健康

枕が合わない方へ|自分に合った枕の選び方について

いつも使っている枕が自分に合わない。そんな想いを抱いて毎日朝を迎えていないでしょうか?

1日の始まりである朝にそういう想いをしてしまうと、なんとなく1日がしんどい感じもします。自分に合った枕ってそもそもどのようなものなのでしょうか。

枕の素材もストロー、そばから、綿、いろんな種類があり、高反発や低反発。いろいろありすぎてどれがいいのかわからないという方も多いと思います。

今日はそんな方へ、自分に合った枕の選び方や枕が合わないことで起こる身体の不調についてお伝えしていきたいと思います。枕選びのポイントは、枕の高さ、硬さ、マットの硬さです。

以前首こりのところでお伝えしましたが、改めてお伝えしていきたいと思います。

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自分に合った枕とは?

僕自身も枕が合わなくて、朝起きると身体がだるかったり、肩や首が緊張してしまっていたり、すっきりしない朝を迎えることが多くありました。

それから枕のことを調べたり、実際にお店に行って聞いてみたり、それを実践してみる中で徐々に状態も良くなっていきましたが、自分に合った枕を選ぶポイントは自分の体型に合わせることです。

身長と体重に比例して頭の大きさが変化するため、それらに合わせて枕の高さなどを設定することが重要になります。

枕に頭を乗せて眠るわけですが、どのような状態になれば身体と枕の関係は良好と言えるのでしょうか?

首の角度は5~15度を維持する

枕と頭がどのような関係になれば、一番楽なのでしょうか?それは、首の角度が5~15度になる角度です。

首の角度

この角度が首周囲の筋肉が一番緩み、楽なポジションになります。この角度を維持できる枕の高さ、硬さ、マットを選択すること枕選びのポイントになります。

身長と枕の高さは比例関係

枕の高さを選択する上で、知っておきたいことは、身長と枕の高さは比例関係にあるということです。身長が大きくなればその分だけ体格も異なりますが、ある研究からはこのようなデータが出ています。

身長と枕の高さ

体重と枕の高さは比例関係

体重も同じで、体重と枕の高さもまた比例関係にあることがわかっているそうです。

体重と枕の高さ

ここまでのことをまとめると、自分に合った枕というのは首の角度が5~15度で維持できる枕を選択し、そのうえで万人に共通する枕があるのではなく、体格に合わせて枕を調整する必要があります。

 

適切な枕の硬さとは?

先日あるクライアントさんが、「朝起きると首が凝ってしまってしんどい」と相談を受けましたが、その原因が枕の硬さが柔らかすぎることが考えられました。

同じような経験をしたことがある方もいると思いますが、適切な枕の硬さとはどのような状態のことを言うのでしょうか。

枕の素材

現在使用されている枕の素材は、以下のようなものなどがあります。

  • ストロー
  • そばがら
  • ビーズ
  • 羽毛
  • ミニボール など

その他にもありますが、このような素材を使い枕は作られています。

今使っている枕を選んだ理由は、多くの場合寝心地が良さそう、触った感覚が良かった、実際に使ってみて気持ちよく感じた、などが多いのかなと思います。

人間が感じる“気持ちいい”という感覚と身体にとって“楽な状態”というのは、若干異なっています。ただ気持ちよさを追究してしまうと、先ほどのクライアントさんのように朝起きたときにだるさが残ってしまうかもしれません。

寝返りを打てること

寝返り

「この枕はふかふかで寝心地は最高です」そう言った営業の仕方などもありますが、身体にとっては「これ、身体に合ってないですよ」と言っていることに近いかもしれません。

というのは、枕や布団を選ぶときに最も大切にしたいことのひとつに寝返りを打てるということがあります。

以前テレビの実験で行われていたそうですが、棺桶の中に人が入れられ、空いているスペースをすべて埋め、動けない状態で人はどれぐらいいられるのかという実験が行われました。

3時間でギブアップだったそうですが、このとき首や肩周りはがちがちに緊張してしまっていたそうです。

人間は寝ているときに寝返りを打ちますが、これは自然に身体の歪みを調整するための行為です。寝返りが阻害されない枕や布団を選択することが身体のだるさや痛みを改善する上でも重要となります。

そして、寝返りが打てるような枕の硬さにすることが必要だということです。

 

マットの素材について

マットの素材

そして、もうひとつ忘れていけないのはマット、敷布団の存在です。

先ほど寝返りの打つ意味をお伝えしましたが、寝返りをするためには枕だけではなくマットも関係し、もし身体が沈み込んでしまうような柔らかさのマットを使っているのであれば、それも寝返りを阻害してしまう可能性があります。

どのようなマットが良いのかと言われると、柔らかすぎず硬すぎないものをお勧めしたいと思いますが、この言葉だけではあまり具体的ではありません。

寝返りを打ちやすいマットにすれば、寝ているときに自然と身体の歪みも調整されるため、寝返りを打ちやすい硬さのマットを選択することです。

主に3ヶ所が沈む

寝ているときと立っているときの背骨の状態は異なりますが、寝ているときには主に、頭、肩、臀部、この3ヶ所がマットに対して負荷となります。

そのため、この3ヶ所が沈み込みすぎると寝返りを打てず、身体が調整できません。

沈み込む位置

逆にこの3ヶ所をがちがちの硬い地面に触れさせてしまっても、腰部に緊張が出てしまい腰痛の原因となる可能性もあります。

マットは、身体が沈み込みすぎず、マットが硬すぎず、寝返りを打てるマットの柔らかさが確保できれば身体にとって適切なものになります。

 

おすすめしたい枕の条件

ここまでのことをまとめて、みなさんにおすすめしたい枕などの条件は3つです。

  • 枕の高さ
  • 枕の硬さ
  • マットの硬さ

これらを調整し、筋肉が緊張しない適切な状態が維持でき、かつ感覚的にも気持ちが良いと思える枕やマットなどがおすすめしたい条件となります。

頭が5~15度で維持でき、寝返りを打てる枕とマットを用意する。これがより睡眠の質を高めてくれたり、身体の緊張を改善できるヒントになると思います。

 

枕が合わないことで起こる症状

もし自分に合わない枕を使用していると、このような症状が起こると言われています。

  • 頭痛
  • 後頭部痛
  • 目の痛み
  • 耳の痛み、しびれ
  • 顎の痛み
  • 首、肩のこり
  • 胸に圧迫感が出る
  • 腕の痛み
  • 指のしびれ

このような症状はすべて枕が原因で起こると言われています。それほど枕は大切であり、健康には欠かせない存在となっています。

ただ気持ちが良いから枕の選択をするのではなく、自分の身体にとって適切な枕を使用することで上記のような症状を予防できたり、改善することができます。

改めて枕という身近な存在を見つめ直すきっかけになればうれしく思います。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。ここまで枕についてお伝えしてきましたが、身体の痛みを改善することや健康を維持する、朝起きたときに気持ちよく目覚めるためには枕を自分の身体に合わせることが重要です。

そのためには、身長や体重と枕の高さが比例することや、寝返りを打つ意味などを理解し、枕やマットをどのようにすれば自分にとって適切なのか、それらを知っていただくことでより身体の状態を良くすることができます。

流行りや高価なものがいいのではなく、上記でお伝えしたようなことが実現できる枕やマットが何よりも必要だということです。

最後に今日のまとめをお伝えしていきたいと思います。

  • 首の角度が5~15度になることで首の筋肉が緩む
  • 枕の高さは、身長と体重に対して比例関係である
  • 人は寝返りを打つことで身体の歪みを調整している
  • 枕やマットは寝返りを打てるようなものを選択する
  • 柔らかすぎる、硬すぎる膜やマットは腰痛や股関節などの原因となる

このような内容でお送りしていきました。

今日の内容が少しでも、参考になればうれしく思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

筋肉を緩める方法=ストレッチは意外と難しい!筋肉を緩める方法のご紹介

歩き方

筋肉を緩めましょう!では何をする?そう、ストレッチという方が多いのではないでしょうか。

でもストレッチって、意外と難しい。なぜかといえば、痛くなるほど伸ばせば筋肉は緊張してしまいます。筋肉を緩めているつもりでもうまく緩みません。

筋肉を緩めるためにはどのような方法があるのでしょうか。それを理解する上でもキーワードになるのがこちらです。

  • 筋紡錘
  • 腱紡錘(ゴルジ腱器官)
  • 筋膜
  • 皮膚
  • 呼吸
  • 揺らぎを与える

これらすべて筋肉を緩めるために活用できるものであります。人間の身体は不思議ですが、今日は筋肉を緩めるということにテーマを絞って書いていきたいと思います。

筋肉を緩める=ストレッチと考えている方は、もっと簡単に筋肉を緩めることができ、その効果を実感することができるようになると思います。

では早速筋肉を緩めるということについて書いていきたいと思います。

こちらの記事も参考にしていただければと思います。

[clink url=”http://izuru-style.co.jp/stretch-gyakukouka”]

 

ストレッチで筋肉を緩めることが難しい理由

ストレッチについては、トレーナーの技術の中でも最も難しいテクニックのひとつであり、一般の方がご自分でストレッチをする場合でもどの程度伸ばせばいいのか、どのくらいの時間伸ばせばいいのかなど、その程度が難しくなかなか筋肉を緩めることができていません。

痛みを感じるところまで伸ばすことで“緩んだ気”になっていたり、伸ばしたという気持ちの満足感ばかりが増してしまい、実際の効果をあまり感じていないということも起こりがちです。

教科書のような紙面だけでは、その細かな部分までお伝えすることができず、その細かなところにこそストレッチの本質があり、この細かな感覚の違いを実践できていないためにストレッチで筋肉を緩めることが難しいといわれる理由になります。

 

ストレッチ=筋肉を緩めるは不適切?

ひとつの考え方として、ストレッチについてこのように考えることができます。

ストレッチは、引っ張る、伸ばすという意味があり、筋肉を引っ張ったりするという意味でつかわれています。筋肉を引っ張るということは、果たして筋肉を緩めることなのかということ。

大切なことですので、もう一度言います。

筋肉を引っ張るということは、果たして筋肉を緩めることなのか。

筋肉を引っ張ることは、そもそも緩むことではなく、ゴムを引っ張っても緩まずピンッと張っていることを想像すればその理解は容易にできます。

ではどのようにすれば筋肉を緩めることができるのか。それは力を抜くこと。これができれば筋肉は緩み、適度な弾力を持ちます。このためにどうするのか。それは、呼吸を活用したり、筋肉に揺らぎを与えることで筋肉を緩めることができます。

もちろんその他のテクニックなどでも筋肉を緩めることができますが、ストレッチ=筋肉を引っ張るということを冷静に考えてみると、緩みではなく緊張ととらえることもできます。

要は、筋肉を緩めるためにはさまざまな方法があり、対象物がありますが、それらに対してどのような刺激を加えるのか、ということが重要であり、筋肉を緩めるためには、この理解が必要となります。

 

筋肉を緩めるさまざまな方法

では、実際に筋肉を緩めるとなればどのような方法があるのでしょうか。対象物をどのようなものにするのか、どのように筋肉を緩めるのかということを理解していきましょう。

  • 筋紡錘
  • 腱紡錘(ゴルジ腱器官)
  • 筋膜
  • 皮膚
  • 呼吸
  • 揺らぎを与える

冒頭でもお伝えしましたが、この6つのキーワードを軸に、どうすれば筋肉が緩むのかということを解説していきたいと思います。

筋紡錘を対象物とした場合

筋紡錘は筋肉を強く伸ばしたり、速く伸ばそうとすると刺激を受け、刺激を受けると筋肉は収縮してしまいます。これを伸張反射と呼びますが、筋肉を緩めるためには、この反応を引き起こしては筋肉は緊張してしまいます。

では、筋紡錘を対象物としたときどうすれば筋肉を緩めることができるのか。それは筋肉を

  • ゆっくり
  • やさしく

伸ばすことで、筋紡錘は刺激を受けず伸ばされた長さに適応し、筋肉が緩みます。ここからもわかる通り、ストレッチをする際には、痛みを感じないところで気持ちよく伸ばすことが必要な理由がここからもわかります。

筋紡錘を対象とした場合、ゆっくりやさしく伸ばし、約30秒前後ポージングを保持することで筋肉が緩んでいきます。もちろん個人差もありますので、これよりも短い、長いという差はありますが、ひとつの指標としてこのぐらいの時間伸ばし続けることで筋肉を緩めることができます。

ここでお伝えしているのがいわゆるストレッチングになりますが、ストレッチングはどの程度伸ばし、何秒、何分伸ばし続けるのか、そういった筋肉が緩む条件を捉えなければうまく筋肉が緩む反応を引き出すことができません。

腱紡錘を対象物とした場合

続いては、腱紡錘というものを対象物とした場合の考え方についてです。

腱紡錘というのは、別名ゴルジ腱器官とも呼ばれ一般の方ではあまり聞きなれない言葉かもしれません。筋紡錘というのは、筋肉の中に存在する感覚受容器であり、腱紡錘は言葉の通り腱に存在する感覚受容器です。

腱紡錘は、刺激を受けると筋肉を弛緩させ、筋肉が緩みます。ですので、腱紡錘を対象物とした場合は、あえてこの腱紡錘に刺激を加えます。では、どうすれば腱紡錘に刺激を加えることができるのでしょうか。

例えば、両サイドに柱があり、その柱の真ん中に人が立っているとします。その柱にはゴムが結び付けられ、それぞれの手にゴムを持っているとします。これは、柱が骨、ゴムが腱紡錘、人間が筋肉とします。

筋肉を緩める

この柱は固定されており、真ん中の人間がゴムを中央に引っ張るとします。するとゴムは伸ばされ、柱は内向きの力が加えられることになります。人間が目一杯の力でゴムを引っ張ったとき、柱に結ばれているゴムは切れそうになりますが、このまま切れてしまうと人間で言えば骨に付着している腱が引きちぎれてしまいけがをすることになります。

そういうことにならないように、人間には腱紡錘という感覚受容器が腱に存在し、強い張力を感じ取ると筋肉を緩めます。この図で言えば、ゴムが強い張力を感じると人間に電気信号のようなものを送り「引っ張るのをやめなさい!」と指令を送るわけです。

すると人間はゴムを引っ張ることをやめ、脱力することになります。これが筋肉でいえば弛緩するということです。このように腱紡錘を対象とした場合、筋肉を収縮させ、腱紡錘に刺激を与えることによって筋肉を緩めることができます。

筋肉は力を入れることでも、緩めることができます。どのくらいの力を入れるのか、その時間はどのくらいなのかなど、これも考慮しなければいけないことがありますが、力を入れても筋肉は緩むという反応も起こるということです。

筋膜を対象物とした場合

筋膜というのは主に3つの成分でできています。

  • コラーゲン・・・硬く強いという特徴がある。
  • エラスチン・・・ゴム質で伸び縮みをする。
  • 基質・・・ジェル状ですが、気温や体温などによって液体に変わる。

筋膜を対象とする場合、伸ばす時間が大きく変わります。

筋膜とは、筋肉を覆うように体内に存在し、筋肉→筋膜→皮膚という順番に存在しています。この筋膜は、筋肉が伸ばされると同じように伸ばされ、ストレッチをしているときに「伸びてる」と感じる約4割はこの筋膜が感じ取っているといわれています。

