ウエストを引き締めるためには、なぜウエストが太くなり、たるんでしまったのか、その理由を考え、原因を明確にする必要があります。
その原因がわかれば、腹筋をしなくてもウエストを細くすることができます。
クライアントさんのお一人が1ヶ月で7.4cmのサイズダウンができたというのは、非常に驚きましたが、この記事からお伝えしたいことはみなさんの身体に当てはめたとき、どのようにウエストを引き締めるか、そのイメージを持つきっかけになればと思います。
ウエストを引き締めるためには、胸郭を引き上げる、立ち方を変える、循環の改善を行う、筋肉を緩める、これらをうまく組み合わせることです。
今日はウエストを引き締める考え方についてお伝えしていきたいと思います。
こちらの記事も参考にしていただければと思います。
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ウエストを引き締める考え方とは?
どうすればウエストを引き締めることができるのか?その答えを手っ取り早く聞きたいかもしれませんが、ウエストを引き締めるためには、以下のようなことを考える必要があります。
- 脂肪を減らす
- 姿勢を良くする(立ち方、座り方)
- 循環(むくみ)を改善する
- 胸郭を引き上げる
- 便秘を改善する
これらを改善することでウエストを引き締めることができると考えていますが、そもそも今ご自身の身体はどのような状態にあるのか、それを理解しないとどういう手段を選択すればいいのかがわかりません。
基本的に現状としてウエストを引き締める場合、このような考えを軸にして身体に刺激を与えていきます。
クライアントさんの現状について
今回ウエストが7.4cmサイズダウンできたクライアントさんの現状について少し整理しておきたいと思います。
※この記事はご本人の許可を得て作成しています。
目的について
以前ダイエットをしており、ジムなどで行った結果約6~7kg体重は落ち、身体もそれなりに変化をしたそうですが、下半身についてはほとんど変化がなく、今回Izuru Styleに来られました。
お身体を見てみると、上半身と下半身の差が大きく、歩くだけで内ももがすれて歩くのもつらいという状態でした。
目的の詳細については以下のようなことでした。
- 全身のシェイプアップ
- 下半身と上半身のバランスを良くする
- 歪みの改善
このような目的を持ってセッションをスタートしていきました。
身体の状態
身体の状態としては、非常に身体が硬く、疲れやすい。全体的にむくんで膨らんでいるような印象を受けました。詳細についてはこのようなことが気になりました。
- 筋肉が硬く、張っている
- 循環が悪く、末端は冷たい(冷え性)
- ストレスも多く、神経質
- 便秘は特になし
- 身体は非常にむくんでいる
- 全体的に歪みがある
生活習慣
基本的には仕事をされているため、仕事が軸となっていますが、主婦のため仕事が終われば、料理や家事をして、休みの日も家事に追われているそうです。
ただ、時間がないのかと言えばそうではなく、だらだらとすごしがち。
身体を動かすよりもテレビを見ながらスナック菓子をパクパク・・・。
仕事も動くような仕事ではないため、静物化が進んでしまっている状態でした。
ウエストや下半身を引き締めるために行ったこと
クライアントさんの目的はウエストと限定しているのではなく、全身を引き締め、その中で下半身との差をなくしたいという目的が一番にありました。
結果論としては一番ウエストが引き締まっていますが、部分的な引き締めを目的としている方にもいつもお伝えしますが、部分だけを引き締めるのではなく、全身が引き締まれば部分も引き締まります。
そのためセッションで行うことも全身に刺激を与えるようなメニューとなっています。
身体を動かしながら筋肉を緩める
まず行ったのは、身体を動かしながら筋肉を緩めることです。筋肉を緩めるためには、クライアントさんに仰向けに寝ていただき、その状態で身体調整をする形でもよかったのですが、一番は身体を動かすことに慣れてほしいということがありました。
セッション中に身体を動かし、それで身体の変化を感じることができると、家でもやろうという気持ちも起こりやすい。
セッションだけを考えるとこちらがするだけでも良かったのですが、先を見ると身体を動かす習慣をつけることが何よりも重要だと感じたため、動かしながら筋肉を緩めていきました。
骨盤、胸郭、頭部を動かし姿勢を整える
クライアントさんの頭部の位置は前方にズレ、背部が張っており、骨盤も後傾気味だったため、まずは座った状態でエクササイズを行っていきました。
ここでは、座り姿勢を整えるためと、胸郭を引き上げウエストを引き締める刺激を加えることを目的に行っていきました。
まず硬い板の上に座り、そこで坐骨を感じていただき、どこで座ればいいのかを認識していただきました。そのために行ったのが骨盤の前後傾をさせるエクササイズです。
坐骨はこの部分になります。
椅子の上にまな板を敷き、その上に座った状態でまずは坐骨を感じていきます。
