
糖質制限ダイエット、炭水化物ダイエット、酵素ダイエット・・・。世の中にはさまざまなダイエット法があり、新しい方法が出るたびそれに飛びつくように実践してみたり、試してみたり。
でも思ったような成果を得られなかったり、続けられなかったり、挙句の果てには健康になるためのダイエットが、逆に身体によって害を与えてしまうという無茶なダイエットをしている方さえいます。
ダイエットの本質はどこにいってしまったのでしょうか。
日本食という文化の中には、昔の人の知恵が凝縮され、便利になりすぎた現代人が見習うべきところは多くあります。現代人は食べ過ぎな上、咀嚼をせず、飲み込むように食べ物を食べるため消化に時間がかかり、脂肪として蓄えてしまっているとも言われています。
健康的にダイエットをするためには、どのように考え食と向き合っていけばいいのでしょうか?
今日は僕自身が実践して体感した、半日断食というものをご紹介したいと思います。
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半日断食とは?
断食やファスティングという言葉を聞いたことがある方もいると思いますが、半日断食という言葉は初めて聞いたという方もいるかもしれません。そもそも断食というのはどのようなものを指すのでしょうか?
断食とは、一定の期間、全ての食物るいは特定の食物の摂取を絶つ宗教的行為である。
一定の食物を(期間を定めず)恒常的に禁忌することは除かれる。
断食は世界の諸宗教に広く見られる。
断食では食事は断つものの水だけは飲む場合もある。食糧を摂らないことを絶食または不食(ふしょく)とも言う。Wikipediaより引用:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%AD%E9%A3%9F
断食の本来の目的は身体をリセットするという目的があり、体内環境を整える狙いがあります。では、半日断食と断食の違いはどのようなものなのでしょうか?
朝食を抜き、1日2食にする
半日断食とは、断食と大きく違うことは、1日の食事の中で朝食を抜くというものです。一般的に知られている断食は、1日の中で水分のみを摂り、その他のものは一切口にしません。
そのため、半日断食は断食に比べて取り入れやすく、精神的な負担も少なくても済みます。またいきなり朝食を抜くとつらいという場合、朝食はフルーツを食べたりスムージーを飲んだりし、徐々に身体を慣らし朝食を抜くためにステップを踏むため、続けやすく個人のペースに合わせることができます。
現代人は食べ過ぎである
現代栄養学で推奨されている1日の摂取カロリーの目安は以下の通りです。
- 男性:2,500kcal
- 女性:2000kcal
この数値を目安にし、栄養を摂っている方もいるかもしれません。現代栄養学ではこのような数値を基にさまざまな食品が勧められていますが、この数値通りに栄養摂取すると食べ過ぎだと言われています。
健康のために栄養を取り入れるはずなのに、食べ過ぎになると高脂血症や動脈硬化、心筋梗塞や脳梗塞といった血管が詰まって起こる病気へとつながる可能性があります。
ある動物実験では満腹まで食べるよりも、腹七・八分目までの少食にすると寿命が延び、老いてからも遺伝子が若返るということをアメリカの大学教授が実験で確かめているそうです。
ただここだけピックアップをしてさらに食事労を減らそうと決意するのは少し早い。問題は今の食事量がどのようなものかということです。
近年ダイエットをしている方は”食べなさすぎ”が指摘されている。食べていないのに体重が減らないなどの悩みを抱えている方もいると思いますが、身体は賢い。
食事量が少なすぎると人間は勝手に省エネ体質に変わり、基礎代謝が下がる。そのときは食べないとダイエットはうまくいかない。これをおさえておいていただきたいと思います。