先ほど3つの成分からできているとお伝えしましたが、筋膜は筋紡錘と同じようにストレッチングをすることで緩むという反応が起きますが、筋紡錘を対象としたときのように30秒程度のストレッチングを行ったとします。

すると、一時的には身体は柔らかくなりほぐれたような感覚が得られると思います。ただ、時間がたてばまた身体が硬くなる。そういった反応を示すのも筋膜の特徴です。

実はこのとき、筋膜ではエラスチンという成分が伸ばされており、このエラスチンはゴム質なため短時間のストレッチングであっても一時的には伸ばされます。するとこのときの感覚を柔らかくなったととらえがちですが、本来筋膜を緩めようと思うとコラーゲンレベルで伸ばす必要があり、コラーゲンレベルで伸ばすのであれば30秒では時間が短すぎます。

時間は約90秒以上必要と言われており、その理由はこちらです。

  • あるポージングをとり、筋膜を伸ばします。この段階ではまだエラスチンが伸ばされています。
  • これを約90秒行ったとき、基質と言われるジェル状の物体が液体へと変わります。
  • この変化が起こると筋膜はコラーゲンレベルで伸ばされるといわれています。
  • コラーゲンレベルでストレッチングできると筋膜は緩み、筋肉も緩みます。

このように基質の変化やコラーゲンレベルでの伸張は、90秒以上かかるといわれているためこれだけの時間をかけてストレッチングをする必要があります。

筋膜はコラーゲンレベルで伸ばすことで緩むということです。

ストレッチングと同じような方法でも、対象物が変われば伸ばす時間が変わるということです。筋膜を対象物とし、筋肉を緩める場合このように伸ばす時間が重要だということです。

具体的な方法について

対象物を筋膜にしたとき、一見ストレッチングと同じに見えても伸ばす時間が異なります。

例えばこのようなポージングをとったとします。

ストレッチ

このポージングで30秒程度伸ばし続けるとストレッチングになりますが。筋膜を対象とした場合2~5分伸ばし続けることになり、この時間を伸ばすことで筋膜は緩み、筋肉も緩んでいきます。

ストレッチ

ストレッチ

こういったポージングすべて同じことで、筋膜を対象とした場合このようなポージングで2~5分伸ばせば筋膜は緩んでいきます。

皮膚を対象物とした場合

先ほどもお伝えしましたが、簡単に言えば筋肉→筋膜→皮膚というように体内では配列していますが、筋肉が緊張すると皮膚の動きも悪くなり、皮膚が緊張している場合は筋肉も緊張するというように相互で影響を受け合っているのが人間です。

例えば手術をして、一部を切開し、縫合した周囲は術後動きが悪くなります。これは皮膚の動きが制限されたため起こることです。

筋肉を緩める目的で皮膚を緩め動きをよくすることで、実際に筋肉は緩んでいきます。

一見筋肉とは縁がないように思える皮膚も筋肉を緩める上では重要な存在となります。

呼吸で筋肉を緩める場合

呼吸で筋肉を緩めることができるというのは、あまり聞きなれないことかもしれません。

例えば胸郭という部分は呼吸によって膨らんだり、しぼんだりします。呼吸というのはそもそも筋肉の動きで行われますが、この呼吸を行うことで胸郭周囲の筋肉を緩めることができます。

呼吸をすることで、胸郭の動きを認識し、大きく分けて3つの箇所に手を当てて呼吸をし動かすことで筋肉を緩めることができます。

  • へそあたりに手を置き、ここを膨らませるように鼻から息を吸い、口から吐く
  • 両手をこぞおち横の肋骨に手を当て、真横に膨らませるイメージで鼻から息を吸い、口から吐く
  • 胸の上部あたりに手を置き、前後に膨らませるイメージで鼻から吸い、口から吐く

このように3つに分けて呼吸を繰り返すことで胸郭周囲の筋肉は緩みます。また、ある筋肉に手を置き、置いた状態で呼吸を繰り返すことでその触れている筋肉が緩んでいきます。

このように呼吸を使って筋肉を緩めることもできます。

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筋肉に揺らぎを与えて筋肉を緩める

筋肉は揺らぎを与えると緩みます。試していただくとわかると思います。

  • まず、地面に座った状態で片膝を曲げ、片脚を伸ばします。
  • 伸ばしている脚の膝の裏に手を入れ、脚を数センチ持ち上げます。
  • そこから落とすように手の力を緩めます。
  • これを連続で行うようにポンポンポンッと弾ませるイメージで脚に振動を加えます。
  • このとき腕の力で脚を動かすようにします。
  • 1分もすれば太ももの筋肉が緩んでいることを実感できると思います。

これは不思議なんですが、筋肉に揺らぎを与えると緩んでいきます。

人間の身体は快の刺激を受けることで快の反応を示すため、気持ちよく揺らぎが加えられると筋肉は柔らかく緩んでいきます。

このように人間の身体はただ筋肉を伸ばすだけではなく、さまざまな方法で筋肉を緩めることができます。

具体的な方法について

例えば、片脚を伸ばしもう一方は楽な状態で座ります。この状態で伸ばしている側の膝裏辺りに手を入れ、太ももを持ちます。脚を地面でバウンドさせるようなイメージでポンッポンッっと弾ませ、筋肉を揺らしていきます。

この揺らぎで太ももやふくらはぎの筋肉が緩んでいきます。

バウンド

またふくらはぎを緩めようと思うとこのような形で筋肉を揺らしていきます。

ふくらはぎ

このように筋肉に揺らぎを与えることで筋肉を緩めることができます。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。筋肉を緩める=ストレッチという認識が強かった方も多いと思いますが、筋肉を緩める方法はさまざまあります。これらのどれを使っても筋肉を緩めることができるため、重要なことはそれらをどのように行うのかということです。

ストレッチが最も難しいテクニックのひとつと言われるのも、この適切な刺激を加えることが非常に難しいためです。

方法が先ではなく、対象物を何なのか、それ次第で方法はさまざまです。

  • 筋紡錘
  • 腱紡錘(ゴルジ腱器官)
  • 筋膜
  • 皮膚
  • 呼吸
  • 揺らぎを与える

筋肉を緩めるためにはなどさまざまな方法があるということを知ってもらえれば、これから日常ですることも少し変わる変わるかもしれませんね。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

低気圧と体調の関係|雨の日や台風の日に体調が悪くなる理由

これまで多くの女性とセッションをする中で、不思議に思うことがありました。それは、雨の日や梅雨時期、また台風の日には女性のクライアントさんから当日キャンセルが増えます。

以前から雨の日は気圧が下がるため体調が悪くなりがちと聞いたことはありましたが、その理由に何か引っかかるものがあり、釈然としない気持ちになっていました。

最近改めて免疫力や自律神経のことを学んでいる内にその原因が見えてきました。そこで現場でも実践をしてきましたが、体調の変化が見えてきましたので、今日は低気圧と体調の関係についてお伝えしていきたいと思います。

こちらも参考にしていただければと思います。

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身体の各器官を調整する自律神経

まず、低気圧と体調の関係をお伝えする前に改めて、自律神経のことについて触れていきたいと思います。

■自律神経とは?

交感神経系と副交感神経系の2つの神経系で構成されている。

Wikipediaより引用

交感神経と副交感神経の2つが天秤のようにバランスをとり合いながら存在し、これらのバランスが整っているときは、身体の機能は正常に働き、健康を維持できるようになります。

ただ、現代社会のようにストレスを多く受ける場合、交感神経が優位となってしまい、自律神経のバランスを崩すことで様々な症状、病気などを発症すると言われています。

交感神経の働きについて

交感神経は主に、昼にかけて活発となり、人が活動的になるタイミングで優位になります。交感神経が優位のときは身体の中ではこのような反応が起こっています。

  • 血圧:上昇
  • 気道:拡張
  • 心拍:増加
  • 胃:休む
  • 消化器官:蠕動運動の抑制

このような反応が起こっていますが、運動をするときの身体の状態を思い返してみるとイメージしやすいと思います。

運動すると血圧、心拍数は上昇し、息が上がったときにはより多くの酸素が取り込めるように軌道が拡張する。そのときに食欲はあまりないと思います。ですので、胃や消化器官は休んでいると考えることができます。

これが交感神経の働きであり、ストレスを多く受けている時も同様の状態です。

副交感神経の働きについて

交感神経とは逆の働きをしますが、夜になると副交感神経が優位となり、身体を休める、気持ちを落ち着かせるなどの反応が起こります。

  • 血圧:下降
  • 気道:収縮
  • 心拍:減少
  • 胃:活動
  • 消化器官:蠕動運動が促進

休みの日をイメージしていただくとわかりやすいと思いますが、仕事のときよりも食欲があり、「今日は何を食べよう?」と考えたりすると思います。

気持ちも落ち着き、寝る前には心拍数、血圧ともに低くなります。

このように身体を休める、落ち着かせる反応は主に副交感神経の働きによるものです。

交感神経と副交感神経の働きを見ても、どちらが重要なのかというよりもどちらも身体を正常に機能させるためには重要であり、それぞれのバランスをとることで、身体の機能を一定に保つことができます。

 

免疫力と大きく関わる白血球について

続いては、免疫力と関係のある白血球について知っていただきたいと思います。

白血球について

■白血球とは?

広義には生体防御に関わる免疫担当細胞を指す。

外部から体内に侵入した細菌・ウイルスなど異物の排除と腫瘍細胞・役目を終えた細胞の排除などを役割とする造血幹細胞由来の細胞である。

Wikipediaより引用

白血球には主に3つの種類があり、

  • 顆粒球
  • リンパ球
  • 単球

この3つで構成されています。血液成分の内訳と共にもう少し詳しく白血球について見ていきたいと思います。

顆粒球について

顆粒球は、白血球の中に多く含まれ、自律神経のバランスが整っている場合、約65%の割合を占めると言われています。

主な働きとしては、大型の細菌や真菌類の処理を受け持ち、食べて除去する働きを持ちます。また顆粒球は、これらの処理に当たった後2~3日後に役目を終えてしまいますが、そのときに毒性を持つ活性酸素を放出しながら粘膜に流れていくそうです。

活性酸素は、老化やがんの元凶にもなると言われており、通常量の活性酸素であれば処理能力も備えられていますが、顆粒球の増えすぎは活性酸素の増加につながり、健康を害する可能性があるということになります。

リンパ球について

リンパ球は、ウイルスなどのサイズの小さい異物やがん細胞、老化した細胞の処理を行い、ウイルスなどが侵入してくるとこれを抗原として認識し、それに対する抗体を作り、抗原を処理します。

リンパ球の特徴は、一度出会った異物などを記憶する能力があり、一度出会った抗原に対して抗原を作り、二度目は症状や病気が発症する前に、すぐに処理できるように備えています。

がん細胞は常に人間の体内に存在していますが、がんを発症しないのはこのリンパ球ががん細胞を殺しているからです。

このように白血球は働き、細菌やウイルスから人間の身体を守っています。

顆粒球とリンパ球と自律神経

先ほど、自律神経は交感神経と副交感神経からなり、それぞれがバランスをとり合って健康が維持されるということをお伝えしましたが、両者は顆粒球とリンパ球との関わりも持っています。

昼間活発に活動する人間は、そのときに大きめの細菌や花粉などのタンパク質が体内に侵入してきた際に、殺菌できるように顆粒球の量が多くなります。

また夜はそういう大きな細菌よりも食事などから体内に侵入する小さなウイルスなどを殺菌できるように、リンパ球が増加します。

  • 交感神経優位=顆粒球が増加
  • 副交感神経優位=リンパ球が増加

このような関係になっています。

顆粒球が増加し多すぎると、細菌などのウイルスの除去だけに働けばいいですが、活性酸素を多く放出して役目を終えるためこの活性酸素によって体内の粘膜が傷つき、さまざまな炎症が起こってしまいます。

リンパ球が増加するときは、副交感神経が優位であり、血管が拡張し体内の血液量は増加します。すると、それを処理しきれず滞りがあると身体は疲労感を感じたり、だるさを感じたりするようになります。

 

気圧と体調の関係

気圧と体調については、一見関係がないように思え、低気圧のときに体調が悪くなるのはたまたまではないか?と思われる方もいるかもしれません。

気圧が高い晴れの日は、空気中の酸素量が増加し、酸素は身体のエネルギーを燃やすときの材料にもなるため、交感神経が優位となり、「どこかへでかけよう!」と思うように活動的になります。

逆に気圧が下がる雨の日は、空気中の酸素量が低下し、エネルギーを燃やす材料が少なくなるため、副交感神経が優位となり、「今日は家にいよう。」とあまり活動的にはなれず、じっとしておきたくなります。

気圧の変化で身体の中ではこのようなことが起こっています。

  • 高気圧:交感神経が優位
  • 低気圧:副交感神経が優位

先ほども副交感神経が優位になると血液量が増加するということをお伝えしましたが、日頃から身体を動かしていない方が低気圧のときに体調を崩されることが多いように現場では感じます。

これは、身体の中の体液の循環が悪く、細胞が代謝する際に排出する老廃物が体内に多く残ってしまうために起こる症状だと考えることができます。

日頃からもそうですが、低気圧になったときにさらに血流量が増加することで疲労感やだるさ、頭痛などが出ると考えられます。

肩こりの原因は、姿勢の乱れによって肩周りの筋肉が硬くなり、老廃物が溜まり鈍痛のようなだるさを感じたりすると言われていますが、これと同じと考えるとわかりやすいと思います。

セッション中にみられること

上記のように、副交感神経が優位となり、体内の血液量が増加し、循環が悪いときは、身体は増加した血液をより早く循環させようとし、結果的に交感神経が優位になります。

セッションのときに血圧と心拍数、体温を測りますが、多くの方が高血圧、心拍数が高め、低体温の状態であります。

これは交感神経が優位な状態のときの特徴であり、そのためセッションでは身体を緩めたり、揺らしたり、循環の改善を行い、自律神経を整えることを行っていきます。

すると、僕が身体に触れて調整をしたりしているとほとんどの方が眠られます。セッションが終わるタイミングで起こし、身体の状態を聞くとすっきりし、来られたときに感じていただるさなどは改善されています。

このように低気圧のときに体調が悪くなる方ほど、日頃から働きすぎなどのストレスで自律神経が乱れている傾向があり、それらを元に戻すことで低気圧のときの不調も改善されると考え、セッションを行っています。

結果もよく、以前ほど低気圧のときに体調が崩れる方も少なくなり、このような結果から気圧と自律神経が関係していることを痛感しました。

 

低気圧のときに体調が崩れる方が日頃取り入れたいこと

低気圧のときになぜ体調が崩れるのか、少し理解していただけたでしょうか。

このような悩みを持つ方は、このような状態を維持することを考えてみてはいかがでしょうか?