そしてその位置を確認したら、リラックスするように一度骨盤を後傾させます。
へそを前に軽く突き出すように先ほどの位置に戻り、この骨盤の前後傾を繰り返していきます。ある程度繰り返すと骨盤周囲が緩み、最初行っていたときよりも動かしやすくなり、さらに坐骨をより感じれるようになっていきます。
これができたら、次は胸郭を引き上げる動きをプラスしていきました。
へそを前に軽く突き出した状態で、次は胸郭を息を吐きながら引き上げます。
このイメージがしづらい方は、肋骨を持ち上げるようなイメージで行ってみてください。そうすると身体は縦に伸びてきます。
このような動きの後に頭部の動きを加えていきます。
このような動きを繰り返し座り姿勢を整えていきましたが、行っているときには息を吐きながらすべて軽く動かしているので筋肉も緩み、胸郭の位置も引きあがった状態になるので、ここである程度ウエストに変化を感じられるようになっていました。
肩周りなどを動かし、バンザイするようなエクササイズを行う
座り姿勢が良くなったところで、次はその姿勢を維持しながら肩周りや脊柱を動かし上半身を緩めていきました。
そして、上半身の動きが良くなってくると次に軽めのダンベルを持ち、再度胸郭を引き上げるエクササイズを行っていきました。
またこのようなエクササイズをし、セット間には呼吸をしてから肩を揺らすような動きも加えていきました。
このように肩を上下させることで上半身の筋肉が緩み、緊張してた筋肉がふんわり柔らかい膨らみを持つように変化してきました。
仰向けで両膝を倒して背部を緩める
次に行ったのは、ベットに仰向けになり、その状態で立てた両膝を気持ちいいと感じるところまで倒し、背部の筋肉を緩めていきました。
膝の高さを90度前後にして膝倒しをすると、胸椎と言って脇当たりの高さにある背骨まで刺激が加わりますし、120度ぐらいに膝をより曲げた状態では腰椎に刺激が加わりやすいため、この膝倒しではさまざまな角度で行っていきました。
腹部への刺激
腹部への刺激は、こちらが直接腹部を圧迫して刺激をしたり、クライアントさん自身に手をお腹に置いてもらい、その状態で膝を引きつけるような動きを使って緩めていきました。
股関節の調整と鼠径部への刺激
まず鼠径部に手を置いていただき、その状態で股関節をさまざまな方向に動かし、鼠径部への刺激や股関節の調整を行っていきました。
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下駄を履いてエクササイズ
下肢の調整ができると、再度椅子を使って立ち上がり、しゃがみ込みといういわゆるスクワットを行ったり、立つ・しゃがむということをバリ―ションをつけて動いていきました。
こういったエクササイズのセット間は脚を揺らし、筋肉を緩めていきました。
足首を緩める
こういったスクワットのようなエクササイズを終えると再度ベットに移り足首回しをしたり、足首を動かして緩めていきました。
本来はこれらだけではなく、他にも行っていることはありますが、基本的にはこのような流れを辿った後、最後に全身のリンパを刺激し、全身を揺らすようなことをしていきました。
これらが終わったと、最後に立っていただくと最初に比べ立ち方が変わっているため、この立ち方について指導し、日頃からは胸郭を引き上げながら過ごすことや、循環を維持するために家でできる簡単な体操などを伝えてセッションを終わりました。
このようなことを約1ヶ月続けると、このようなサイズの変化が起こりました。
セッション開始前 | 1ヶ月経過 | ||
体重 | 67.1kg | 体重 | 64.5kg(-2.6kg) |
体脂肪率 | 38.7% | 体脂肪率 | 37.1%(-1.6%) |
筋肉量 | 38.7kg | 筋肉量 | 38.2kg(-0.5kg) |
ウエスト | 81.5cm | ウエスト | 74.1cm(-7.4cm) |
上腕 | 32cm | 上腕 | 29cm(-3cm) |
太もも付け根 | 66cm | 太もも付け根 | 62.4cm(-3.6cm) |
膝上 | 49cm | 膝上 | 47.1cm(-1.9cm) |
ふくらはぎ | 40cm | ふくらはぎ | 38.4cm(-1.6cm) |
結果は非常に良く、まだ1ヶ月しか経っていませんがこのような刺激の加え方を継続的に行い、結果を追っていきたいと思います。
ウエストを引き締めるための具体的な考え方について
ここまでは実際にクライアントさんに行ったメニューの詳細をお伝えしていきましたが、ここから考え方についてお伝えしていきたいと思います。
ウエストを引き締めるためには、一般的には腹筋をしたり、ダイエットをするというようなことが言われますが、実際はそれだけでは思ったような成果を得ることができない可能性があります。
先ほどもお伝えしましたが、ウエストが太くなってしまう原因は、さまざまであり立ち方、循環などの問題も関係があります。
立ち方、循環などがなぜウエストを太く、たるませる原因になるのでしょうか?