人間が持つ3つのサイクル
半日断食を行う際、朝食を抜くということをしますが、これは人間が持つ3つのサイクルを考え行われています。その3つのサイクルとは以下の通りです。
- 4:00~12:00・・・排便
- 12:00~20:00・・・栄養の取り込み
- 20:00~4:00・・・栄養の吸収、排便の準備
このように考えることができるそうで、排便の時間である朝や夜中に食事をするとこのサイクルが崩れ、排便ができなくなり便がお腹に詰まります。その結果生ごみを体内に保管している状態となり、それが腐敗するとおならがくさくなったり、体内へ害が及びます。
そのため半日断食はこのサイクルを守り、20:00以降は食べないようにします。
取り込むよりも出すこと
一般的には何を食べるか、何を食べないかということが考えられますが、この半日断食では最優先にするのは排便する“出すこと”です。電車でもエレベーターでも基本は出る人が先であり、そのあとに乗りますが、体内も同じでまずは出すことを優先します。
出すことをするから空いたスペースにものを入れる。そのリズムになると食べ過ぎることがなくなり、空腹感もきちんとお腹の中にスペースができたから感じれるようになります。
食べ過ぎていると偽腹(ぎふく、にせばら)といってエネルギーは足りているのに、すぎにお腹が空くということが起こります。これはある意味感覚の異常です。
まずは出すことを優先に行います。
間食を辞め、水分は水か柿の葉茶
半日断食のルールとして間食はしないということが決められています。これは間食や夜食をしてしまうと胃腸が休まず、本来18時間は食べないということがあり、どこからで間食を挟んでしまうとそれを守れません。
ただ、慣れるうちは完全に何も食べないとなると耐えられない方もいるかもしれませんので、その場合は数枚のビスケット程度なら食べてもいいと言われています。
また水分については、水か柿の葉茶といわれており、緑茶やコーヒーなどは胃腸に負担をかけますが、柿の葉茶に関しては胃腸にも優しく半日断食をしている際には勧められる飲み物です。
空腹を感じることが重要
朝食を抜くとお腹が空くということがよく言われますが、日頃どれだけの方がお腹が空く前に食事をしているでしょうか?先ほどもお伝えしましたが、お腹が空く前に食べると、偽腹といってお腹にものがあるのにお腹が空いたりします。
まずは正常な機能や感覚を取り戻すために食事は空腹を感じてから摂るようにします。
半日断食の効果について
僕自身、数ヶ月半日断食を続け、約8kgのダイエットに成功しました。このとき増量していたという経緯もありますが、ダイエット以外にさまざまな身体の変化を感じることができました。
便秘が改善し、お通じが良くなった
最初に感じた効果は、便秘の改善です。以前まで食後に便は出ますが、残便感がありお腹も張っていました。またおならが臭く、腐ったような臭いがしていました。
半日断食をするようになってから、食後だけではなく朝の時間に便が出るようになり、形や色も健康的なものに変わっていました。不思議なことにおならの臭いも次第に臭くなくなり、ほとんど臭いが気にならなくなりました。
食後の眠気が少なくなった
元はかなり大食いで、1食で白米を2合食べていたり、1日で6合を完食するような生活が続いていました。必ずと言っていいほど、食後、またはひどいときには食事中に強烈な眠気が襲ってきて、箸をおいて子供のように眠りについてしまったこともあります。
これは血糖値の上昇と関係があるといわれており、半日断食によって野菜中心の生活に変えたところこのような眠気を感じることもなくなり、逆に頭がすっきりするような感覚になりました。
空腹感が減り、食事量が自然と減る
クライアントさんからも多くの声が聞けたのがこの空腹感についてでしたが、食べる量が減るためお腹が減るのかと思いきや、逆に空腹感が減って、そのため食べる量が自然と減っていきました。