  • 筋肉を柔らかい状態で維持する
  • 適度に身体を動かし、循環を維持する
  • 自律神経を整える

上の2つは共通することであり、適度に身体を動かすことで筋肉は緩み、循環も良くなります。

また自律神経を整えるためのひとつの方法としては呼吸です。呼吸を行うことでリンパの流れも良くなります。

これらのことを少し詳しくお伝えしていきたいと思います。

適度に身体を動かし、筋肉を緩め循環を良くする

身体の動かし方ひとつで筋肉は緊張し、逆に緩めることができます。

上半身の筋肉を緩めるためには、このように軽く肩を上下することで緩めることができます。

肩こり

この動きは、胸や背中など多くの筋肉が緩むため、上半身の筋肉を緩めるには便利な動きとなります。

このように捻る動きも腰部などを緩めることができます。

身体を捻じる

またリラックスしてる歩けば脚の筋肉を緩めることができ、日頃ウォーキングをしたり、ウィンドウショッピングをするなど少し工夫をしてみると楽しく脚の筋肉を緩めることができると思います。

歩き方

これらのような動きを行うことで、筋肉が緩みポンプ作用によって循環の改善にもなります。これらをできるだけ毎日行い、習慣づけることが重要になります。

呼吸について

自律神経を整える呼吸をする場合、このように行います。

  1. 軽く鼻から息を吸う
  2. このときお腹を膨らませるイメージで呼吸を行う
  3. ろうそくの火を消すように細く長く息を吐く

呼吸 腹式呼吸

呼吸は、一生懸命する、大きく吸ってすべて吐き切るようなイメージで行うと緊張してしまい、うまく身体も緩みませんし、自律神経も整いません。

リラックスした状態で行うことでセロトニンが分泌され、それによって自律神経が整うとされていますので、頑張りすぎないことです。

ご自身の中で気持ちよく呼吸を繰り返していただくことで、自律神経を整えることができます。

このように適度に身体を動かすこと、呼吸を行うことで自律神経を整え、循環の改善ができ、低気圧のときの体調不調も少しずつ改善されていくと思います。

ぜひできることを取り入れていただければと思います。

[clink url=”http://izuru-style.co.jp/breathe”]

 

まとめ

今回は、低気圧のときの体調不良についてお伝えしていきましたが、身体というものは不思議でさまざまなものの影響を受け、現状にあります。

対人関係、仕事、天候などさまざまな要因がありますが、それらとうまく付き合っていくことも体調を良い状態に保ち、健康を維持するためには重要になります。

遺伝的なことだと諦めず、このような考え方で改めてご自身の体調と向き合っていただくと、また違う視点でご自身の身体を見ることができるかもしれません。

今日の内容が少しでも参考になればうれしく思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

足首が硬いと思っている方必見!足首が硬いと感じてしまう本当の理由について

「自分は足首硬いな~」と思う方はどれぐらいいるでしょうか?また、足首が硬いと思ってしまうきっかけはどんなときでしたか?

ジムに行ってトレーニングしていると、スタッフさんが会員さんに指導されていますが、そんなときによく聞く声として・・・

  • 今日は良い天気ですね~
  • いい感じにできていますよ~
  • 足首硬いですね~

というこの3つが多く感じます。上記の2つは鉄板という感じですが、3つ目の足首が硬いという言葉も意外と鉄板に近いぐらい指導者側が使ってしまっている言葉です。

スクワットをしてしゃがみ込みができなければ足首が硬いということが言われますが、実際に本当に硬いのでしょうか?硬いだけではなく、実際はしゃがめないような動作をしていることでしゃがめなくなっている可能性があります。今日はこの足首の硬さについて書いていきたいと思います。

こちらの記事も参考にしていただければと思います。

[clink url=”http://izuru-style.co.jp/gym”]

 

そもそも足首が硬いということはどういうことか?

身体が硬いという表現をよく使いますが、これはどのような状態をいうのでしょうか?例えば、長座体前屈という座った状態で両脚を前に伸ばし、つま先をタッチするように前屈をしていくようなストレッチングがありますが、手が足趾につかないと「硬い」ということを言われると思います。

身体が硬い

筋肉は本来弾力を持ち、スーパーの鶏肉などからもわかりますが、柔らかさが保たれています。関節の可動域、動かせる範囲は決まっていますが、動かしやすさ、可動範囲が狭くなればなるほど身体が硬いという表現になっていきます。

筋肉は使いすぎや使わなさすぎによって弾力性を失い、硬くなっていき柔軟性が低下していきますが、日頃から身体を動かしていない方や、何らかで足首周囲の筋肉を使いすぎている方は、足首が硬くなっていきます。

筋肉が硬いのであれば緩めればいいということになりますが、筋肉を緩めるためには、さまざまな方法があります。 

[clink url=”http://izuru-style.co.jp/muscle-loose”]

 

現場で感じる足首が硬いという一言の意味

ここからは本日の本題です。足首の硬さを感じるときといえば、しゃがみ込みなどをするスクワットをしているときに感じるかもしれませんが、実際にパーソナルトレーニングのセッション中に、ディープスクワットのようにしゃがみ込めないという方はほとんどいません。

セッションを受けに来られて、初回のときにスクワットをしていただく機会があるときは、何も言わずにスクワットをしていただくこともありますが、このときは多くの方がしゃがみ込めなかったりします。

何が言いたいかというと、実際に足首が硬い方もいると思いますが、多くの場合、足首の硬さが原因でしゃがみ込めないというよりもしゃがみ方の問題でしゃがみ込めないということがあります。スクワットをするにしても、目的に応じて方法は変わりますが、手順があります。

どこから動き出し、どのようにしゃがむのか。人間の身体は足関節から緩めることができれば、その上にある膝関節、股関節は緩みやすくなります。逆に足関節が緊張していればうまくしゃがみ込みができません。

また足幅が狭いとしゃがみにくく、広いとしゃがみやすい。しゃがみ方の問題なのか、それとも筋肉などの問題なのか、現場で見極めることが必要ですが、自分が指導して思うのは多くの場合、動作の問題が多いように思います。

 

足首が硬いと感じたときの対応策

実際に自分の足首が硬い、スクワットのときうまくしゃがみ込みができないという方はどのように改善すればいいのでしょうか?そもそもの問題ですが、足首が柔らかくなるとしゃがみ込みはうまくできるのでしょうか?

しゃがみ込みがうまくできないから他の方法を選択するのではなく、しゃがみ込みをすれば改善できます。大切なことは、スクワットがうまくできない原因は他にあるのではなく、スクワット動作に問題があるため、スクワットをすることが問題解決のために最適なエクササイズとなります。

文面で伝えるのは非常に難しいですが、スクワットはこのように行うこともひとつです。

  • 足を肩幅よりも広めにし、つま先も違和感のないぐらいにある程度開きます。
  • 足幅が狭くなるとしゃがみにくくなりますので、ある程度広さをとり、重心を踵に置きます。
  • 次は、ヒザカックンされ真下にへしゃげるように足首の力を抜き、浅くしゃがみます。
  • そこから自分の身体が地面に吸い込まれるようにしゃがみ込みます。
  • 足幅が狭すぎるとしゃがみにくいですので、そこにも注意してみてください。

体重支持ポイント

踵の位置

足首を緩める

しゃがみ込み

しゃがみ込み

あくまでも方法論ですが、重要なことは足首から緩むという感覚を得ること。そして、スムーズにしゃがめるということを体感できれば足首が硬いからしゃがめないのか、しゃがみ方に問題があるのかということを理解していただけると思います。

 

足首が硬い方におすすめする改善方法

ここまでは動きが硬いためにしゃがみ込みがうまくできない、そんな方にエクササイズをご紹介していきました。動きの硬さが問題でしゃがみ込みができないということもありますが、実際に足首回しの筋肉が硬いがためにしゃがみ込めない、また足首が硬くて悩んでいる方もいると思います。

こういう場合、どうすればいいのか。

足首周りの筋肉を緩めるためには、動かして緩めるか、ストレッチングで緩めるか、方法はいくつもあります。その中でも今日は2つご紹介していきます。

足首回し

まず足首が硬い方におすすめなのが、足首回しです。手順は以下になります。

  1. 椅子に座り、脚を組むように片脚を逆の膝の上に置く
  2. 乗せている脚の踝を手で押さえ、もう一方の手で足首を回す
  3. ゴリゴリ音がならない、スムーズに動く範囲で足首回しを行う

足首

ここではカメラを自撮りのため片手は踝から離れていますが、足首回しをする方は踝の少し上ぐらいを押さえておいてください。

30秒前後できれば、逆回しも行います。これができると足首の動きが変わっていたり、ふくらはぎ周辺の筋肉が緩んでいることが実感できると思います。

足首周辺のストレッチング

続いてご紹介するのは、腓腹筋、ヒラメ筋のストレッチングです。

  1. 片脚を前に出し、後ろ足の踵が浮かないように地面につけておく
  2. そこから体重を前にかけるように後ろ足の腓腹筋をストレッチングしていく
  3. 30秒すれば逆脚を行う (または2~3分行う)

ヒラメ筋

ストレッチング

足首のストレッチング2

上記のようにアキレス腱をストレッチングするような方法はよく見られますが、他の方法では、しゃがみ込みをしてしまうことで足首周りをストレッチングします。

  • 足を肩幅よりも少し広めに立つ
  • 踵を視点にしゃがみ込み、前に置いてあるダンベルを持つ
  • 踵が浮かないように2~3分キープする

ストレッチング

足首が硬い方の場合、もしダンベルなどの重りがなければ後ろにひっくり返ってしまうと思いますので、このように支えを用意しておきます。

もしこのような重りがない場合、壁に持たれてしまっても大丈夫です。ポージングは同じになりますので、問題ありません。

足首のストレッチング3

これは現場でも行うことがありますが、伸脚です。しゃがみ込みと同じで、片脚を横に伸ばした状態でしゃがみ込みます。

  • 脚を肩幅よりも大きめに広げる
  • 片側の脚に体重をかけるようにしゃがみ込んでいく
  • その状態で2~3分保持する

伸脚

伸脚も足首が硬い方の場合、このようにしゃがみこもうとすると後ろに転んでしまいそうになるので、壁などに持たれながら行っていただくと、うまくできると思います。

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ランニングやマラソンをする方は足首が硬い方が有利?!

ランニングやマラソンをしている方で足首が硬くて悩んでいる方もいると思いますが、足首の硬さと走るパフォーマンスの関係についてお伝えしていきたいと思いますが、足首や全身の柔軟性が高い方ほど、タイムが落ちる可能性があります。

この根拠は、研究で行われた柔軟性と消費エネルギーの関係から見ることができます。

近年行われた研究データで、柔軟性が高い人ほど消費エネルギーが高くなるということがわかったそうです。身体が柔らかい人ほどエネルギーを多く消費するため、それだけ疲れやすくなってしまう、もしくは無駄にエネルギーを消費してしまう可能性があるため、長距離を走る方にとってはマイナスになる可能性があります。

このデータをもとに考えると、足首を柔らかくする方がいいのか、硬いままでいいのか考える余地が出てきそうです。

走り方の観点からみると、海外のトップ選手は走っているときの足首の使い方は、固定させるように使っている選手が多く、日本人はこれまでの教育上、つま先で地面を蹴る、押すような意識が強く、ふくらはぎも大きく肥大している方が多くいます。

ただ足首が硬いから走る上ではマイナスになるという考え方ではなく、もう少し走ることについての理解が必要になりそうです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。今日のテーマは足首の硬さということでしたが、足首が硬いと思ってしまう本当の理由については、そのように評価をされてしまったがために硬いと思い込んでしまうこともあります。

しゃがみ方に問題があり、足首が硬く感じることもあります。現状は何が原因でそのようなことになっているのかを明確にすると問題の解決策は浮かんでくると思います。

もしかするとみなさんが思っている足首の硬さはしゃがみ方の問題が関係している可能性もあります。

では、最後に今日のまとめを書いていきたいと思います。

  • 足首が硬いと感じるのは、筋肉などの問題と動きに問題がある
  • スクワットでうまくしゃがみ込めないのは、多くの場合しゃがみ方に問題がある
  • この改善にはしゃがみ方の手順を理解する必要がある

このような内容でお送りしていきました。直接体感をしないと何か腑に落ちない部分もあると思いますが、実際にセッションを受けていただいている方は、ディープスクワットのようなしゃがみ込み動作で引っかかりを感じている方はいますが、全くしゃがめないという方はほとんどいません。

スクワットにせよ、デッドリフトにせよ、全て手順があり、その動作の手順を理解することが重要になると思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

水分のとりすぎによる弊害!1日2リットル以上水分を摂る人は要注意

美容や健康のためには水分量の確保が必要です。というのは、いろんなところで耳にしますが、それをそのまま実践するともしかすると身体にマイナスの影響を及ぼすことがあるかもしれません。

この時期、汗をよくかきのども乾くと思いますが、出た分に対して取り込むことはいいと思いますが、摂りすぎには注意が必要です。

先日ダイエットについて相談されたときのことです。

「ここ数年食べる量は人並みなのに、体重がどんどん増えるけどどうやったらダイエットできますか?」

という質問でした。食事の内容を聞くと、人並みかもしくはそれよりも少ないぐらいの食事しか食べていませんでした。話を聞いていくとすぐにその理由がわかりましたが、その原因は水太りでした。

女性の方は、いろんな機会に水分のことを聞くかもしれませんが、今日はこの水分のとりすぎについて書いていきたいと思います。水分のとりすぎは低体温になる可能性もあります。

こちらの記事も参考にしていただければと思います。

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水分のとりすぎはどこから?1日2リットルという目安

まず、水分量の目安としてよく言われているのが1日2リットルという数値です。これはなぜ、2リットルという数値が言われるのでしょうか?よくモデルさんが1日の水分量を公表していたり、女優さんなども紹介していたりしますが、実際はどのくらいの水分量が適切なのでしょうか?

女優さんやモデルは1日4リットル摂っている人もいるぐらいです。

この答えは人によって異なると思いますが、正解かどうかというよりも運動後には体内の水分量が低下しますし、入浴後もそうです。ですが、冬の寒い日などにじっと過ごしているときはわけが違います。

本来は、2リットルという数値を基準にするというよりも、個人によって変化をさせることが重要だと思います。

参考になることとして、腎臓の機能があります。腎臓は体内の水分量を処理する機能も持っていますが、この腎臓で処理できる水分量は2リットル前後と言われており、2リットル以上入ると腎臓が処理しきれなくなるそうです。

体内の水分量が多くなると血液量が増し、より血液の流れを早くする必要が出てきます。そのため、交感神経が刺激され、血圧が上がる可能性があります。

交感神経が優位になることで低体温になる可能性があります。

腎臓の機能から見れば2リットルという目安がつくれ、必ず2リットル必要だということではなく、それぞれのむくみ感などから量を判断するのもひとつの方法だと思います。

 

体内の水分量が増えることで柔軟性が低下する?

以前、クライアントさんとのセッションでこのようなことがありました。

初めてパーソナルに来られたときに、身体の硬さに悩まれていてひどいだるさと疲労感があったそうです。そのためはじめは身体調整や柔軟性を向上させることなどをしていましたが、いまいち改善がみられずにいました。

そんなときに毎日の食事や水分量をお聞きしたところ、1日4リットル近くも水分を摂っており、この日を境に徐々に1日の水分の摂取量を減らし始めて、慣れてきたころに断食をしたりし、さらに水分量を減らしていきました。

結果的に1ヶ月で-3kg体重は落ち、以前から感じていた疲労感なども緩和されていきました。

一番の変化は身体が動かしやすくなったことや、柔らかくなったことでした。これは、体内の水分量が多いことで可動域が制限され、水分量が減ったことによって身体の柔軟性が向上したり、動かしやすさが出てきました。

水分量が少なすぎる方が水分量を十分確保することは健康や美容にプラスになることもありますが、水分量が元々十分摂取できているのにさらに水分量をとりすぎるとこのようなことも起こるということです。

このようなことからも水分量は多ければいいということではないことが理解できるように思います。 

身体が硬い

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水分のとりすぎはどのように減らせばいいのか?

