
2011年9月に独立をし、今月末で丸5年を迎えることになります。
会社に属す人間から社会に向けて自分の考えを発信し、伝えるようになり、自分でスタジオを運営しはじめました。当時は23歳で、本当に右も左もわからない状態からスタートし、その時々でいろんな方に支えてもらい、今があります。
今日から少しの間、この5年間で感じたこと、そこから生まれた自分の考え方などをお伝えしていきたいと思います。
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「今のままでいてください」その言葉を大切にしたい
毎年このような節目節目で、クライアントさんにお礼のメールをしたとき、はじめてセッションを受けていただいてからもう7年になるクライアントさんから数年前に送ったメールの返信メールでこのような言葉をいただきました。
「こうやって感謝できる人でいてほしいと思います。いつまでも今のままでいてください」
メールをいただいたときは、素直にそのままでいたいと思っていましたし、気持ちも変わらないでおこうと思っていました。
正直時間が経てば、考えている内容が変わり、仕事で一杯いっぱいになることが増えると、感謝するという当たり前のことを疎かにしがちです。今振り返ると、当時いただいたメールとは逆の方へ振れてしまっているのかもしれません。
だけど、プライベートのことが落ち着き、仕事もある一定の波に慣れてきて、ふとしたときにこの言葉を思い出しました。
変わることの難しさを感じることは多々あります。ですが、“変わらない大切さ”を感じたのはそう数は多くありません。この言葉を何よりも大切にしたいと思います。
この5年間、変える部分と変えない部分、技術や知識だけではなく、精神的な部分のコントロールや試行錯誤は数多くでき、少し見えるものもありますが、まだまだこれからも鍛練が必要です。自分が目指すところに到達するためにも、変える部分と変えない部分をはっきりさせ、これからも精進していきたいと思います。
振り返ると辛さはそこまで感じない
瞬間瞬間はしんどく、つらい毎日が続きましたし、これからもそういう感覚は持ち続けると思います。
ただ、今の気持ちは不思議なぐらいこの5年間のつらかったことはあまり覚えていません。それだけの5年間だったのかとも思いますし、まだまだなのかなと思います。
しんどければいいということでもないと思いますが、まだ余力は残っていますし、最近はどこか慢心しているところがあったり、成長に貪欲さがないと感じることがあります。
家族とのバランスも考えなければいけませんが、もっともっと成長していけるように時間を使っていきたいと思います。
信頼してくれる人がいるから頑張れる
この5年間、僕の高校の後輩にあたる野球選手と時間を共有できたことが何よりも僕にとっての財産になっています。
知識も技術もない中で自分と一緒に頑張っていくということを決めてくれ、そこから早5年。
独立当初は、独立したことに対して正直「俺ってイケてる!」的なことをよく思っていました。(笑)ただ独立したぐらいで・・・って感じですし、それだけレベルも低く、結果よりも現状に満足していたような気がします。
選手とトレーニングを重ねるごとに、自分の至らなさを結果が教えてくれ、時に選手の口から直接言ってくれ、そうやって客観的に自分を評価できる材料が増えるごとに学ばないとという気持ちも増していき、辛抱強く慕ってくれている選手には本当に心から感謝したいと思います。
今でも心の中に置いていることは、クライアントさんが言葉にしない欲求を満たせているか、また、我慢して自分のところに来てくれていないか、そういったことです。
人は表面的に見えていることと考えていることが違います。だけど、その違いはほんの少しのしぐさや表情から見えることがあります。それを見逃さずにキャッチすることができれば、クライアントさんにとって自分の存在は大きなものになるはず。
近くのコンビニは商品は高いけど、便利だから活用する。そういう感覚ではなく、あなたじゃないとダメ。ぐらいの感覚でIzuru Styleでの時間を提供したいですし、それぐらいの価値を提供できるようになりたいと考えています。
そうなるためには技術や知識だけの頭でっかちになるのではなく、人としての器を大きくする必要があり、そのためにはいろんな経験をし、自分が成長し続ける環境にいる必要があると思っています。決しておごらず、上から目線にならず、クライアントさんに寄り添えるようなトレーナーでいたいと思います。
方法を学ぶのではなく、考えを学び応用することを学んだ
今でも自分の課題としてあげられるのは、あるひとつのことを学べば、それを応用し他の方法をやり、結果を出すということです。
これは、トレーナーとしてだけではなく、さまざまな立場で活用できることです。
人から学べばコピーして活用する。そうすればある程度の結果を出すことができます。でもそれ以上は何もありません。
例えとしては、目の前にコップを置いた時にどのように見えるかということ。丸いコップとだけ考えるのか、真横から見たら四角に見える、取っ手を見れば楕円の形をしているな、とさまざまな角度でコップを見てみる。
「コップは水を入れるものだよ」って教わって、水だけ入れるのではないですよね。液体を入れることもできるし、お菓子を入れることだってできる。土を入れて観葉植物を育てることもできる。
頭をどれだけ柔らかくして物事を考えられるか、それがどんな場面でも大切になり、そこで出た自分なりの考えが、自分色になっていくんだと思います。
だからこそ、失敗を恐れてはいけないですし、やることが何よりも大事だと思います。考えて、「これでいいのかな?」と思っても、そもそも答えはないんですね。その答えは、自分がやってみて、出てきた結果が答え。そうやって自分の答えをいくつも導き出すことで成長していくんだと思います。
この5年間だけではありませんが、魚住先生からは考えることを学び、それを実践してきた5年間だったと思います。ひとつの物事を教わることも大事ですが、それ以上に、考え方を学ぶことはひとつのことを教わるよりも多くの学びを得ることができます。
人を変えることはできない。だけどきっかけは提供できる
Izuru Styleに通われる方は、身体を変えたいという目的をお持ちですが、それ以上に自分のやりたいことをするためのステップの一部として考えている方が多い。
独立をしたい、転職をしたい、やりたいことをやりたい。
そこには大小ありますが、大きさは関係なく今よりも一歩進みたいという気持ちを持たれています。僕は人を変えることはできませんが、きっかけは提供できると思っています。
「そういえばあのときああいってたな。」と、学校の先生や親の一言が、数年後に効いてくるようなイメージで、セッションで過ごす時間や身体が変わることで踏み出せるきっかけになればうれしく思います。
僕がそうだったからです。自分で気づかないと変われないですし、でもそのきっかけは誰かの一言だったりしました。
5年間で自分が成長したいという気持ちと同じぐらい、素直に誰かが何かを始めるきっかけになりたいと思えるようになりました。6年目についてはこの部分についてさらにフォーカスして、価値のある時間を提供していきたいと思います。
今日から少しの間、連載という形でこの5年間のことを振り返ったり、考え方をお伝えしたいと思います。今日はこの辺で終わりにしたいと思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。