ウエストを引き締める考え方-立ち方
立っているときにお腹がポッコリ出ているなと感じる場合、立ち方が影響している可能性があります。
もし立ち方の影響を受けてお腹が出ている場合、仰向けに寝てみるとポッコリお腹が気にならなかったりします。
このような場合は、お腹が出てしまうように立っているということです。これをもう少し具体的に見ていきたいと思います。
まずは、この立ち方。
お腹がポコッと出ているのがわかるでしょうか?続いてはこちら。
お腹の膨らみというか、張り感が違うのがわかるでしょうか?これは立ち方の影響を受けて、お腹の見え方が異なるということです。
このような場合は、立ち方を改善すればお腹は引き締まります。
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ウエストを引き締める考え方-循環の改善を行う
人間の身体には、血管とリンパ管という管があり、リンパ管の中に流れる液体をリンパ液と言います。このリンパ液が滞ってしまうことでむくみが起こりますが、人間のリンパ液の8割は乳び槽と言われるみぞおちあたりを境に、下半身に主に溜まっています。
この乳び槽には小腸から吸収された脂肪分は一度、この乳び槽に入ってきて、リンパ液と混ざります。そのため、乳び槽に溜まっているリンパ液は白く濁っていることから乳び、乳白色をした液体が浴槽のような場所に溜まる。
それが名前の由来になっているそうです。
リンパ液や体液の循環が悪いと腹部にも溜まってしまい、それが原因でお腹が膨れることもあります。この循環の改善をすることでお腹を引き締めることができます。
ウエストを引き締める考え方-胸郭を引き上げる
腹筋をしなくてもウエストを引き締めることができるというのは、つぶれた空き缶をイメージしていただくとわかりやすいと思います。
縦につぶれた空き缶は、高さこそありませんが、少し広がってつぶれます。人間の身体も同じで、背中を丸めるような姿勢になってしまうと、お腹にたるみが出てしまいます。
つぶれた空き缶を引き伸ばすようにすれば、周径囲も細くなるのと同じで、人間の身体も引き伸ばすような刺激を加えるとウエストを引き締めることができます。
さらに大事なことはエクササイズで引き上げた胸郭を、日頃引き上げた位置で“維持”させることで、その位置をインプットし、それによって細く引き締まったウエストになることができます。
ただエクササイズを行うだけではなく、それを維持させることができればさらにウエストを引き締めることができます。
このようにウエストを引き締めるためには、ただ腹筋をするということではなく現状の身体の状態に合わせ、どのような刺激を加えることで変わるのかを考え、実行することで変化させることができます。
このように考えればウエストを引き締めることができるのではないでしょうか。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。今日はウエストを引き締めることをテーマに現場で行っていること、クライアントさんの結果から感じることなどをまとめていきました。
ウエストを引き締めるためには、ダイエットが必要だとか腹筋というイメージがあった方も少しイメージが変わるきっかけになればうれしく思います。
今日お伝えした内容をまとめるとこのようになります。
- ウエストを引き締めるためのヒントは、脂肪、立ち方、循環、便秘の改善である
- 脂肪組織は動くため、縦に身体を引き伸ばせばウエストは引き締まる
- 腹筋をして身体を丸めても、あまり成果は得られない
- 立ち方の問題でお腹が出ている場合、立ち方を変えるだけで引き締まる
このような内容でお送りしていきました。
今日の内容が少しでも参考になればうれしく思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。