ここまでの内容で、もしかすると水分量が多すぎたかも・・・と思っている方もいるかもしれませんが、そのような方はどのように体内の水分量を減らせばいいのでしょうか?

これはみなさんもご存知かもしれませんが、このような方法で汗として出すことが考えられます。

  • お風呂や半身浴
  • サウナや岩盤浴
  • サウナスーツを着て運動

というように汗をかくことができればいいということになります。

水膨れのような状態の方であればこれだけで体重は減ると思います。実際にクライアントさんも体重が減りましたが、これがダイエットと混同してしまうとまた違いますので、ご注意ください。

あくまで水分を体外へ出す方法ですので、汗をかくためにはこれらがいいのではないでしょうか。もしくはそもそも水分の摂取量を減らすことです。

 

少なくみつもりやすい水分量

ここまで1日の水分摂取量の目安やどのように水分量を減らすのかなどをお伝えしていきましたが、現場で多くの方が驚かれることがあります。

それは、ご自身が摂っている水分量を客観的に見ると、ご自身が思っている以上の水分を摂っていることです。

だいたいみなさんは1日1.5~2リットルぐらいの水分を摂っている感覚でいますが、上記で出てきたクライアントさんもセッション前に「1日どのくらいの水分を摂られていますか?」と確認すると「1日2リットルも摂ってないかな?」とおっしゃっていました。

実際には4リットルも摂っていて、ご本人も驚かれていましたが、この思い込みをなくす必要があります。

そこでみなさんにもご確認していただけるように1日の水分量を確認していきたいと思います。水分はすべて含みますので、コーヒーや紅茶、味噌汁などの汁物のおかずもカウントします。

思い返しながら計算してみてください。

  • 朝起きて出勤までの時間
  • 通勤中
  • 会社到着後~お昼ご飯までの間
  • お昼ご飯中
  • お昼ご飯後~仕事終わりまで
  • 帰宅途中
  • 帰宅後~夜食まで
  • 夜食中
  • 夜食後~入浴まで
  • 入浴後~就寝まで

この中でお水やお茶、水分はどのくらい摂っているでしょうか?クライアントさんの場合、このようになっていました。

※コップ1杯200mlで計算

  • 朝起きて出勤までの時間・・・水2杯、味噌汁1杯
  • 通勤中・・・なし
  • 会社到着後~お昼ご飯までの間・・・コーヒー2杯
  • お昼ご飯中・・・味噌汁1杯
  • お昼ご飯後~仕事終わりまで・・・コーヒー2杯、水1杯
  • 帰宅途中・・・500mlの水を少し
  • 帰宅後~夜食まで・・・なし
  • 夜食中・・・500mlの水の残り
  • 夜食後~入浴まで・・・500mlの缶ビール2本
  • 入浴後~就寝まで・・・コップ3杯

このような内容で、これをほぼ毎日続けられていたそうです。これだけ飲まれていても発汗する機会がなく、それだけ身体の中に溜まっていました。

そのためこの水分を出すことで体重も減るだろうし、身体も柔らかくなると考えメニューを作成していきました。

 

水分を出すために行ったこと

実際にこのクライアントさんとは、このような内容のメニューを行っていきました。

サーキットトレーニング

セッション中に行ったことは、サーキットトレーニングのようなメニューでとにかく身体を動かし続け、冷房を消した中で行っていきました。

このようなエクササイズを行った後、その場でジャンプを30秒し、再度エクササイズに移るということを1時間続けていきました。

ベンチプレス

スクワット

できるだけ身体を動かす習慣をつける

セッション中に限らず、家でも冷房をかける時間もあってもいいですが、汗出しの時間を作る感覚で冷房を止め、掃除をしたり、またランニングなどをしていただき汗を出す習慣をつけていただきました。

汗を出した後は身体も軽くなり、すっきりするとのことで、身体を動かす習慣はスムーズにつけることができました。

ランニングと足首の痛み

水分摂取量を減らす

そもそもの問題ですが、この方の場合は1日に4リットルも水分を摂取していたことが問題でしたが、週に3回程度にお酒を減らす、意識的に水分を減らすようにしていきました。

これも行って感じたことですが、これだけの水分量を摂っていてものどが渇くことがあったそうですが、水分量を減らしていくと逆にのどが渇かなくなっていったそうです。

水分

このようなことをすることで、身体もどんどんしぼんでいき結果的に1ヶ月で3kg、3ヶ月で7kgのダイエットに成功しました。

疲労感も軽減し、身体も細くなっていきました。

水分を摂ると美容に良いなどと言われることも多くありますが、水分摂取量は個人によって異なります。それを踏まえた上で摂取量を決定しないと、美容のために行っていることが身体にとってはマイナスになってしまうこともあります。

そのあたりが伝わればうれしく思います。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。水分の摂り過ぎは低体温の原因となり、低体温になると身体の機能も低下し、代謝が下がってしまいます。またむくみの原因でもありますし、身体のだるさ、疲労感、柔軟性の低下などさまざまな影響が身体に出てしまいます。

運動などして水分が体外に出るともちろん水分摂取量も自然と増えると思いますが、運動のあまりしない方や一般の方であれば2リットル以下に抑えるのが賢明かもしれません。

理由もなくただ水分量を増やすのは一度冷静に考えた方がいいかもしれません。

またこれも現場で感じることですが、脚を引き締めたい、脚を細くしたいという方の多くは脚がむくんでいます。このむくみを改善することで脚が細くなることもあります。

健康という視点から見ても、シェイプアップという点でも水分量を適切にするということは非常に大切なことのように思います。

では最後に今日のまとめを書いていきたいと思います。

  • 理由もなく水を1日3・4リットル摂取するのは身体にはマイナスになる可能性がある
  • 体内の水分量が多すぎると、低体温や身体のだるさにつながる
  • 腎臓は約2リットルしか水分を処理できない
  • 体内の水分量が過多になると可動域が狭くなる
  • 多すぎる水分量は汗を出す形で体外に排出する

このような内容でお送りしました。水を飲むだけではなく日頃から適度な運動をすることや、誰かと楽しい時間を過ごしてストレスを解消するなども美容や健康のためには必要なことです。

ひとつの方法にとらわれすぎず、極端にならないようにすることも大切かもしれません。

今日の内容が参考になればうれしく思います。

乳癌を発見し術後8ヶ月。体調の変化とセッションを通じて感じたこと

ランジ

日本の医療は年々進化し、人々の命を救う技術力が向上している一方で乳癌患者は増加の一途を辿っています。欧米の癌患者数は1年で約5%も減っているのに対して、日本は増加し続けているため、欧米と比べるとその差は広がる一方です。

なぜこのようなことが起こっているのか。その答えを導き出すことは非常に難しく、さまざまなことが絡み合っていると想像されますが、そもそもなぜ癌になってしまうのでしょうか?

最近は芸能人の方も癌を公表される方も多く、ここ数日間でもニュースで数多く取り上げられています。

クライアントさんの中にも乳癌を患い、術後8ヶ月を迎え、今は元気に過ごされている方がいます。今日はそんな乳癌の方とのセッションで感じたことなどをまとめていきたいと思います。

 

癌の原因について

現代の医学では、癌の原因は明確に分かっていませんが、著名な疫学者と言われる英国のリチャード・ドール卿は、このように言われています。

■リチャード・ドール氏

『がんの原因の約30%が喫煙、40~50%は食品やそれに準ずるもの(添加物)』

また、国際自然医学会会長の森下敬一氏はこのように言われています。

■森下 敬一氏

『汚れた血液により機能不全の細胞が体調不良や病気の原因なのです。
ガンだけでなく、いろいろな慢性病も、さらには不眠症などの病的症状もすべて同じ仕組みで起こり、病名が異なっても血液の汚れ方、つまり農薬や食品添加物その他の化学物質などの有害因子の違いによって病変の起こり方が異なるだけで、病気はほとんど同様の仕組みで起こる』

森下氏は、食べ物が血液となり、血液が細胞となり、身体を構成しているという考え方をされており、病気の原因は食べ物で、病気を治すのは食べ物だとも言われています。

  • 食事
  • 添加物
  • ストレス
  • 喫煙
  • 遺伝子  など

さまざまな要因が癌の原因だとされていますが、このような意見からもほとんどの方に共通することは食べ物が癌の原因の一つになっている可能性が高いということです。

実際に癌になられているクライアントさんから話を聞くと、共通しているのが食事が乱れていたということです。好きなものを食べ、おいしいという味覚を楽しみことが優先され、身体にとって、健康にとってどうなのかということは二の次になってしまっていました。

そういった少ない現場の声ではありますが、生の声を聞くと食事というのは、癌の原因のひとつとして考えることができます。もちろん癌になってしまう箇所によって原因は異なると思いますが、乳癌の方とのセッションで感じたことをまとめていきたいと思います。

食生活の乱れもそうですが、以前の生活を見ていくと全体的に乱れがあり、それをどのように改善したのか、少しでも参考になればと思います。

 

乳癌が発見される前の生活

乳癌が発見されたのは、昨年末。発見される半年前にも検診を受けていましたが、特に問題は見られませんでしたが、半年後に受けた健診で乳癌を発見。

そこから手術を2回、胸の再建術を1回受けられ現在に至ります。クライアントさんもご自身でおっしゃっていましたが、「健康で過ごせるような生活をしていなかった」と振り返っており、生活全体が乳癌になるような生活をされていたのかもしれません。

好きなものを食べ、飲んでいた

先ほども食事が癌の原因になる可能性が高いということをお伝えしましたが、この方の場合以前は好きなものを食べ、好きなものを好きなだけ飲んでいたそうです。

食事内容も偏っていましたし、インスタント食品を食べるけど、サプリメントを摂っているから栄養は十分摂れていると思っていたそうです。

お付き合いの関係もありますが、外食も多くステーキを食べ、ワインをたらふく飲み、常に自分の気持ちを満たすような食事ばかりをしていました。

塩分の摂りすぎや動物性タンパク質、脂質の摂りすぎは癌になる可能性を高める可能性があると言われています。

食品添加物や農薬の問題もありますし、そういった日頃から当たり前のように口にしているものも血液を汚し、結果発癌する可能性を高めるものでもあります。

乳癌になる前は、このように食事の乱れがありました。

生活習慣が一定ではなかった

お仕事の忙しさもあり、家に帰るとソファで寝てしまったり、パソコンをしながら机に伏せるように寝てしまったりすることも多く、そんなときは夜中に寒気を感じて起き、そこからお風呂に入ってまた数時間寝るという不規則な生活が続いていました。

朝目覚めると当然、身体は硬くなっており、常にだるさの感じる毎日だったそうです。

また朝起きる時間も、毎日変動しており、一定の生活リズムがとれていない状況が続いていました。

ストレスが非常に多かった

ストレスがないということの方が難しいのかもしれませんが、仕事でのストレスが非常に多く、そのストレスを増やさないためにも常に何かをしてしまったり、不安を解消するために活動し続け、それがさらなるストレスになって・・・と、悪循環になっていました。

頭の回転が非常に早く、記憶力も凄く良い方ですが、その頭の中に入れた情報が多いため、整理しきれずそれがストレスになっていたようにも感じました。

またストレスが多いと判断できる材料に、血圧と体温がありますが、血圧90/140で、体温は35.0~35.5度と非常に低く、冷え性にも悩まれていました。ストレス過多になると低体温になってしまい、免疫力が低下するため、そういった側面からも癌の原因になる可能性はあります。

癌細胞は誰しもが持っているものであり、常に5000個ぐらいの癌細部が体内にあると言われ、それが癌として発症しないのは、体内の免疫機能が働いているためです。免疫力が低下してしまうと、癌細胞などを殺すことができずに発症してしまいます。

だからこそ、癌の方にとっては体温を上げるということ、免疫を高めるということは非常に大切なことになります。

運動が苦手でほぼしていなかった

小さい頃から運動が苦手で、体育の時間は常に帰りたいと思っていたそうです。

運動嫌いに拍車をかけたのは、運動をしているときに他人と自分を比べてしまって、それに嫌気がさすとのことで、大人になってからはますます運動から遠ざかってしまったそうです。

そういったこともあり、常に車移動で、歩くということも少なくなり、運動をする機会が非常に少なくなってしまったそうです。

細かいことをあげるとこれら以外にもありますが、大枠としてはこのような生活を送っており、結果的に乳癌になってしまいました。このような状況から乳癌を切除する手術を受けられ、術後生活習慣を変え、食事を変え、これまでの生活を見直し取り組んでこられています。

 

乳癌の術後から変えた生活とその変化

乳癌になれば死を意識する瞬間が訪れ、その恐怖から逃れるために自分自身を見直すことを行うようになります。

健康な時にできれば何もいうことはありませんが、予防と言う観点に疎いのが人間なのかもしれません。クライアントさんは、乳癌発見後ご自身の生活を一新し、食事、生活習慣、仕事への取組みなどすべての面で変化されていきました。

食べ物を選択し、添加物や農薬を避ける

『食べ物が血液を作り、血液が細胞となり、身体となる』そんなことを知ってからはより一層、食事について気をつけなければと思っていますが、クライアントさんの食事を見てみると、野菜はすべて有機野菜に変え、調味料なども添加物の入っていないものへとすべて変えられました。

外食も控え、すべてナチュラルなものへと変えることで、野菜ひとつひとつのうまみを感じられるようになったり、味覚も変わっていきました。

神戸や芦屋周辺では最近、有機野菜などを販売するお店も増え、知っているところだけでも約10店舗以上はあります。

有機野菜が健康にいいと言われていますが、その中でビジネスが絡んでくると、有機野菜に表現が似ているものや減農薬のものが多くみられるようになってきました。価格も有機野菜と比べると50~100円安く、手に取りやすくなるかもしれませんが、そもそもどれぐらいの農薬に対しての減農薬なのか。

そのあたりを精査して購入しないと、減農薬だからと言って身体にいいのかどうかは考える必要があると思います。厳しい基準が設けられ、認定を受けている有機野菜を食べる方が身体によっては安全で、良いのだと感じます。

少し話が反れてしまいましたが、このようにスーパーの野菜から有機野菜、無添加の調味料などこだわった食品を使うようになられていました。

生活全体を見直し、実践している

以前の生活では、仕事で疲れてしまうとソファで寝てしまったり、夜中に目が覚めてお風呂に入るということをしていました。それでは疲労も溜まってしまいますし、朝の快適さも出ません。

まずは寝る時間をきちんと設定し、その時間になると一区切りをつけるということをしていきました。

最初はどうしても寝てしまったり、癖が抜けませんでしたが、徐々にそのような習慣が送れるようになっていき、以前ほど夜中に起きて何かをするということが減り、きちんとベットで朝まで寝ることができています。