そのため、食べたいという欲求があまり出てこないため自然と体重も減り、苦しむことなくダイエットができた方もがほとんどで、その食生活が定着した方もいます。
食べ過ぎるとお腹が空くというのは経験的に理解できたことであり、不思議な感覚ではありましたが、ダイエットをしている方には感じていただきたい感覚です。
頭がすっきりし、仕事がはかどる
食べる量が多い時は、どこかぼーっとしたような感覚が続いていましたが、半日断食をしてからは頭がすっきりした感覚がありました。クライアントさんからも頭がすっきりするという声がよく聞け、個人的には非常に仕事がはかどっていきました。
眠気も感じないため、1日中気持ちよく仕事ができるようになってきました。
体重が減る
食べる量が減ったり、あまり空腹感を感じなくなることで、おのずと体重が落ちてきます。ダイエットというのは、我慢している感覚がありますが、半日断食の場合、食事も2食きちんと食べますので、野菜や食べ物の味を改めて感じることができますし、我慢している感覚はあまりありませんでした。
また以前よりも味覚が鋭くなったような感じがし、特に野菜の味を感じることができ、食事も楽しめるようになっていきました。
疲労感が減る
これまで身体が疲れていることもあまり感じず、時に体調が崩れて初めて疲れていることがわかるぐらいの感覚でした。でも半日断食をしてから、必要最低限の栄養しか摂らないので、身体も軽くなり、以前から感じていた疲労感がなくなっていきました。
食べ過ぎは自律神経のバランスの乱れとも関係があると言われており、その影響も受けていたと思います。
疲労があるから食べるというだけではなく、そもそも食べ過ぎが疲労感を生むということが感じられ、これも不思議な感覚でした。
食べ過ぎは自律神経を乱す可能性があり、その影響を受け疲労感が増した可能性があります。
半日断食の実践例
ここからは半日断食の実践例をご紹介していきたいと思います。
朝食を抜き、水分のみにする
朝は基本的には水分のみで、水か柿の葉茶を最低でも500ml以上を飲みます。どうしても朝食がつらい場合、青汁やスムージーなど飲みますが、基本的には水分のみに移行できるようにします。
また固形物がどうしても食べたいという方はフルーツも食べてもいいですが、できるだけ旬の果物を食べるようにします。
食事は12時~20時までの間にする
食事は昼と夜の2食にしますが、朝食を抜くとお腹もすきその勢いで昼も夜も食べ過ぎたとなれば半日断食の意味がありません。基本的には七・八分目を目安に食べ、間食なども控えます。
水分は水か柿の葉茶にする
飲み物については、食事量が減る分だけ飲むようにしますが、半日断食では食事中と食後3時間は飲まないのが原則です。
水分量の目安は1日1.5~2リットルを目安に飲みます。その水分は水か柿の葉茶を基本とします。
動物性タンパク質を減らし、野菜を中心にする
半日断食に慣れるまでは以前と変わらない食事でもいいとされていますが、慣れてきたら食事内容を野菜中心に変え、肉・魚・乳製品などを極力控えます。
半日断食中にしていた食事はこのような内容になっていました。
- 玄米もしくは白米
- 納豆
- 味噌汁(豆腐、わかめ、野菜など)
- 主菜(肉・魚料理を量を調整して食べていた)
- 生野菜をたっぷり
基本的にはこのような食事をしていましたが、肉・魚など動物性タンパク質を食べる前に必ず消化を助ける、生姜や大根などをすりおろし食べてから肉などを食べるようにしていました。
これらすりおろした野菜には、酵素が含まれており、これらは消化を助ける働きがあるため、半日断食をしているときは常に野菜をすりおろして食べてから食事をしていました。
半日断食成功のヒント
半日断食を成功させるためには、どのようなことに注意すればいいのでしょうか?
