2000年 7月 の投稿一覧

分子栄養学との出会い|ニュースレターNO.003

ランニングをした後にハムストリングス(太もも裏)が痛む原因と改善方法

先日大学の研究室に電話がかかりました。相手は、短大の非常勤講師をされている方で、栄養学が専門で、スポーツ選手のことについていろいろ話が聞きたいということでした。専門は、分子栄養学とお聞きしましたが、非常に興味深いお話が聞けました。

カロリー計算や何品目食べましょうという栄養学ではなく、細胞レベルで栄養を捉えようとするもので、栄養学の世界でも異質の分野になるそうで、違った目で見られるのが現状だそうです。

しかし、トレーニングもそうですが、机上のプランや分析だけではどうにもならず、人間の本質に迫るところが必要なはずです。そこで分子栄養学について少し紹介したいと思います。

分子栄養学は約十数年前にアメリカから杏林予防医学研究所所長の山田豊文氏によって紹介された最新予防医学理論です。基礎代謝、運動量、摂取カロリー、栄養素などを机上で計算する従来の栄養学とは違って、栄養素の吸収、代謝を補助する必須ミネラルの量やバランスに着目しています。

例えば糖尿病予防で減量する場合、単純に摂取カロリーを制限するのではなく、脂肪燃焼の火付け役となるビタミンB群とマンガン、マグネシウムや、糖尿病予防の作用があるクロムなどのミネラルを集中的に摂取する。食歴の影響が強いというアトピーも、このミネネラル・バランスを整えれば改善するそうです。

 

アスリートの体調管理に最適な毛髪分析

正しい栄養補給がスポーツの成績アップのために重要視されています。それは疲れを軽減し、できる限り疲労を感じなくなることによって、より効率的でハードなトレーニングに取り組めることになるからです。さらに故障も少なくなり、仮に故障しても早く回復するという効果もあります。

 

6大栄養素

① 炭水化物 ②タンパク質 ③脂質 ④ビタミン ⑤ミネラル ⑥水

①から③は主に身体の材料やエネルギーとなり、⑥はその運搬や排泄を行います。その際に必要なのがビタミンやミネラルです。ミネラルは身体に必要な金属元素のことで、身体が正しく機能するのに欠かせないものです。もちろん体内で合成できるものではないので、食物から摂取する必要があります。

運動に大切な代表的なミネラルとその働きを紹介すると

カルシウムとマグネシウム・・筋肉を動作させるために重要で、血管の収縮にも大きく関与していることから酸素を全身に供給することにも関係しています。

ナトリウとカリウム・・身体のpHを詞節します。pHが一定に保たれることは体内で行われる様々な化学反応が起こるために重要な要素となります。

亜鉛・・細胞の新陳代謝に重要で、激しい運動は見た目よりも身体にダメージを与えます。このとき肝臓などが筋肉の修復を行いますが、そのときに亜鉛やマグネシウムが欠かせません。

鉄・・酸素供給能力に関係、不足すると貧血になります。

以上のミネラルは基本的にバランスの良い食生活から取り入れるべきですが、現代の食事からはうまく摂取することは難しいようです。それは野菜や穀物をはじめとする食品の栄養価が低下し、それを加工することで更に減らしているからです。またミネラルは単純に補えばよいというわけでもないようです。

一部の代表的な働きは上に書きましたが、実際にはミネラルやビタミンはチームとなって働いていたり、働く場合にそれぞれの割合が重要であったり、さらには吸収度には個人差もあることなどから、身長・体重・年齢・性別が同じであっても、その必要量は変わってくるようです。

 

毛髪分析

毛髪分析で分かる主なこと

  1. 必須(必要な)ミネラルの過不足度およびバランス
  2. 有害ミネラルの体内汚染度
  3. ミネラル全般の吸収度
  4. ストレス対応度

①によって基本的な食事の組み立てやサプリメント(栄養補助食品)の必要性が分かります。

②の有害ミネラルとは水銀、ヒ素、鉛、カドミウムといったもので、これらは身体が働く上では不必要であるばかりか、筋肉の活動や神経などに顕著な悪影響を及ぼすミネラルです。有害ミネラルによる体内汚染度が激しいと、解毒と排泄を第一に行わなければ、栄養はうまく活用されず機能しなくなります

③の問題は胃が弱い場合や腸の調子がよくないと、ミネラルの吸収度は悪くなります。運動選手は一般人よりミネラルの要求量が高く、吸収の悪い人は比較的少ないようですが、分析結果でこの傾向が出ると、大事なときに要求される瞬発力や持久力に乏しくなる傾向があるそうです。