生活リズムがある方は、簡単に思うかもしれませんが、一度染みついた習慣を変えることは容易ではありません。クライアントさん自身、前向きに乳癌を捉えられ、改善に向けて頑張られました。

朝のウォーキングを取り入れ、意識的に運動を行う

運動が苦手という方も多いと思いますが、ここでの運動はいきなりダンベルを持って激しく動きましょうということではなく、自分が気持ちよくできることから始めればいいと思います。

健康になるためには、筋肉隆々の身体が必要かと言われるとそうではありません。筋肉が少ないことは健康面でも懸念されることがありますが、適度にあれば健康には問題ありません。

何もしていないところからのスタートでしたので、まずは、朝出勤時に車を使わずに駅まで歩くことにしました。時間にして約20分。これを毎日続けると片道だけで約2時間ぐらいの時間になります。

継続は力なりで、こういった小さいことのように思うことも積み重ねていけば、身体にとっては意味のある時間になります。

毎日歩くようになってからは汗をかきやすくなり、汗をかくと爽快感も出てきて、気持ちよく続けることができています。

循環の改善を行い、体温が上がった

ストレスが多く自律神経のバランスが崩れ、低体温になっていました。

セッションの中では、自律神経のバランスを整えるためにリズミカルに身体を動かしたり、一定のリズムで振動を与えたりしていました。また筋肉も硬かったため筋肉を緩めるために、筋肉を揺らすなどを行い循環の改善も図っていきました。

すると、術後3ヶ月後ぐらいには36.0度を超えるようになり、それ以後は36.5度前後を推移しています。

このように、健康のために勧められることばかりであり、おそらくこのような内容を知っている方は大勢いると思います。知っているけど実際に行動している方は、知っている方と比べると圧倒的に少なくなります。

さまざまなことに共通することですが、知っているだけでやらないのは、知らないのと同じと言われるように、行動しないと身体も変わりりません。これもわかってはいるものの、実際に行動に移すためにはハードルが高いのかもしれません。

乳癌の方だけでなく、何かを目指す方に共通することは必ず行動することです。

 

乳癌の方へ。見直したい食事と循環について

ここまでは、セッション前後でクライアントさんの生活などを通じて感じたこと、実践したことですが、実際に乳癌になられた方、またはその他の癌になられている方は、非常に慎重になり、何をしたらいいのかもわからないという方もいると思います。

前述の森下氏も自身の書籍の中で、癌は治るということを言われていますが、前向きと言う言葉を安易に使いたくありませんが、現実と向き合うことが必要だと感じました。

クライアントさんもですし、実際に癌になられてご連絡をいただいた方も数名いますが、やはり癌に対しての恐怖心から前向きになれないこともあります。ここからは食事などの考え方について少し深堀していきたいと思います。

細胞は食べ物からできている

人間の身体は約60兆個の細胞でできていると言われていましたが、2014年にある学会で発表されたのが、人間の身体の細胞は約36兆個だということです。そのうちの約27兆個が赤血球だそうです。

赤血球はみなさんもご存知の通り、血液の中に含まれる成分で、身体の多くの割合を占めているということです。

人間の細胞はどこからともなくできるのではなく、口から食べる物で造られますが、この食べ物が血液となり、血液が体細胞になるということが森下氏の考え方です。

言葉としては何度も耳にすることですが、これを整理して考えていくと病気の原因はすべて食事だという見方もできることになります。

血液は腸で造られる

ここで少し疑問に思うことがありますが、食べ物が血液となると言われても、そもそも血液は骨髄で造られるというのが一般的な考え方ですし、常識なのかもしれません。

それを考えさせる話がありますが、カエルの子供であるおたまじゃくしは心臓と腸ぐらいしか身体にはありませんが、カエルとほぼ同じ数の赤血球を持つそうです。骨もないのに、血液が作られているということから骨髄で血液が造られるということに疑問符が打たれることになります。

戦後の日本は非常に貧しく、食物も本当に限られた中で生活をされていたそうですが、両腕、両脚を切し苦しい生活を乗り切った方もいらっしゃったそうです。

身体の約9割の骨髄を失い、懸命に生きた方の血を採血すると不自由のない方と比べると同じ赤血球の数で血色も良かったそうです。このことから、人間の血液は骨髄ではなく、腸で造られるということが考えられるきっかけとなりました。

ただ、完全に骨髄で造血されないということではなく、骨髄では腸での造血が何かしらの理由でできなくなった場合に備えて、造血できる能力があるそうです。このようなことから腸で血液が造られるということを知りました。

これをなぜお伝えしたかと言うと、腸で造血されるということは食べ物から血液が造られるということがイメージしやすく、日頃どのような食材を食べているのか、そして、その中に含まれる添加物、農薬が血液に混ざり、それが病気などの原因になっていると言われています。

汚れた血液が病気の原因になる

血液が細胞となるのであれば、この血液が綺麗な状態であれば細胞も元気で健康な状態になるというのは想像しやすいですが、日本国内で使用されている食品添加物は、既存添加物(天然)が365種類、指定添加物(合成)が438種類の計803種類ということで、この数は世界第1位になっています。

また野菜に含まれる農薬、出荷される前に野菜を洗う洗浄剤など、僕らの身体の中には知らず知らずの上にこのような物を食べ、それらは血となり、肉となっています。

これらの化学物質が体内に入り、血液となっていくわけですが、その過程で血液が汚れてしまいます。この汚れた血液が細胞へと変わっていきますが、この細胞になる際に化学物質の影響で癌細胞になってしまったり、その他の病気になってしまうそうです。

どのような病気になるのかは、体内に入ってきた化学物質の種類によって異なるそうですが、このように考えると癌などの病気は食べ物でなり、予防の観点で言えば食べ物で病気は予防できるということになります。

細胞は一定の周期で入れ替わる

現在は健康食が流行っていますが、無添加の調味料、農薬を使用していない有機野菜などを摂ることできれいな血液を造ることができます。

病気になってしまった方の場合、細胞は身体の部位によって期間は異なりますが、一定の周期で入れ替わります。またもし乳癌などの病気になってしまった場合、ファスティングや断食、玄米菜食にすることで身体は浄化され、健康体になると考えられています。

このようなことから、乳癌などの癌やさまざまな病気を治すこと、また病気の予防には食事の内容を変え、添加物や農薬など血液を汚してしまうものを取り除くことでよりきれいな血液が造られ、元気な細胞ができ、健康な身体になるということです。

循環を良くしておくことも必要になる

川の水は止まってしまうと腐ってしまうが、流れ続けているために腐ることはありません。人間の身体もほぼ水分でできており、体内の循環が悪くなることは不健康になりやすい環境になってしまいます。

また循環が悪くなることで、細胞へ運ばれる栄養や酸素量が低下し、老廃物や二酸化炭素を排出されづらくなり、細胞自体にも元気がなくなってしまいます。

そのため、癌の方に限らず健康を維持するためにはいかにこの循環を良くし、細胞を元気に保つか、そういったことを考えて日々過ごす必要があると思います。

 

まとめ

乳癌の手術から約8ヶ月。現在もセッションを継続されており、体調の変化などについても追っていますが、仕事の都合などもあり、時に体調が悪くなるときもあります。

そのときは無理をしないようにし、仕事ですので調整できないこともありますが、客観的な意見をお伝えしています。

先ほどもお伝えしましたが、クライアントさんは前向きに病気と向き合い、自身の生活を改めて、食生活を改善することで現在は元気に過ごすことができています。

人間の身体を構成する基本は、食べ物であり、瞬間的な欲求を満たす幸せを感じることも必要だと思いますが、そればかりが続いてしまうと病気の原因になってしまう可能性も秘めています。

みなさんがより健康で過ごせるように、今日の内容が少しでも参考になればうれしく思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

身体のだるさを解消するために考える循環の改善について

お酒の飲みすぎて次の日身体がだるい。そんなだるさもありますが、病的なことが原因で身体のだるさを毎日感じることもあります。薬の副作用の影響も考えられ、さまざまな要因で身体のだるさを感じてしまいます。

この身体のだるさを解消するためにはどうすればいいのでしょうか?ひとつは循環を良くすることです。

リンパの流れを良くすることは細胞を元気にし、健康になり、元気に過ごすためのヒントになります。今日はこの身体のだるさを解消するために、循環を良くするというテーマでお伝えしていきたいと思います。

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身体のだるさを感じる原因

特別なことをしていないけど、どこか身体がダル重い。健康診断でも問題なかったけど、毎日すっきりしない。なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

肩こりのときに感じるだるさ

身体のだるさを理解するには、肩こりが起こる状態と似ていると考えればいいと思います。

■肩こりの原因について

この症状に対する原因には諸説あるものの、確定的な診断方法や治療法はなく、腰痛などと並んで不明な点がとても多い疾患となっている。 一説では、同じ姿勢をとり続けるなどして頭や腕を支える僧帽筋やその周辺の筋肉(肩甲挙筋・上後鋸筋・菱形筋群・板状筋・脊柱起立筋)の持続的緊張によって筋肉が硬くなり、局所に循環障害が起こる。それによって酸素や栄養分が末端まで届かず、疲労物質が蓄積しこれが刺激となって肩こりを起こすと考えられている。

Wikipediaより引用:肩こり

肩こりのときに感じるだるさは、循環障害によって老廃物や二酸化炭素などが滞り、それが肩こりを起こすと考えられていると書かれています。

循環不良がだるさの原因

肩こりでは循環が悪くなると、だるさや重さを感じるということで、身体全体にこのような症状が出ている方は、全身の循環が悪いと考えることができます。

そう考えると、全身の循環を改善すれば身体もすっきりするのではないでしょうか?

現代の人は、あまり動かない生活をしていたり、便利な世の中になっているため身体を動かす機会そのものが減ってしまっています。

身体のだるさを解消するためには、循環の改善をすることが必要になります。

循環不良の原因は静物化

冷静に現代社会を振り返って見ると、これまでも記事の中でも何度も触れていますが、便利になりすぎな世の中になっています。

中国のある地域が長寿であるという話があり、その地域はアパートとアパートの間に紐が結ばれ、そこに洗濯物が干されているそうです。アパートも2階建てなどの低いものではなく、6~7階まであるようなところで、そこにはエレベーターもなければ、高齢者を気遣うような特別なものもありません。

でも、そこで暮らす高齢者の方々は、毎日毎日自分の脚で階段を上り下りし、それによって自然と身体を動かす習慣があり、“動物”として人間本来の姿というと少し違和感がありますが、生活を送られています。

健康の秘訣はこのような当たり前のような、昔ながらの生活が関係していることは安易に想像できますが、便利になりすぎた日本の現在では、身体を動かす習慣が薄れ、楽をすることに慣れ、動物である本来の姿が“静物化”している現状があります。

だからこそ意識的に身体を動かす必要があり、そういう習慣を意識的に作る必要もあります。

身体を動かさないと筋肉は硬くなり、ポンプとしての役割が果たせず、循環不良になってしまい、身体のだるさ、不健康へとつながってしまいます。

 

身体のだるさを解消するヒントは循環を良くすること

ここまでの話の中で、身体のだるさの原因、循環不良になる原因は理解できたかなと思いますが、そもそも循環不良になるというのは、何の循環が悪くなってしまっているのでしょうか?

そもそも何の循環を良くすればいいのか?

ここを理解することはとても重要ですが、そもそも循環を良くする、悪くなっていると言っていますが、“何のこと”を指しているのでしょうか?それはリンパです。

リンパの流れを良くするというのは、リンパ液の流れのことで、リンパ液の流れを良くすること=循環を良くするという意味でお伝えしています。

なぜリンパが重要なのか?

リンパ液というのは、元は血液であり、血液が毛細血管から浸み出し、その際に赤血球がろ過される形で赤い色素が取り除かれます。赤血球が取り除かれ、組織の中に浸み出していくわけですが、この組織の中に浸み出した液体を組織液(間質液)といいます。

この組織液が毛細リンパ管に取り込まれ、そこでリンパ液という液体になります。

■リンパとは?

リンパ(英:lymph)は、毛細血管から浸出した一般にアルカリ性の黄色の漿液性の液体。血漿成分からなる。リンパ液ともよばれる。

Wikipediaより引用:リンパ

先ほど、毛細血管から浸み出し、組織の中に入るということをお伝えしましたが、この組織というところには、人間の身体を構成する細胞が数多く存在しています。

この細胞に酸素、栄養素を届け、不要になった二酸化炭素や老廃物を受け取り、リンパ管を通り、静脈に運び、そしてガス交換を行うという流れがあります。そのため、リンパの流れが悪いと、うまくガス交換ができず、細胞を健康な状態で維持できなくなってしまいます。

細胞でできている人間の身体は、当然細胞自体の元気がなくなると身体のだるさや重さを感じることになります。もしくは病気になったりします。だからこそ循環を良くすることが重要であり、リンパの流れを良くしておく必要があるということで、リンパが重要だと言う理由になります。

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リンパの流れを良くする2つのこと

リンパの流れを良くするためには、2つのことを理解すればわかりやすいと思います。

  • リンパ管を直接刺激する
  • 筋ポンプ作用を活用する

リンパ液は血液と違い、心臓のような自動で拍動し、ポンプの役割を果たす器官がありません。一応平滑筋という筋肉が自動的に拍動していると言われていますが、非常に遅く心臓と比べると拍動数も少ない。

ですので、直接リンパ管に刺激を加えるか、筋肉を収縮-膨張させ、ポンプ作用を活用することで循環が促されます。 

 

身体のだるさを解消する方法

セッションのときには、クライアントさんの身体に触れ、呼吸をしたり、揺らしたりすることでリンパの流れを良くしていますが、週1回のペースで通われる方も多いですので、そういう方には日頃リンパの流れを維持するためのことをお伝えしています。

クライアントさんにお伝えすることは、ひとりひとり生活が異なりますので違った内容になっていますが、ここでは身体のだるさを解消するために基本的なことをお伝えしていきたいと思います。

身体のだるさで悩まれている方は、一度実践していただければと思います。

まず家で行いたいことをお伝えしていきたいます。

鎖骨下リンパ節への刺激

写真の撮影の都合上片手になっていますが、手をクロスの状態で鎖骨のすぐ上にある溝の部分に手を指を当て、できるだけ広い面積に触れておきます。

このとき強く押したり、おさえたりせず、軽く当てるぐらいの感覚で手を置きます。

その状態で鼻から息を吸って、口から吐く呼吸を2~3回し、それが終わるとその部分を軽くなでます。生まれたての赤ちゃんの頭をなでるぐらい優しくなでます。

鎖骨下リンパ節

鎖骨下リンパ節

呼吸

呼吸

さする

腋窩リンパ節への刺激

次は、脇辺りに手を当て、呼吸を2~3回行い、そして、両手を前へならえの状態でブラブラさせます。

腋窩

呼吸

呼吸

腕をぶらぶら

乳び槽への刺激

次は、みぞおちあたりに手を置き、呼吸を2~3回行い、それが終わると軽く擦ります。

乳び槽

呼吸

呼吸

乳び槽を刺激

腸骨リンパ節への刺激

次は、みぞおちから少し位置を下げたへそ下辺りの位置に手を置き、呼吸を2~3回行い、軽く擦ります。写真の都合上片手ですが、本来は両手を乗せておきます。

腸骨リンパ節

呼吸呼吸

腸骨リンパ節を刺激

鼠径リンパ節への刺激

次は、鼠径部(パンツのライン)に手を置き、呼吸を2~3回行い、軽くなでます。

鼠径リンパ節

呼吸

呼吸

ぶらぶら

膝窩リンパ節への刺激

次は、膝裏に指を立て、痛みのないところまで入れ、その状態で呼吸を2~3回行い、それが終わると脚を上げブラブラさせます。

指を立てる

膝窩を刺激

呼吸

呼吸

足首を動き

ここまでの流れを行うことで、循環は改善され良くなっていきますが、これは家ですることとして、仕事中に事務職の方は座りっぱなしですので、何もしないと循環が悪くなってしまいます。