ストレスが溜まりすぎるほどの我慢はしない
何かを始めるとき、やる気があったり勢いではじめはできることもありますが、ダイエットは続けることに意味があり、半日断食も続けて初めてその効果を実感することができます。
ときに食べたくなったり、我慢ができなくなったりしますが、そういうときはあえて我慢せずにフルーツを食べたり、少しだけ脱線することも許容範囲として受け止めます。
すべてに完璧を求めてしまうとストレスになり、そのストレス自体が身体にとって最も悪いものとなりますので、異常はほどストレスが溜まるときは我慢をしすぎないことが成功のためには重要だと思います。
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いきなり完璧を求めず段階を踏む
これはどんなダイエットにも共通することかもしれませんが、いきなり完璧を求めると今までとのギャップが大きすぎて続かないことが多い。
続けることが大切になるので、段階を踏んで慣らすような感覚でステップを踏むようにします。
朝食を抜くと書いていますが、まずはフルーツに、そして抜くというようにしたり、まずは朝だけ抜いて、昼夜の食事はそのまま。慣れてきたら内容を変えていき、そしてそこにも慣れたら少し運動を加えてみるなどすべてを一気にしようとせず段階を踏むようにすることも成功の秘訣かもしれません。
空腹を感じるまで食べない
そんなこと無理だよ。と言われそうですが、太ってしまう人ほど空腹を感じる前に食べ、食べることがやめられなくなります。何か口にないと寂しいというような感覚に陥ってしまいますが、まず空腹を感じるようにしてください。
すると不思議ですが、意外にお腹が減るのが抑えられ、食事量が多かったことに気づくと思います。
まずは空腹を感じるようにしてみてください。
毎日の変化を楽しむ
半日断食がきちんとできるようになると、はじめの数ヶ月は毎日のように少しずつ身体や体調の変化に気づくようになります。
上記にも効果を書きましたが、体重が減ることはもちろんのこと、頭のすっきりや身体の軽さ、空腹感の違いや、食事への執着の変化などさまざまな変化を感じることができると思います。
そんな変化を楽しむことで、モチベーションも継続しやすいですし、楽しくなってくると思います。
半日断食を終えて感じたこと
半日断食を終えて感じることは、爽快感が出てきたことと何より食後の眠さが軽減されて仕事にも支障がなくなったことを実感しています。
見た目としては、体重は減り健康体に近づいたと思います。
ここからは半日断食を終えて感じたことをまとめていきたいと思います。
野菜のうまみを感じるようになった
これまで肉、肉、肉!という感じで野菜は脇役だったのが、半日断食を終えてからは野菜のうまみを感じるようになり、野菜が好きになりました。
人参の甘みやセロリの独特の風味、大根のみずみずしさなど味をより感じるようになり、食の楽しみが増えました。
このように味覚の変化も感じれたことで、食事やダイエットのイメージが変わったと思います。
これまでがいかに食べ過ぎだったかを理解できた
1日3食が常識だと思っていましたが、半日断食をして1日2食の生活をすると適量がどのくらいの量かを改めて考えることができ、これまでは少し食べ過ぎ傾向にあることがわかりました。
読者の方も、実際に半日断食をすれば実感いただけると思いますが、始めた当初は少し物足りなさがありますが、継続するにつれてお腹がすかなくなり、1日2食でも足りていることがわかります。
食べ過ぎに気づくきっかけにもなるので、まずは食べ過ぎなのかどうかを知ることも重要だと感じます。
カロリー計算などはしない
ダイエットをしているときにカロリー計算をするほど面倒なことはありません。
確かにダイエットを成功させるためには、消費カロリー>摂取カロリーという式になる必要がありますが、こういう面倒なことほど続きません。
ですので、方法としてもシンプルでわかりやすい方法だと感じました。
半日断食中にとっていた食事例について
最後に半日断食中に摂っていた食事をご紹介したいと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。半日断食というのは、健康的な身体を目指す方にお勧めしたいものですし、これがすべてでもないと思います。ただ、さまざまなあるダイエット法の中でも比較的取り入れやすいものでもあると思います。
ダイエットというのは、一生するものであり、短期間で大きな変化を求めるのではなく、小さな変化をこれから先ずっと継続的に出していくことの方が、身体にとってもいいように思います。
今日の内容が少しでも参考になればうれしく思います。
では最後に、今日のまとめを書いていきたいと思います。
- 半日断食とは、人間が持つ3つのサイクルを活用したものである
- 朝食を抜き、間食を控える
- 水分は、水か柿の葉茶にし、1日1.5~2リットルを目安に摂る
- 食事内容は、動物性タンパク質を極力減らし、野菜中心の食事に変える
- 継続のヒントは、我慢をしすぎないこと
- またいきなり完璧を求めず、段階を踏んで身体を慣れさせる
このような内容でお送りしました。今日の内容が少しでも参考になればうれしく思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。