自律神経が乱れ、交感神経が優位になると痛みについても敏感になったり、関節痛になる可能性があると言われています。

最近では、精神的な部分も腰痛の改善に関与すると言われ、痛みと脳との関係も専門誌などでよく取り上げられるようになっています。

今回のケースは稀だとは思いますが、腰痛を改善するためには筋肉を緩める、姿勢を整えるという他に脳との関係は非常に重要になっていくと思います。

こういった脳との関係も理解していくと腰痛については、また違った見方ができていくのではないかと思います。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。非常に長い文章を最後までご覧になっていただき、ありがとうございます。

腰痛については、一般的に言われている腹筋をするから、体幹トレーニングをするから改善するのではなく、そもそも原因を明確にすることが重要になります。

部分的なアプローチではなく、全体を直すことで部分も直るという考えのもとで身体調整をすることで現場でも改善がみられるケースが多くなっています。

まだまだ課題も多くありますが、うまく改善できていないケースは自分の技量の問題が大半を占めていますので、技術を向上させ続けるために学び続け、実践し続けたいと思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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