こちらの記事も参考にしていただければと思います。

[clink url=”http://izuru-style.co.jp/lymph-massage”]

ここからは仕事中に行うことをお伝えしていきたいと思います。

貧乏ゆすりをする

周りの迷惑にならないように、軽く貧乏ゆすりを行います。そうすると、筋肉のポンプ作用によって循環が良くなっていきます。

足首を動き

その場足踏み

これも筋肉のポンプ作用を活用するという意味では同じですが、その場で軽い足踏みを行います。貧乏ゆすりが苦手という方にしていただき、このような動作でも循環を良くすることができます。

足踏み

歩く際に足首を使って歩く

歩くときには意識して足首は使わないということをお伝えしていますが、循環を良くするという考え方では、歩いている際に軽く足首を使いながら歩くことで循環を良くすることができます。

足首

仕事中にしていただきたいことは3つあげていますが、どれかひとつを継続していただければ循環は維持されますので、ご自身の働く環境に合わせて選択していただければと思います。

 

身体をだるくする可能性があること

ここまで循環が悪くなることで身体のだるさにつながるということ、改善のためにはリンパを刺激したり、筋ポンプを活用することなど、実践例も合わせてご紹介してきました。

筋肉が硬くなること、静物化していることで循環不良を招くということをお伝えしてきましたが、その他にも身体をだるくさせてしまう原因があります。

締め付けの強い衣服、下着の着用

女性の場合、身体を動かさないこと以外で循環不良になる原因のひとつに締め付けの強い着用物があるということが考えられます。

実際に現場でも、むくみで悩まれている方の中には締め付けの強い衣服や下着、寝るときに着圧ソックスを履かれていることなどがあります。

ホースを想像するとわかりますが、ホースをギュッと握ってしまうと水の通りが悪くなりますが、これと同じ状態が身体の中でも起こっています。ホース以上に人間の身体は敏感で、ゴムの締め付けでも循環不良になりますし、レギンスやスパッツなども原因になってしまいます。

こういった日頃身につける着用物も身体をだるくしてしまう原因となり、もしこれが原因であれば着用物を変えると身体はすっきりしてきます。

水分の摂りすぎ

水分

最近は特に水分の摂りすぎは問題だと感じていますが、確かに水分を摂ることは体内の循環を良くしてくれます。ただ、それは適量である場合の話で、運動もしていないのに1日3リットルも、4リットルも摂るのは多すぎます。

水分を摂りすぎると、体内の血液量が増え、体温が下がります。血液量が増えすぎると、血圧を上げ適正量にしようと身体は頑張り、交感神経を優位にします。このように自律神経のバランスが乱れることでさらに低体温になる可能性があり、低体温になれば血管、リンパ管は収縮します。

そうなるとさらに循環が悪くなり身体のだるさは増してきます。

このような流れで水分の摂りすぎは身体のだるさにつながる可能性があるので、水分の摂りすぎている方は適正量にすることで身体のだるさは改善されます。

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ストレス過多

自律神経のバランスのことについて触れましたが、日頃からストレスが多い方の場合、自律神経のバランスが乱れてしまい、上記と同じように循環が悪くなり、身体のだるさにつながってしまいます。

[clink url=”http://izuru-style.co.jp/stress-free”]

 

一般的に勧められる身体のだるさを解消する方法について考える

雑誌やテレビなどでも多くの情報が紹介され、一般の方も多くの知識を持たれていると思います。

ここでは身体のだるさを解消するために一般的に言われていることを考えていきたいと思います。

マッサージについて

マッサージ

マッサージをすると、循環を改善することはできるのかどうかで言えば、ある程度の改善はできると思いますが、やはりそこにはテクニックが必要で、一概にマッサージだから良いのかという問題ではなくなります。

少し専門的な話をすれば、先ほど循環の改善はリンパの流れを良くすることだということをお伝えしましたが、筋肉を押すようなマッサージでは静脈に刺激が加わりますので、血流改善につながります。

またこれは重要なことで、リンパ管は痛みを感じると周径囲が細くなると言われています。そのため、痛みを感じるようなマッサージを受けるとリンパの流れが悪くなる可能性があるということです。

そのようなマッサージを受けると、抵抗してしまい筋肉も緊張し硬くなる可能性もあります。

素晴らしいテクニックをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、チェーン店のようなところで受けるマッサージは高いレベルを求めることは少し難しいかもしれません。このようなことを踏まえて、マッサージは循環改善につながるのか、また身体のだるさを解消するのに役立つのかを判断していただきたいところです。

エステについて

女性の方から聞くエステの感想はさまざまで、親身になって施術をしてくれるところもあれば、勧誘ばかりが先行し、物売りのようなことをされたと感じる方もいて様々です。

その中でも多くの感想をいただくのは、やはり“痛み”です。

 「痛いのは詰まっている証拠で、これを流さないといけないですよ」と言われるそうで、そこまでは良いと思いますが、痛いところが詰まっているので、そこをぐりぐり押したり、揉んだりし、終わってみれば青あざだらけということもあったそうです。

マッサージもそうですが、痛いから効果的というのではありません。痛いとやはり、痛みから逃れようとして筋肉を緊張させ、さらに強く押されさらに筋肉を緊張させる・・・。この繰り返しの結果起こるのは、状況の維持、もしくは悪化です。

エステも素晴らしいところもありますが、痛みを感じるのではなく、気持ちよくリンパを流し循環を促すことで、身体のだるさの解消につながると思います。

筋トレについて

いつもお伝えすることですが、筋トレ=鍛える、ハードなことをするというイメージが持たれがちですが、実際の意味は異なります。

またさまざまな身体の症状に対して、鍛えることで改善されるというイメージも強いため、このイメージは一度外す必要があると感じます。

筋肉をハードに鍛えると、筋肉は緊張し硬くなります。筋肉が硬くなるということは、内圧が高くなり、血管やリンパ管を締め付けるような圧力が働くため、循環が悪くなってしまいます。

身体のだるさは筋肉がないからだといい、ただ筋肉をつければいいのかといえばそうではありません。筋肉をつけること、鍛えることがすべてではないということを改めて知っていただきたいと思います。

お風呂に入る

お風呂に入ったり、半身浴をしたりすることは、体温を上げ、血管やリンパ管を拡張することになり、循環も一時的には良くなります。

ですので、女性にはこれから秋・冬になれば身体を温める習慣も大事ですので、42~3度の集めのお風呂に入って身体を温めていただきたいと思います。ただ、身体を温めるだけでは循環が根本的には良くなりません。

重要なことは、なぜ循環が悪くなったのかを考え、それに対してアプローチすることが必要です。

お風呂で身体を温めることは重要ですが、それ以外にももう少し視野を広げて仕事中に身体を動かす、仰向けに寝て腹式呼吸をするなどして、循環を促す習慣をつけることも必要になります。

 

まとめ

今回は、身体のだるさを解消するためにその原因と改善方法についてお伝えしていきましたが、いかがでしょうか。

身体のだるさを感じるということは、何か身体に問題があり、その原因をまずみつけることが重要になります。さまざまなことを書いてはいますが、その原因が分かれば後は非常にシンプルです。

循環を良くし、それをどう維持させるか。そこで行っていることをいかに習慣化させるか。それに尽きると思います。

身体がだるくて悩まれている方の参考になる今回の記事であればうれしく思います。

では最後にきょうのまとめをお伝えしていきたいと思います。

  • 身体がだるく感じる原因は循環不良
  • 筋肉が硬い、ストレス過多、水分の摂りすぎなど循環不良になる原因はさまざま
  • 静物化していることも問題である
  • 循環を良くするためには、リンパの流れを良くすること
  • リンパの流れを良くするためには、触れて呼吸をする、筋ポンプを活用すること
  • それらを習慣化させることで身体をだるさを解消することにつながる

このような内容でお送りしていきました。

今日の内容が少しでも参考になればうれしく思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

スマホと頭痛の関係とは?筋肉が硬くなると頭痛が発生する理由

スマホを触る時間が長くなればなるほど、不健康に近づいてしまうのかもしれません。

スマホを触っているときの姿勢は、首の筋肉が緊張しやすく、筋肉が硬くなると神経を圧迫し頭痛になってしまう可能性があります。

今日はそんなスマホと頭痛の関係についてお伝えしていきたいと思います。

 

なぜスマホを長時間触ると頭痛になるのか?

経験したことがある方もいると思いますが、スマホを長時間触っていると頭痛になってしまうことがあります。

なぜスマホを触る時間が長いと頭痛になってしまうのでしょうか?それは、スマホを触っている時の姿勢が関係しています。

スマホを触っている時の姿勢は、このような姿勢になりがちです。

スマホ

頭の位置が前にずれてしまい、この頭の重さを首の筋肉で支え、緊張してしまいます。

頭の重さは体重の約10%もあると言われ、ボーリングの球ぐらいの重さがあります。そんな重い負荷を首だけで支えていると思うと、首の筋肉が緊張し硬くなるのも容易に想像できます。

スマホを長時間触っていると、首の筋肉が緊張しパンパンに張ってしまいます。すると、首にある大後頭神経という神経が圧迫され、脳内は酸素不足となり頭痛が発生してしまいます。

スマホを触っているときに限らず、パソコンを長時間触るような仕事をされている場合、同じ理由で頭痛が起こってしまいます。

 

スマホの触りすぎで発生した頭痛の改善について

では、スマホの触りすぎで発生した頭痛をどのように改善すればいいのでしょうか?

それは、まず筋肉を緩めることです。そして、呼吸を行い酸素を多くとり込むことです。そうすれば、大後頭神経への圧迫は改善され、頭痛も改善されていきます。

筋肉を緩めるためには、後頭部のすぐ下辺りに手を当てます。このとき手の平全体で首を覆うようにに触れます。

首に触れる

この状態で、首が緊張しない程度に息を吐きながら天井を向きます。

息を吐く

そして、元の位置に顔を戻し、これを2分程続けます。そうすると首周りの緊張は改善され、筋肉は緩みます。

本来は、脳内も酸素不足になっていますので、仰向けの状態で深呼吸を行うことでもさらに改善されます。

仕事中でそういうことができない場合は、このような首の動きだけでも取り入れてみると状態は改善されると思います。

 

スマホを触って頭痛にならないために意識したいこと

上記のように筋肉を緩めたり、呼吸によって酸素を取り込んだりすることも必要ですが、最も重要なことはスマホを触っているときの姿勢を直すことです。

頭が前に落ちたような状態でスマホを触っていると、頭の位置が前方にずれてしまいます。

スマホ

頭部の位置が戻らないと首の緊張も継続してしまうため、この頭の位置を直す必要があります。

そのために行うのがこのような動きです。

まず左右のお尻の真中にある骨、坐骨を感じるように座ります。

坐骨

座る

このような状態をベースに骨盤などを動かし、頭部の位置を直していきます。

骨盤を後傾するように、ダランとした状態になります。

後傾

ここからへそを軽く前に突き出すように、骨盤を前傾させ先ほど感じた坐骨で座ります。この動きが①になります。

前傾

まずはこの動きを繰り返します。

骨盤の前後傾

次は、へそを軽く突き出した状態から②の動きで、肋骨を軽く引き上げます。

次は、①、②、ダランというイメージで動かしていきます。

3つの動き

これができれば、次は頭の動きを加えていきます。③の動きは天井を向いていきます。

そして④の動きで、軽く頭を天井の方へ引き上げるイメージを持ちながら顎を引き、正面を向きます。

そうすると前方に落ちていた頭部の位置が戻り、うまくできると頭部の重さを腰椎で受ける感覚が得られます。

骨盤の動き

このようなエクササイズで頭部の位置を直し、この直した頭部の位置を維持することが重要になります。この頭部の位置をベースにしてスマホの画面が真正面に来るような工夫ができれば頭部のずれも生まれづらくなります。

日頃からこのような頭部の位置でスマホを操作することで、頭痛も出なくなりますし、肩こりなどの不調も感じなくなっていきます。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。スマホと頭痛の関係についてお伝えしていきましたが、頭部のズレが生じると頭痛だけではなく、腰痛や肩コリの原因にもなります。

また背中を丸めるような過ごし方をすれば、腹部があっぱされ、脂肪の組織が移動しお腹周りにたるみが出てしまったり、代謝が落ちたりする可能性があります。

健康面から見ても、見た目の問題から言っても、スマホを触るときの姿勢は正していきたいものです。

今日の内容が少しでも参考になればうれしく思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

身体を柔らかくするのは伸ばすだけじゃない!知っておきたい身体の緩め方について

テレビを見ながら両脚を前に伸ばすと、もも裏が突っ張り前屈するのがつらいし、痛い。

年齢を重ねると次第に身体の硬さを感じ始めたためストレッチを開始。だけどなかなか身体が柔らかくならないのはなぜでしょうか?

一般的にはストレッチをイメージしますが、身体を柔らかくするためにはいくつかポイントを知っておくとより効果を感じれるようになります。

今日は身体を柔らかくするために知っておきたいポイントをお伝えしていきたいと思います。

こちらの記事も参考にしていただければと思います。

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身体が硬くなる原因

そもそもなぜ人間の身体は硬くなるのでしょうか?小さな子供見ていると思うのは、気持ちが良いほど身体が柔らかく、そんなポージングできるの?と思うぐらいの体勢になったりすることがあります。

子供の頃はみんな柔らかく、大人になるにつれて身体は硬くなっていきます。

なぜ大人になるにつれて身体は硬くなるのでしょうか?それは、現代人の場合静物化が原因だと考えることができます。便利な社会となり、なんでもスマホ1台あればできる時代です。

身体を動かさない、つまり筋肉を使わないことで筋肉は硬くなり、硬い筋肉を動かすと痛むという悪循環になります。このことから考えると、身体を柔らかくするためには、筋肉を緩めることが必要なことがわかります。

もうひとつ知っておきたいことは、例えばみなさんがストレッチをしていると「イテテテ・・・」と筋肉のツッパリ感、抵抗感を感じると思います。

この抵抗感を感じる要素はいくつかありますが、この抵抗感を一番感じている箇所は筋膜になります。

身体を柔らかくするためには、筋肉を緩めることと筋膜レベルで緩めることが必要だということが見えてきます。では、具体的にどのようなことを考えて実践していけばいいのでしょうか?

 

筋肉と筋膜について

筋肉と筋膜を緩めることが身体を柔らかくすることにつながるということが見えてきましたが、具体的にどういう刺激を加えればそれぞれを緩めることができるのでしょうか?