④のストレスとは一般的に精神的な負担を想像されますが、身体に入ってくるあらゆる毒物がここに含まれます。②の有害ミネラルをはじめ、食品添加物、農薬、電磁波、ダイオキシン、PCB、過度の情報などによるストレスは、現代社会において非常に悪影暮を及ぼしているようです。

毛髪分析の結果から適切な栄養指導を受け、食事の改善を行えば、自らが持つ能力を最大限に発揮することができるようになります。この結果、よりハードなトレーニングを行えるようになることでパフォーマンスが高められるほか、故障にも強く、寿命の長い選手生活を送れるようになります。また減量が必要な場合にも適切なメニューを組み立てることができ、能力を損なわず、そして苦しむこともなく体重を減らすことができます。

毛髪分析を取り入れる必要があるのは、次のような人たちになります

  1. 本番になると力が出せない。
  2. 練習のきつさに耐えられない、疲れが抜けない。
  3. すぐに故障する、風邪などを引きやすい。
  4. 最近成績が伸び悩んでいる。
  5. 貧血がひどい。
  6. 選手として年齢的には下り坂だが技術でカバーしたい。
  7. 目が急速に悪くなっている。
  8. 練習が続いたり、本番前になるといらいらや不安が募る。

原因不明の不調選手のほとんどが上記のことに関係しているように思えます。

以上、新しい分子栄養学について紹介しましたが、常に新しい情報に目を向けながら過去を振り返ってみることで、実質的な前進が得られるのではないでしょうか。

女子バレーボールオリンピック最終予選の敗退|ニュースレターNO.002

6月25日、対韓国戦を1対3で敗れ、シドニーオリンピックの出場が断たれました。

1964年の東京オリンピック以来続けていた連続出場も今回で途絶えることになりました。この敗退について、私自身は予想通りと思っていますが、皆さんはどうでしょうか。私には勝つ下地が見られませんでした。

1980年のモスクワオリンピックに不参加以来、オリンピックではメダルが取れなくなってしまったとともに、世界の二流国になってしまったのです。それもいまだ下降を続けているとしかいいようがありません。女子だけではなく、男子も同様で、男子のほうはもっとひどい状態でしょう。

 

なぜ日本は強くならないのか?

なぜこのような下降を止められないのかということが問題です。監督は何人も変わりましたが、指導内容についてはそれほど変わったところが見られません。恐らくバレーボールばかりの練習をしていることが原因だと思います。

世界のトップレベルの選手と比較すると、体格で劣ることは今も昔もかわりがないのです。それをレシーブやクイック、フェイント、時間差などのごまかし戦術によって世界のトップに位置してきたのですが、ロサンゼルスオリンピックの頃から通じなくなってきました。

アメリカ、キューバの台頭によって世界のバレーボールは、完全に高さとパワーのスポーツに変わってしまいました。それについていけなくなっているのです。いつまでもレシーブや戦術といった技術的なことにこだわらないで、一度体力面に目を向けてみたらどうでしょうか。

体格で劣っていても、スピードやパワーは鍛えることが出来ますし、世界のトップレベルに持っていける可能性は高いと思います。ます体力面で互角に持っていく努力をどれだけやってきたかと言うことが問題だと思います。そのことは、ゲームを見ていれば良くわかります。女子もそうですが、男子においては体つきが子どもと大人ほどの違いを感じずにいられません。

日本の選手達は、ほとんどの選手が1年前と変わらない体つきをしています。いつも不思議に思います。どれだけ計画的に体力づくり、コンディショニングを進めているのか、そこを知りたいものです。もし、きちっとトレーニングも行っていると言うのなら、そのプランや内容も知りたいものですね。

 

気になる練習内容

後1つ気になるのは、バレー界で今も続いているように思われる長時間の練習や、休みのない練習です。確かワールドカップのときは、リーグ戦中にも練習をしていたようです。

不安やミスを練習で補おうとすることは解らなくもありませんが、ピークの時期にどうしてそのようなことをする必要があるのか理解できません。指導者はもっと練習・試合・トレーニング計画について勉強すべきです。そうすれば如何に休養させることが大切か、誰にでも理解できるはずです。休養の取り方が、選手の体をつくり、精神的にも技術的にも成長させることになるのです。

またバレーボールのために、高くジャンプするために、素早く動くために、パワフルにアタックするために、安定したレシーブをするために必要なトレーニングが出来ているのか、もう一度見直すべきです。単なるウエイトトレーニングに終わっていないとよいのですが・・・。「人の振り見てわが振り直せ」