そのためには、少し専門的な器官などについて知る必要があります。

筋肉を緩める

筋肉を緩めるためにはどのような刺激を加えればいいのでしょうか?一般的には、すぐに聞こえてきそうな答えは、ストレッチだと思います。

筋肉を伸ばすことで筋肉を緩める。

少し考えていただきたいのが、ゴムを引っ張るとします。ゴムを引っ張ることでこのゴムは緩むでしょうか?おそらく緩みません。逆に張力が働き、パツパツに張っていると思います。

筋肉も同じことが言え、筋肉をストレッチする、伸ばすことは緩めることではなく、エキセントリックな(引っ張る)刺激が加わるため緊張する可能性があります。

どうすれば筋肉を緩めることができるのでしょうか?考えないといけないのは、刺激と反応の関係で人間の身体はある刺激が加わったときに筋肉が緩み、身体が柔らかくなります。

どこにどのような刺激を加えればいいのかを理解しておく必要があり、この“どこに”というのは対象物です。ある対象物に対して、○○な刺激を加えることで筋肉を緩めることができます。

対象物とは何か、そこにどのような刺激を加えると筋肉を緩めることができるのか?具体的に見ていくことにします。

筋紡錘について

聞き慣れない器官かもしれませんが、筋肉の中には筋紡錘と言われる感覚受容器が存在しています。これは、筋肉が伸びていく過程で、引きちぎれないように監視しておく役目があり、司令塔のようなところです。

この筋紡錘は、筋肉が

  • 速く
  • 強く

伸ばされると刺激を受け、筋肉を収縮させます。収縮させるということは筋肉が緊張するため、筋紡錘を対象としてストレッチングを行う場合、この筋紡錘を刺激しないようにする必要があります。

筋紡錘に刺激を与えないようにするためには、

  • ゆっくり
  • 易しく

ストレッチングすることで筋紡錘は適度に伸ばされます。そしてその状態で数十秒キープすると、筋紡錘は伸ばされた長さに適応し、「この長さだと大丈夫!」と判断し、筋肉を緩める反応を示します。

わかりやすい例だと、Aさんがいて、両サイドでB・Cさんと手をつないでいます。

筋紡錘

Aさんの手をいきなりグッと引っ張ったり、強く引っ張ると抵抗し、力を入れます。これは筋肉が緊張するのと同じ。

ですが、B・Cさんが優しくゆっくり手を引っ張り、ある程度のところまで引くと「この辺りでちょうどいいかな」というところがあります。それが気持ちよくストレッチングできる箇所になります。

ただ、この時点ではまだAさんは若干の疑いを持っているわけです。「こいつらまた引っ張るかも・・・」ですが、数十秒すると、「もう信頼できる!」と思うと、安心します。この瞬間が筋紡錘の適応であり、筋肉を緩める瞬間になります。

筋紡錘を対象物としてストレッチングを行う場合、

  • ゆっくり、易しく行う
  • 30秒前後ストレッチングを行う
  • 痛みを伴わず、気持ちよく行う

ことで筋肉を緩めることができます。

腱紡錘(ゴルジ腱器官)について

身体が硬い方にとって、筋肉を伸ばすストレッチングは少々つらい。だけど、痛みを感じれば感じるほど効果的と思ってしまっている方もいますが、実は逆効果です。

身体の硬い方の場合、もっと楽に筋肉を緩める方法は、腱紡錘(ゴルジ腱器官)に刺激を加えることです。

言い方を変えると筋肉を収縮させ筋肉を緩めるということです。身体が硬いというのは、筋肉が縮こまっている状態であるため、伸ばすよりも収縮させる方が楽なはずです。

では、なぜ筋肉を収縮させると筋肉は緩むのでしょうか?

イメージしていただきたいのが、2本の棒にゴムをつなぎ、その真ん中に人が立っているとします。

腱紡錘

この人が棒につながれたゴムを引っ張ると、棒とゴムのつなぎ目は強い刺激を受け、最終的には引きちぎれそうになります。人間でいうと棒は骨、人とゴムは筋肉です。

筋肉が強く収縮すると、棒とのつなぎ目に存在する腱紡錘が刺激を受け、「このままでは切れる」と判断し、このときに筋肉を緩めます。

腱紡錘は刺激を受けると筋肉を緩める反応を示します。ですので、身体が硬い方は伸ばすのではなく、軽く筋肉を収縮させることで筋肉を緩めることができます。

筋膜について

筋膜というのは、筋肉やさまざまな器官を覆ったり、全身に張り巡らされている膜のことです。筋膜を構成している物質は、

  • コラーゲン
  • エラスチン
  • 基質

この3つが主な構成物質です。それぞれに特徴を持っていますが、この特徴を掴むことが重要で、その特徴に合わせて実践する必要があります。

コラーゲン 非常に硬い、強く構造をしている。
エラスチン ゴム質で伸び縮みをしやすい構造をしている。
基質 基本はジェル状であり、条件を満たすと液体に変わる。

筋膜を対象としてこのようポージングでストレッチングを行うとします。

ストレッチ

約30秒前後のストレッチングで終えてしまった場合、一時的には身体は柔らかくなります。ですが、時間が経てば元に戻ります。筋膜を緩める場合、コラーゲンレベルで緩める必要があります。

約30秒のストレッチングでは、ゴム質であるエラスチン線維が伸ばされますが、コラーゲンレベルでは伸ばされていません。ですので、時間が経つと元に戻ってしまいます。

コラーゲンレベルで緩めるためには、まずジェル状である基質を液体に変える必要がありますが、基質は上記のようなストレッチングを約90秒行ったときに液体に変わると言われています。

そして基質が液体に変わるとコラーゲンが伸張され、コラーゲンレベルで緩むと言われています。そのため、筋膜を緩めようと思うと2~3分ほどストレッチングを行う必要があります。

ここまで主に3つの器官を対象物とし、どうすれば筋肉などを緩められるかをお伝えしていきました。これらをどのように実践していけばいいのか、身体が硬い方、柔らかい方、それぞれの方に取り入れ方をご紹介したいと思います。

 

身体を柔らかくする方法

具体的にどのように筋肉や筋膜を緩め、身体を柔らかくしていけばいいのでしょうか。

まず筋紡錘を対象としたストレッチングについてお伝えしていきたいと思います。

身体を柔らかくする①‐筋紡錘への刺激

ハムストリングスのストレッチング

  1. 長座になり、軽く膝を曲げる
  2. 気持ちよくストレッチングできるところまで前屈する
  3. 呼吸をしながらその状態で30秒間保持をする

ポイントは、

  • 痛みを感じないこと
  • 無理に伸ばそうとしないこと
  • ストレッチング中は深呼吸をすること

ストレッチ

腓腹筋のストレッチング

  1. 片脚を前に出し、踵までつけておく
  2. 出した脚に体重をかけるように腓腹筋をストレッチングする
  3. 気持ちよく伸ばされているところで約30秒保持する

ヒラメ筋

ストレッチング

筋紡錘を対象とした場合、ターゲットとする筋肉をストレッチングするポージングをとり、気持ちよく30秒程度ストレッチングを行うと筋肉は緩むということです。

どんなポージングをとるのかは目的次第で、決まりがあるわけではありません。そのため、ご自身で行うストレッチングはポイントを守れば筋肉を緩めることができます。

このやり方を守っていただけると身体を柔らかくすることができます。

身体を柔らかくする②-腱紡錘への刺激

ハムストリングスを緩める

  1. 長座になり、一度前屈をして柔らかさを確かめる
  2. そこから、踵で地面を軽く押す
  3. ハムストリングスを5割ぐらいの力で軽く収縮させる
  4. 力を抜き、再度前屈をする

ストレッチ

腱紡錘への刺激は、緩ませたい筋肉を軽く収縮させるとその筋肉は緩むということです。これを理解しておけば、緩ませたい筋肉を収縮させればいいので、いろんなバリエーションが作れると思います。

身体を柔らかくする③-筋膜への刺激

筋膜への刺激は、筋紡錘への刺激を参考にしていただき、時間が2~3分に変えます。そうするとコラーゲンレベルで緩み、筋膜は緩みます。

ストレッチ

このようなポージングをとり、2~3分気持ちの良いところでストレッチングを行うと筋膜が緩みます。

上記でご紹介してきましたが、筋肉を緩め、身体を柔らかくするためにはこれらの方法をうまく活用することです。

よく行われているストレッチングで不適切なのは、筋肉が緊張してしまう刺激が加わっているケースがよくあり、最悪の場合、痛めてしまうということも聞きます。

対象物に対して適切な刺激を加えることで筋肉は緩み、身体は柔らかくなっていきます。

 

筋肉を緩める方法はこれら以外にもある

筋肉を緩めて身体を柔らかくするためには、これら以外にも方法はあります。

  • 皮膚
  • 呼吸

これらでも筋肉を緩めることができます。

現場では緩ませたい部分に手を当てて呼吸をしていただきます。そしてその後に筋肉を揺らすとその周囲の筋肉は緩みます。

皮膚の上に約20g前後の負荷がかかることで、一酸化窒素が分泌され、血管やリンパ管が拡張し、流れが良くなると言われています。

そうなると筋肉も緩みます。

 

まとめ

身体を柔らかくする考え方についてまとめていきましたが、いかがでしたでしょうか。

痛みを伴うストレッチングは、感じ方としては効果的な感じもしますが、実は逆効果。対象物に目的に応じた刺激を加えることが何よりも重要です。

その適切な刺激というのは、筋紡錘、腱紡錘など感覚器などによって異なり、そのひとつひとつの特性を理解しておく必要があります。

上記でお伝えした内容が少しでも参考になればうれしく思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

ふくらはぎのむくみが改善しない理由と改善する方法について

仕事上がりに必ずと言っていいほど感じるふくらはぎのむくみ。事務職や営業職。座ったままの仕事をしていても、外回りの仕事していても、夕方には多くの女性がむくみを感じ、家に帰ってケアをする。

そんな毎日を過ごしているが、一向にむくみは改善しないし、もうこれは仕方のないことと諦めている方もいるのかもしれません。

そもそもむくみはなぜ起こるのか、そしてそれをどのようにすれば改善できるのか。これまでにも何度かむくみについてお伝えしていますが、最近現場で行っていることが非常に結果がよく、脚の変化を感じやすくなっています。

現場で得られたことや、なぜむくみの改善ができないのか、その原因と改善方法についてお伝えしていきたいと思います。

こちらの記事も参考にしていただければと思います。

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[clink url=”http://izuru-style.co.jp/leg-lymph”]

 

ふくらはぎのむくみを改善するために知っておきたいこと

そもそもなぜふくらはぎがパンパンにむくんでしまうのでしょうか?その原因は、仕事をしているときの姿勢や衣服、または病的な原因とさまざま。

病的な要因を除けば、多くの場合、仕事をしているときの姿勢、衣服、適度に身体を動かしていないことがふくらはぎだけに限らず、下半身がむくんでしまう原因として考えることができます。

むくみについて少し詳しく見ていきたいと思います。

血液やリンパ液などの流れ

脚がむくむ、顔がむくむなど言葉を使い、身体が水膨れのように膨らんでいる症状のことを表しますが、このとき体内ではどのようなことが起こっているのでしょうか?

人間の身体の中には絶えず血液が流れ、心臓の拍動(ポンプ)によって血液の循環が促されています。この心臓から送り出された血液は、動脈を通り、細動脈を通り、毛細血管と言われる細い血管まで行きます。

そこで、酸素や栄養素を持った血液は細胞などにその酸素などを届け、逆に二酸化炭素や老廃物を受け取り、静脈を通り、心臓へ戻っていき、再度肺などで酸素を受け取り、また心臓から全身へと流れていきます。

むくみ

イメージとしては、心臓から足先、指先に向かう過程で血管が細くなるいうイメージを持っていただき、その末端部分が毛細血管になり、そこで細胞などのガス交換を行っています。

このような流れが血流になりますが、この血液の流れの中で1割ほど異端児が存在します。その異端児は、動脈を通り毛細血管までたどり着くと、再度毛細血管から静脈の方へ流れるのではなく、毛細血管からしみ出てしまい組織の中に入っていきます。

ホースの中を通っていた赤い液体が、そのホースから漏れ出すようなイメージになりますが、このとき赤い色素はホースによってろ過され、赤い液体は少し透明がかった黄色の液体となります。

この液体を“組織液”もしくは“間質液”と言います。

組織液

この異端児は、ろ過されて組織液となったあと、組織内にいる細胞に酸素や栄養素を供給し、排出された二酸化炭素や老廃物をリンパ管と言われる管に入り、そのリンパ管の中に入った組織のことを“リンパ液”と言います。

むくみ

このリンパ管は静脈とつながっているため、リンパ液はそこで血液の中に合流していき、老廃物や二酸化炭素は排出されることになります。

静脈に合流すると最初の画像のような過程を再度繰り返し、循環をすることになります。

少し難しいところですので、深い理解をするためにはもう少し詳しく説明する必要があると思いますが、簡単に説明するとこのような流れが体内で起こっています。

なぜこの流れを最初に触れたかと言うと、むくみが起こっているときには、組織液が何かしらの原因でリンパ管の中に入っていきづらく、組織液が滞ってしまう状態のことをむくみといいます。

むくみを改善するときには、リンパ管を刺激し、滞りを改善することでむくみを改善することができます。ですので、むくみ=リンパという言葉が盛んに使われているわけです。

ここまで少し難しかったと思いますが、続いてはリンパの特徴について知っていただきたいと思います。

リンパ液の流れについて

血液はどのように流れ、体内ではどのようなことが起こっているのか、むくみとは何か?そういったところをご覧いただきましたが、続いてはリンパ液の流れについてお伝えしていきたいと思います。

このリンパ液は基本的に下から上に流れると思っていただければ理解しやすいと思います。

そして、出口と言われる最上部に位置するのが鎖骨下リンパ節を言われるところで、鎖骨の上部にある溝のようなところになります。

鎖骨下リンパ節

全体の流れのイメージはこのようなイメージになります。

むくみ

赤い部分が上部で、膝窩リンパ節が膝裏に位置し、下半身となります。

リンパ液の流れは、下から上に流れるということはお伝えしましたが、この流れを高速道路で起こっている車の渋滞に置き換えて考えるとわかりやすくなります。

高速道路の出口が鎖骨下リンパ節になり、渋滞の最後尾はこの図では膝窩リンパ節になります。

最後尾の車がいくらクラクションを鳴らして、前に進もうとしても前が詰まっていると進むことができません。

リンパ液も同じです。上部のつまりがある中で、下肢のリンパ管を刺激し、リンパ液の流れを促そうとしても上部へは上がっていきづらく、あまり効果的ではありません。

そのためリンパ液を流し、むくみの改善をしようとする場合、必ず上から下に刺激を加える手順で行い、再度下から上に上がるようなイメージで行うとよりリンパ液の流れは良くなります。

日常に置き換えると、ふくらはぎがむくんでいるからと言ってふくらはぎだけ揉んでほぐしてもあまり効果がなく、本来は上から下へと刺激を加えていくことでよりむくみを改善することができるということになります。

ここまで身体の仕組みを解説していきましたが、頭の中を整理できましたでしょうか。ここからは、現場で最近感じたこと、得られた成果をもとにお伝えしていきたいと思います。

と、その前にもうひとつだけ知っていただきたいことがあります。

血液とリンパ液の流れるスピードの違い

これを知っておいていただきたいのですが、血液とリンパ液の流れるスピードについてです。

体内を一周するのにかかる時間を比較すると、このような大きな違いがあります。

  • 血液:約40秒
  • リンパ液:12時間

圧倒的にリンパ液の流れが遅いのですが、血液は心臓の拍動によって循環が促されますが、リンパ液については自動でポンプの役割をしてくれる器官がありません。

筋肉である平滑筋がほんの少しの拍動をさせ、循環をさせてはいるそうですが、それも微々たるもので、血液とリンパ液の流れにはこれだけ大きな差があります。

そのため、少しの圧力がかかると滞ってしまい、流れが悪くなる。椅子に座りっぱなしになると太ももが圧迫される。そういう締め付け、圧迫する刺激が加わることでリンパの流れが滞り、むくむんでしまいます。

 

なぜふくらはぎはむくみ、うまく改善できないのか?

事務職をされている女性の場合、ほとんどが座っりぱなしで身体を動かさずに過ごすことでむくんでしまいます。

椅子によって太ももに軽い圧が加わり、その状態で数時間過ごせばリンパ液の流れは滞ってしまい、それが夕方になればパンパンに溜まってしまい、重だるさを感じることになります。

このような状態が長時間が続くとエコノミー症候群となってしまいます。

むくみが発生する問題点は、座っていることではなく座っているときに適度に身体を動かしていないことが問題です。適度に動かすことで筋肉がポンプの役割を果たし、リンパ液が流れ、滞りがある程度改善されます。

もう少し具体的にふくらはぎがむくむ原因、うまく改善できない理由をまとめていきたいと思います。

椅子に座り続けることで起こる

先ほども少し触れましたが、椅子に座っているとこのような状態になります。

リンパ

身体の重みや椅子と脚との接点で圧力がかかり、この圧力によって流れの遅いリンパ液の流れはさらに遅くなり、滞ってしまいふくらはぎがむくんでしまうことになります。

仕事で座り続けている方の場合、どうすればいいのでしょうか?それは筋肉を動かし、ポンプ作用を活用することです。そうすれば循環が促され、リンパ液の滞りも改善されます。

具体的にどのような動きをすればいいのでしょうか?それは緊張がないように軽く動かすことです。そうすれば身体を動かした直後もふくらはぎが軽くなっていることがわかると思います。

これは後程具体的な例をご紹介したいと思います。

女性の下着

女性物の下着は、端にレースがついていたり、その部分が硬かったりすることがあります。

先日クライアントさんと話をしているときに気づいたことですが、このレースの部分が座ったときに股関節に食い込んでしまい、それを切ったそうです。

そうすると今まで感じていたつまり感が改善され、非常に楽になったという話を聞きました。

これからもわかりますが、下着の締め付けもむくみの原因となりますが、どのようなものを着用するのかが重要です。この下着の問題がある場合、これもふくらはぎがむくんでしまう原因として考えることができます。

ここまではなんとなくわかると思いますが、問題はここからです。

おそらくこのような原因でむくんだふくらはぎを少しでも楽にしたい、そんな思いで家に帰ってマッサージをしたり、温めたりする方も多いと思いますが、リンパの特徴を知るとあまり効果がないことがわかります。

身体を冷やしすぎる

これからの時期気をつけないといけないのは、冷房によって身体を冷やしすぎてしまうことです。

身体を冷やしすぎると血管やリンパ管は細く縮こまり、流れが悪くなってしまいます。また身体を冷やし続けることで、体温が下がってしまいます。

間接的ではありますが、結果として低体温になってしまうこともむくみの原因として考えることができます。

姿勢が悪いとお腹が圧迫される

これも考えられることですが、姿勢が悪く丸くなるような姿勢で仕事をしているとこのようにお腹は圧迫されてしまいます。

パソコン

みぞおちとへその中間ぐらいの位置に乳び槽と言われる、袋のようなものがあります。

この位置から下でリンパ液は8割溜まっていると言われているため、この乳び槽辺りでつまりがあるとそれよりも下では当然むくみが生じます。

つまりの原因のひとつに仕事中の姿勢も影響があると考えることができます。

重力の影響を受けやすいリンパ

先ほど体内を一周するのにかかる時間は12時間とお伝えしましたが、リンパ液は重力を受けている状態では流れが悪くなります。

簡単にお伝えすると、座った状態でふくらはぎのマッサージをしてもあまりむくみの改善にはなりません。

それよりも重力から解放される仰向けで寝ること、そしてその状態で腹式呼吸を行うことでさらにリンパの流れが良くなることもわかっています。

女性の方はふくらはぎのマッサージをよく行っていると思いますが、筋肉はある程度緩みますが、リンパ液の流れはあまり改善されていない可能性があるということになります。

ふくらはぎのむくみが改善しない理由

エステなどに通ってリンパを刺激してもらうとその日はむくみが改善し、脚も軽くなっていると思います。

ただその効果も次の日には感じられずまたむくんでしまう。

そういうところに通っていない方も、自分でケアをしているけどその効果をあまり感じることができていない。

これらの方のふくらはぎのむくみが改善しない理由は、以下のことが考えられます。

  • エステなどに通っている場合、むくみが改善された状態を維持するためのことができていない
  • 静物化し、身体を動かせていない
  • 締め付けの強い衣服を着用している可能性
  • 身体を冷やし続けている
  • 姿勢が悪い

これらをまとめると、ふくらはぎのむくみの改善をしようとすれば、

  • リンパを刺激し、循環を良くする
  • 締め付けの強い衣服の着用を避ける
  • 日頃適度に身体を動かし、筋肉のポンプ作用を活用する
  • 身体を温める
  • 姿勢を正す

このようなことを継続的にできればふくらはぎのむくみも改善し、仕事上がりに感じていた重だるさも改善されていくと思います。

では具体的にどのようなことを実践していけばいいのでしょうか。ここからはその具体例をご紹介していきたいと思います。

 

ふくらはぎのむくみを改善するために行うこと

今日ご紹介するのは、できるだけ自分で改善できるようにお伝えしていきます。

まず、むくんだ状態を改善するためにご自身でリンパに刺激を加えていきます。その手順から入っていきたいと思います。

自分で行うリンパへの刺激(家で行うこと)

基本的な流れはこちらになります。

  • 鎖骨下リンパ節
  • 乳び槽
  • 腸骨リンパ節
  • 鼠径リンパ節
  • 膝窩リンパ節
  • 足首を動かす

このような流れをイメージしていただき、行っていきます。

鎖骨下リンパ節を刺激

まず出口となる鎖骨下リンパ節を刺激していきますが、位置としては鎖骨の上部にあるくぼみになります。

この溝を掃除するように軽く擦って刺激を与えていきます。

鎖骨下リンパ節

これを2分ぐらい行います。これが終われば次は乳び槽への刺激に移っていきます。

乳び槽、腸骨リンパ節への刺激

両手をみぞおちとへその間に置き、その位置を膨らませるように鼻から息を吸い、口から細く長く吐くように深呼吸を2分ほど繰り返します。

乳び槽

※カメラの撮影上片手になってしまいました。

この位置に手を置くだけで大丈夫ですので、ここから呼吸を行っていきます。

呼吸

呼吸

続いては手の位置を少し下げ、へそ下辺りに手を置いた状態で呼吸を行っていきます。

腸骨リンパ節

この位置でも2分ぐらい呼吸を繰り返していきます。

鼠径リンパ節

次は鼠径部に手を置きます。置いた状態でまずは呼吸を2分ほど繰り返します。

鼠径リンパ節

2分経ったら次は股関節を軽く動かすように刺激を加えていきます。

ぶらぶら

膝窩リンパ節への刺激

膝窩リンパ節というのは、膝裏の溝に位置します。まず両手の指をこのように立てるイメージを持ち、これは座った状態で刺激を与えていきます。

指を立てる

膝窩を刺激

軽く脚を持ちあげるような縦の刺激を加えたり、軽く横に揺らしたりして刺激を与えていきます。

これは片側ずつ行い、両手で膝裏に刺激を与えていきます。そして再度仰向けになり足首を動かしていきます。

足首の動き

足首を動かすことで、ふくらはぎの筋肉がポンプ作用の役割を果たし、全体の循環を改善してくれます。ここでは一生懸命動かすのではなく、軽く動かす意識で行います。

体勢ですが、膝を立ててもいいですし、伸ばしたままでもいいのでやりやすい方で行ってください。

足首を動き

この状態で足首を軽く動かしていきます。

ここまでが基本の流れになりますが、もじ時間のある方は先ほどの手順を戻るように鎖骨下リンパ節まで刺激を加えていきます。

これで一度立っていただくと身体が軽くなっていることが確認できると思います。

プロが行うのと当然質は異なりますが、ある程度の変化が出てきますので、この状態をできるだけ維持するために次のステップを考える必要があります。

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続いては、仕事中にどのようなことをしなければいけないのか、これについてお伝えしていきたいと思います。

1~2時間に1度、適度に身体を動かす(仕事中にすること)

先ほども仕事中になぜむくんでしまうのかをお伝えしましたが、これは身体を静物化させてしまい、動かしていないことが大きな原因です。

とはいうものの、仕事中にいきなり体操をし出すと周囲の冷たい視線が突き刺さります。

そういう大きな動きではなくて、足元を少し動かす程度で十分です。クライアントさんには、貧乏ゆすりや足踏みなどをお伝えし、ふくらはぎのむくみも少しマシになり、家で上記のようなことをするとさらに楽になっています。

またトイレに行ったときに上半身を適度に動かしたりし、仕事中にいろんな場面で工夫をしていただくと結果も良く、身体も変わってきています。

具体的にはこんな感じ。

足首の動き

これは画像の編集上の都合もあり、動かすテンポが速くなったりしていますが、ポイントはできるだけ軽く動かし、筋肉を緊張させないこと。

画像はひとつの目安であって、自分が楽に動かせるテンポや動かす大きさを見つけ行っていきます。

そうするとそれをやった直後もふくらはぎや脚は楽になっているはずです。仕事中はこのような軽く身体を動かすことを継続的に行うことです。

シンプルにまとめるとこのようになります。

  • 家でリンパを刺激する
  • 仕事中に適度に身体を動かす
  • 締め付けの少ない衣服を着用する

これらが守れているとふくらはぎのむくみは改善してくると思います。ただ、文章でお伝えしきれないのは、細かい感覚であり、リンパへの刺激、身体の動かし方ひとつで結果も変わります。

うまく結果が出ないときは、やり方に問題がある可能性が出てきます。

 

ふくらはぎに限らず、むくみの改善で整理しておきたいこと

ここまで具体的にむくみの改善についてお伝えしていきましたが、むくみの改善をいろんな角度から見ていきたいと思います。

世間では鍛えることが勧められていたり、マッサージが勧められていたりします。着圧ソックスがむくみに効果的と言われていたりしますが、真意はどこにあるのか?

ここからは僕なりの考えになりますが、少し見方を変えて一般的に行われていることに目を向けていきたいと思います。

筋トレをして筋肉量を増やす

人間の身体の自然な状態は、柔らかく弾力のある筋肉が骨にただただ付着しているような状態と考えていますが、このような状態は血流などの体液もスムーズに流れているイメージがつきやすいと思います。

逆に肩こりなどになると血流が悪くなり、ダル重・・・というような感覚も出てきますが、筋肉は硬くなり張っている状態となります。

筋肉が硬くなる血管やリンパ管などを圧迫し流れを悪くしてしまうので、結果的にむくんでいる状態となります。

余談ですが、昨日ウエイトトレーニングをしましたが、脚の日でいつも以上に筋肉を緩めようと思っていましたが、まさかの呼吸中に寝落ち。朝起きるとむくみ、脚はかなりだるいです。

筋肉が硬くなると循環が悪くなりますが、筋肉を鍛えるようなトレーニングをし、硬くしてしまうとそれはむくみの原因となってしまいます。

むくみの原因はさまざまなですが、筋肉をつけるからといってむくみが改善するのではなく、循環を維持することができればむくみは改善されます。それよりもトレーニングの刺激によって筋肉が硬くなることで逆にマイナスになる可能性もあります。

要は刺激の加え方次第ではありますが、むくみの改善=筋肉をつけるということではないと考えています。実際に現場ではむくみの改善ができた方は、鍛えてはいません。

着圧ソックスについて

先ほど締め付けの強い衣服は避けた方がいいということをお伝えしましたが、そうであれば着圧ソックスのようなものも避けた方がいいのかと言う質問を良く受けます。

締め付けが強いとそこで滞りが発生しむくんでしまいますが、着圧ソックスの場合、ふくらはぎなどをある程度圧迫するため、圧迫された箇所は余分な水分が溜まるスペースが少なくなります。

何も履いていない状態だと、水分が溜まるスペースが大きくありますが、それを着圧ソックスで埋めてしまえば、そこには余分な水分が溜まりづらくむくみにくい。

ですので、着圧ソックスをうまく利用することはむくみの改善にも役立ちます。

ただ、注意しなければいけないのは着用時間です。圧迫していると溜まるスペースが少なくなるため、むくみの改善には役立ちますが、長時間の着用は逆効果です。

この時間というのは何時間という風に決めることはできず、やってみないとわかりませんが、クライアントさんとは実際に履いていただき感覚を聞きながら目安の時間を作っていっています。

着圧ソックスはできるだけ使用していただき、その時間をうまく調整することでさらにむくみにくい身体にすることができると思います。

マッサージを受ければむくみは改善されるのか?

むくみの改善にマッサージを受けたりする方もいると思いますが、むくみの改善にはリンパ管内の流れが良くなることが重要です。

一般的に行われるマッサージというのは、筋肉を揉み解すような感覚で行われています。この刺激は血管である静脈に刺激が入ります。

そのためマッサージをすることは血流の改善には役立つ思いますが、リンパ管の流れは大きく改善しません。リンパ管の流れを改善しようと思うと、リンパ管やリンパ節を刺激する必要があり、同じように見えても実は別物。

痛みを感じるとリンパ管の周径囲は細くなり、流れが悪くなるともいわれています。そのため痛みを感じないようにリンパを刺激することが基本になります。

この辺りの刺激の加え方を変えるだけでもむくみの改善ができるのではないでしょうか。

マッサージをしてもある程度むくみの改善はできると思いますが、リンパ管を刺激した方がさらにむくみの改善につながると思います。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。ここまでふくらはぎのむくみの改善やそもそもなぜむくむのか、それに対して具体的な改善方法の例をご紹介していきました。

冷静に考えると、今の生活習慣がむくみをつくる習慣だということです。

食事が原因になることもあるでしょうし、姿勢や動き、日頃行っていることがむくみの原因になっていることもあります。

何よりも重要なことは、なぜ自分のふくらはぎはむくんでしまうのか、それを整理することです。それがわかれば、上記のような習慣を組み立て、実行し続けることで身体も変わっていきます。

むくみの感じない生活に少しでも近づけるように今日の記事が参考になればうれしく思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。